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クレカ投資のコスト最小化についての考察(2021年末現在)←2022.1.26追記

(2022.1.26追記)

※2022年4月より楽天証券のハッピープログラム(投信保有ポイント)に関する改悪が実施されるため、以下の情報は古いです。

楽天証券ハッピープログラム(2022年4月まで)

楽天証券ハッピープログラム(2022年4月から)

2021年12月27日の楽天証券のハッピープログラム(投信保有ポイント)の改悪の発表を受け、2021年12月28日にSBI証券から「投信お引越しプログラム」サービスの恒久化が発表されました。

通常、保有している投資信託を他社の証券会社に移管する場合は、一銘柄当たり3,300円程度の手数料がかかります。
SBI証券が実施している「投信お引越しプログラム」はこの手数料をSBI証券側がキャッシュバックするサービスです。
このサービスは期間限定で実施されてましたが、楽天証券の改悪を受け、サービスの恒久化が発表されました。

SBI証券「投信お引越しプログラム」

SBI証券は以下で紹介する全世界株式インデックスファンドでは、どの証券口座よりも投信保有ポイントの年率が高いです。

投信保有ポイント比較(2021年12月現在)
↑の楽天証券のポイント付与率が2022年4月より改悪されます。

したがって、

各証券会社連携のクレジットカードで積み立て後、SBI証券へ移管(+投信お引越しプログラムで手数料キャッシュバック)

が一番低コストで運用できます。
しかし、移管手続きは書面のみの手続きとなるため、手間がかかります
半年 or 1年に1回程度の頻度で移管するのがいいかもしれません。

以下は、古い情報になるのでご自身で最新の情報を収集していただく方が確実です。

ーーーーーーーーーーー2021年12月末現在ーーーーーーーーーーー

みなさまこんにちは。子育てミニマリストのメメです。
前回の会社員のメリットという記事の中で、投資の計画が立てやすいという話をしました。

以前、書いたクレジットカード投資に関する記事では、楽天カードと三井住友カード、エポスカードを用いた手法を提案しました。
しかし、エポスカードで積み立てができるtsumiki証券はどのファンドも手数料が高く、eMaxis Slimのような低コストファンドが選べませんでした。

2022年の1月以降にマネックス証券でもマネックスカードによる積立投資サービスが始まることが発表されました。

引用元:https://info.monex.co.jp/news/2021/20211028_03.html

(2022.1.26追記)
→2022年2月下旬よりサービス開始(初回買付は2022年3月下旬)とアナウンスがありました。
毎月1日に買付を設定する場合は、2022年4月1日からの積み立てになります。

https://info.monex.co.jp/news/2021/20211028_03.html

今回は2021年末最新版ということで、お得にクレジットカード投資する方法をまとめていきたいと思います。

1. 積み立てるファンドについて

積み立てるファンドに関しては、全世界株式インデックスファンドとします。特にコストの低いものを3つピックアップします。

全世界株式がいいのか全米株式がいいのかに関しては、議論が重ねられていますが、全世界株式も全米株式も同じような値動きををする(相関性が高い)ため、好みの方を選べばいいかなと思います。

私は、米国のみに投資(といってもグローバル化が進んでいますが)するよりも新興国も含めて幅広く投資をしたかったため、今は全世界株式インデックスファンドを購入しています。

以下に、今現在の全世界株式インデックスファンドのコストについてまとめた表を記載します。

全世界株式インデックスファンド コスト比較

実質コストに関しては、ロイナビさんの記事を参考にさせていただきました。(引用元:【2021年1月】投資信託41銘柄の実質コストを徹底比較。低コストインデックスファンドをランキング形式で紹介

信託報酬料は、ファンドを保有しているだけでボディーブローのように効いてくるコストなので、内容が同じであれば低ければ低いほどいいです。
ファンド購入時には必ず確認するようにしましょう。
一般的に0.5%以下が低コストと言われています。

コストだけを考えると、手数料はSBIが最も安いですが、目標としている指数が違っていたり純資産総額が異なるため、一概にどれが”いい”とは言えません。

私は、償還リスク(人気がなく投資信託の運営ができなくなる)の分散と対象指数の分散を行うために、eMAXIS Slim、楽天・全世界株式、SBI・全世界株式にそれぞれ投資を行っています。

次に各クレジットカードの還元率に関してみていきましょう

2. クレジットカードの還元率

今回は、

  • 楽天証券(楽天カード)

  • SBI証券(三井住友カード)

  • マネックス証券(マネックスカード)※2022年1月以降開始予定

の3社を比較していきます。
各社ともクレジットカードでの積立額の上限は5万円となっています。
還元率については以下の通りです。

クレジットカード比較

三井住友カードに関しては、年会費無料のカードについては0.5%還元となっていますが、ゴールドカードでは還元率が1%にアップします。
ゴールドカードでは、年会費が5,500円かかってしまうため、月々に5万円積み立てたとしても3,000ポイント上乗せされるだけなので、これだけだとコストパフォーマンスはあまり良くありません。

しかし、三井住友NLゴールドカードに関しては、基本還元率が0.5%ですが、年間利用額が100万円を超えた場合、1万ポイントが付与され、実質還元率が1.5%にアップし、翌年以降の年会費が永年無料となります。
初年の年会費に関してもハピタスなどのポイントサイト経由で申し込めば、実質無料になる場合もあるので、カードの利用額が年間100万円を超える方は、申し込んでみてはいかがでしょうか?

3.各証券会社の投信保有ポイント比較

次に、各証券会社が行なっている投資信託の保有額に対する付与ポイントの比較をしていきます。

付与ポイントに関しては、投資信託の銘柄によって異なります。
以下に、楽天証券(ハッピープログラム)、SBI証券(投信マイレージ)、マネックス証券(投信保有ポイント)の代表的な全世界株式インデックスファンドのポイント比較の表を載せます。

投信保有ポイント比較(2021年12月現在)

手数料が最も安いSBI・全世界株式に関しては楽天証券とマネックス証券では投信保有ポイント対象外となっています。

以下に投信保有ポイントを加味した、実質コストの表を載せます。

投信保有ポイントを加味した実質コスト比較

投信保有ポイントを加味して実質コストを考えると、どの全世界株式インデックスファンドもSBI証券で積み立てるのが最もコストが低い結果となりました。

これにプラスして毎月の積立額に対して0.5~1%のクレジットカードのポイントが付与されます。
積立額に対するポイントは総保有額に対してかかってくる実質コストとは別なため、今回は加味していません。

4.我が家のつみたて方針

我が家では、夫婦で楽天証券の口座を保有しており、つみたてNISAについても楽天証券を利用しています。
その他、SBI証券とマネックス証券の口座を保有しています。

全世界株式インデックスファンドに関しては、指数の分散を考慮して、

  • eMAXIS Slim全世界株式:10万円/月

  • 楽天・全世界株式:5万円/月

  • SBI・全世界株式:5万円/月

とし、このファンドを楽天証券x2、SBI証券x1、マネックス証券x1でコストを少なく運用したいと思います。

現在、我が家では、

  • 楽天証券1:eMAXIS Slim全世界株式(コスト0.168%)

  • 楽天証券2:楽天・全世界株式(コスト0.213%)

  • SBI証券:SBI・全世界株式(コスト0.1728%)

  • マネックス証券:eMAXIS Slim全世界株式(コスト0.174%)

で毎月5万円ずつ運用しています。
総コストは、約0.182%となりますが、組み合わせ次第でもっとコストを抑えられるかもしれません。

5.今後の課題

AIや制御の世界ではナップザック問題というものが有名です。
ナップザック問題とは、大きさの違うおやつ(それぞれに幸福度が割り当てられている)を容量の決まっているナップザックに、どの組み合わせで入れたら最も幸福度が高くなるかという問題です。

今回の例に当てはめると、
評価関数=投信保有ポイントを加味した実質コスト
としこれを最小化する問題。
ただし、投資信託と証券口座の制約有り。

今回は対象が少ないため、総当たり方式で算出してみても、最適な組み合わせが算出できると思います。しかし、対象が多くなると最適化問題を解く必要があるため、本当にコストを最小化する組み合わせを見つけるのは簡単ではありません。

組み合わせ次第で、もっとコストを抑えられると思います。
みなさんも頭の体操だと思って、ご自身のつみたて投資の最適化を考えてみてはいかがでしょうか?

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