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Googleにさよならを言おう

みなさん、こんにちは。子育てミニマリストのメメです。
今回は、「Googleにさよならを言おう」という題目でお話したいと思います。

Googleにさよならを言う、とは?

今回のnoteのタイトルは、私が愛用している検索エンジン「DuckDuckGo」の標語です。

皆さんは、Googleのサービスをどれだけ使っているでしょうか?
GmailやGoogleカレンダー、Googleマップは多くの人が使っていると思います。
スマホやカメラで写真をよく撮る人はGoogleフォト、チームでの共同作業ではGoogleドライブやGoogleドキュメントを使っているかもしれません。

しかし、2021年6月まではGoogleフォトでの画像のバックアップが容量無制限だったものが廃止され、容量(Googleサービスとして15GB)としてカウントされるようになったのは記憶に新しいと思います。
代替えのサービスとして、Prime会員なら写真のみ容量無制限で保存できるAmazonフォトやAppleの共有アルバム機能等もありますが、そちらもいつまでサービスが続くか分かりません

また、セキュリティーに関するリスクもあります。
2013年頃から元NSA(アメリカ国家安全保障局)職員のエドワード・スノーデンによって、アメリカの情報収集(電話盗聴、通信監視等)の事実が暴露されました。
監視プログラム「PRISM」は、Google、Apple、Facebook、Microdoftなどの主要ウェブサービスに対してのメタデータの収集を意図したものです。

勿論、「自分は大した情報を持っていないから関係ない」「情報を盗聴されていても困らない」と考える人もいるでしょう。
しかし、そういう考え方が蔓延してしまえば、「プライバシー」という概念は崩壊し、政府機関等による監視を是とする世の中になってしまうかもしれません。

以下は、Protonmail創始者のAndy Yen氏によるメールの「プライバシー」に関するTEDのプレゼンです。
(note上で映像が見れるため、Youtubeのリンクを共有しています。)

「電子メール(eメール)の送信は葉書を送るようなものだ」と科学者のアンディ・エンはこの示唆に富むトークで話します。誰でもその電子メールを読めるのです。暗号化というeメール通信のプライバシーを保護する技術がありますが、これまではインストールや使い方が難しかったのです。CERNで同僚と設計した電子メールのプログラムを見せながら、エンはデフォルトの選択により簡単に、皆さんに真の電子メールのプライバシーを保護できると主張します。

アンディ・エン: あなたの電子メールは非公開ですか?よく考えてください(TED)

各種クラウドサービスは暗号化による安全性を強調していますが、実際は、暗号化を解除できる唯一の鍵(秘密鍵)はサービス提供者側で管理している場合が多く、事実上、サービス提供者側での復号化が可能です。

今回は、Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoftの依存から抜け出すために私が使用しているサービスを紹介していきたいと思います。

1.Gmail→Protonmail

まずは、Gmailの代替えサービスとしてProtonmailを使用しています。

ProtonMail(プロトンメール)とは、2013年に設立されたオープンソースの電子メールサービスである[4]。アメリカ合衆国や欧州連合の権力が及ばず、DPAやDPOなどのプライバシー保護法が強力なスイス連邦で運用されている[5]。2019年9月の時点で、1500万人以上の利用者がいる[6]。ProtonMailは、利用者同士の電子メールの送受信を自動的にPGPベースの暗号を用いてエンドツーエンドで暗号化することで、安全性を確保している[7]。2014年に行ったクラウドファンディングで目標額10万ドルに対して約55万ドルの調達に成功している[8][9]。

ProtonMail - Wikipedia
Protonmail

Protonmailの仕組みに関しては、先程のTEDのプレゼンをみてもらえれば分かりやすいと思います。
機能面に関しては、無料版ではフォルダ分けや転送機能などGmailほど高機能ではありませんが、個人が使用する分には何の問題もありません
無料版のストレージは500MBですがメール送信等、簡単な操作を行うことで1GBにアップグレードされました。UIもシンプルで好みです。
Sparkなどのサードパーティ製のメールソフトで使用する際は有料版を使用する必要があります。

Protonmail 機能

Protonmailの仕組み上、完全な秘匿を実現するためには、クライアント同士でProtonmailを使用する必要があります。
つまり、自分がProtonmailを使用していても相手側がGmail等を使用している場合は完全な暗号化は出来ません。
勿論、パスワード付き(暗号化)のメールを送付し、ブラウザ上で復元する機能はついていますが、全てパスワード付きのメールを送付することは利便性に欠けます

全てのメールサービスで共通の公開鍵認証方式を使用できるようにするのが理想的です。しかし、Googleのように売上を広告収益に依存している場合は、個人の趣味趣向を収集する方が大切なため個人のプライバシー保護はあまり重要視されていないように感じます。
Microsoftに関しても、Windows11からはMicrosoftアカウントの作成が必須になったようです。(セットアップでアカウントのログイン画面をスキップできませんでした)
アカウントの作成には、氏名と生年月日の入力が必須です。

2.Googleドライブ→+Cryptomator or Nextcloud

Googleドライブは無料で15GBまで使えるオンラインストレージです。
MicrosoftはOnedrive、AppleはiCloudが有名です。
MicrosoftのOnedriveについては、1TBのオンラインストレージ+Microsoft Office月額500円で使えるため、人気です。

しかし、各種契約書などの個人情報やSSH接続時の秘密鍵を生データのまま保存するのに不安を感じる方はCryptomatorなどのオンラインストレージを暗号化するソフトがおすすめです
自身で管理するNextcloudは、容量が不足したら自身で増設できるなどの拡張性は優れていますが、自宅サーバーは信頼性や冗長性に疑問が残る場合もあります。(サーバーの設定が間違っていたり、ストレージが故障するなど)

オンラインストレージの冗長性とセキュリティーを両立させるため、オンラインストレージを暗号化するソフトがいくつかありますが、私はオープンソースのCryptomatorを使用しています。
対応のプラットフォームも、WindowsやMacOS、Linuxだけでなく、AndroidやiOSなど幅広いです。
WindowsやMacOS、Linuxは無料、AndroidとiOSは買い切りの有料となっているため、まずはPC版のみ使ってみて気に入ればスマートフォン版を購入などでもいいと思います。

基本的にどのクラウドサービスでも使用可能だと思いますが、私は無料で容量も多い(15GB)GoogleドライブとCryptomatorを組み合わせて使っています。暗号化されたデータは以下のようになります。

Googleドライブ配下(Cryptomatorにて暗号化)

ファイル名だけでなく、フォルダ構成やフォルダ名まで難読化されています。
一部暗号化ソフトでは、フォルダ名が生データのままの場合もあるので、Cryptomatorの方がおすすめです。

Cryptomatorの導入に関しては、以下のサイトを参考にさせていただきました。

https://excesssecurity.com/how-to-use-cryptomator/

3.Googleフォト→NAS or Nextcloud

こちらも、運営側の鶴の一声でサービスが終了する恐れがあるため、自前のストレージを用意するのがおすすめです。
また、近年では児童ポルノに関する規制も強化されており、自分の子どもと一緒にお風呂に入っている写真や水遊びの写真をクラウドサービスにアップロードしただけで罪に問われる可能性も捨てきれません
実際、自動ポルノをAIが判別するツールも開発が進められています。

自前のストレージとして、ネットワーク共有型のストレージ(Network Attached Storage:NAS)が導入が比較的用意です。

Synology社製NAS

NASといえば、一般的には、ネットワークにつながるHDDという認識ですが、実は中身はLinuxのOSが入っており、れっきとした小型パソコンだったりします。
QNAP社やSynology社製のNASは、アプリなどの拡張機能やSSH接続してVPN機能やクラウド機能を付加することもできるようです。

しかし、2021年4月にQNAP社製NASを狙ったランサムウェア「Qlocker」が蔓延するなどNASのセキュリティーに関してもPCと同様に注意が必要です。

個人的には、サーバー構築の勉強やログの解析が行えるため、難易度は若干高いですが、ラズベリーパイなどでNextcloudなどのオンプレ方式のクラウドサービスを構築するのをオススメします。

4.Googleカレンダー、リマインダー、連絡先→Nextcloud

Nextcloudはオンプレ方式のクラウドストレージです。
オンプレ方式であるため、構築に手間はかかりますが、一度構築すればクラウドストレージとしての機能だけでなく、カレンダーやリマインダー、連絡先、トーク(LINEなどのチャットアプリのようなもの)機能も使う事ができます。

「飛行機などの予約完了のメールをGmailで受け取ったら、自動でGoogleカレンダーに反映された」という経験をした事がある方も多いのではないでしょうか?
これは、Google社がGmailもGoogleカレンダーの「盗聴」しているという事実に他なりません。

Nextcloudであれば、Googleが提供しているほぼ全てのクラウドサービスを自前で構築する事ができます
もし、興味が湧いた方はNextcloudの構築にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

まとめ

今回は、脱Googleというテーマで記事を書いてみましたがいかがだったでしょうか?
私たちの生活が如何にGoogleに依存しているか認識したのではないでしょうか?
私自身も、以前は、盗聴や傍受されて困ることはないと思ってプライバシーに無関心でサービスを使っている事がありましたが、Protonmail創始者のTEDのプレゼンを観て意識が変わりました。

こういうプライバシーに関わる問題は、何かきっかけがないとサービスの移行などが面倒で行動に移しづらいと思います。
この記事が、少しでも皆様のプライバシーを考え直す一助となれば幸いです。

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