ミントのラブダイアリー1 4話

私は、奏美の話を聞きながら、考えていた。
第一印象は、「なんだそれ、それくらいでいじめるなんて、いじめてるやつは低レベルだな」だった。だけれど、だんだんと、いじめられている「一成」とかいう方に興味が行った。さっきの苦しみを混ぜた話しかけないで欲しいという顔が頭にこびりついて離れないのだ。とりあえず、いじめが起きているなら、止めなくちゃならない。でも、いきなり「いじめをやめてください」と言ったらこっちにいじめの矛が向かう。正直、それは避けたい。どちらもいじめられない、そんなふうに解決できたら一番だ。そう考えていた。
その後、同じ委員会になった吉高と話し、それなりに仲良くなった。
奏美さんと仲良くなったことを話すと、少し考えるような間を開けて、
「あの、、、月夜さんの反対側の一成は、、、どんな感じ?」
と聞いてきた。私は、あんまり話せなかった、と言った。
「そっか、、、やっぱりね。一成は、、、うん。だろうね。」
なんとなく曖昧な返事を言った吉高は、一成とは仲がいいこと、
無理しない程度にかばってやってほしいことを私に言ってきた。
もちろん!と私は答え、分かれ道をお互い右と左へ歩いていった。
つづく


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