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[GBA:36] 牧場物語ミネラルタウンのなかまたちと私。

仕事で一日中モニターを眺めていると、ふと浮かぶ願望がある。
「緑豊かな田舎でのんびり過ごしたい」

その願望を現実に叶えるのは難しい。
だが、「現実」と言う点に目を瞑れば今すぐ叶える方法があるではないか。
そう、「牧場物語」である。

今回は「牧場物語ミネラルタウンのなかまたち」のプレイ感想を綴る。
「のんびりスローライフ」という甘い夢は一瞬で吹き飛ばされた。
飽くなき効率の追求。終わりなき戦いの始まりだ。

以下、本記事では「牧場物語シリーズ」をサブタイトルで呼称する。

牧場物語ミネラルタウンのなかまたちとは

2003年4月18日に発売された牧場経営SLG。
PS版「ハーベストムーン」の移植作だが、見た目はほぼ別物だ。

ゲームは主人公が田舎町ミネラルタウンの牧場を譲り受けるところから始まる。
プレイの目的は牧場を建て直すこと。
主人公(&私)は農業知識ゼロの素人なので無茶振りもいいところだ。

また、サブタイトル通りミネラルタウンには様々な人々が住んでいる。
彼らとの交流も「ミネラルタウンのなかまたち」の目的と言える。

効率追求の気持ちよさ

さて、スローライフを標榜してミネラルタウンに引っ越した私だったが、眼前に広がる荒れ果てた畑を前にひとまずシャカリキに働くことにした。

荒れた畑を前に立ち尽くす素人。

畑の小石を拾い、切り株をどかし、土を耕す。
まずは農作物を作り、安定収入を得なければスローライフなど夢のまた夢だ。
しかし農作物は収穫までに時間がかかる。
仕方なく裏山で採取したタケノコを売り日銭を稼ぐ生活が続いた。

そうして貯めたお金で新たな農具や種、ニワトリを購入。
最初は手探りだったが、徐々に1日のルーティーンが出来上がってくる。
朝一番に家畜の世話。
その後、畑の水撒きや収穫をこなし、空いた時間は鉱石集めや釣り。
午後は町で買い出しだ。

少しずつ拡大していく事業規模。
一分一秒を無駄にしない行動計画。
効率化された農場運営、整然と並ぶ農作物たち。気持ちいい。
コロポックルを低賃金(小麦)で雇い入れる頃にはすっかりやり手オーナーと化していた。

そこでふと気づいた。
このゲーム、どうやってクリアするの?

青春を取り戻せ!

夏も終わりに差し掛かった頃、私は初めて攻略情報を閲覧し驚愕を受けた。

エンディング条件は結婚!?

完全に牧場拡大&効率化に夢中になっていた。
他の住人とのやりとりなど買い物の時くらい。
「これだから都会モンは・・」と白い目で見られていそうだ。

心機一転、クリア目標を定めて行動を開始する私。
目標は雑貨屋の娘、カレンさんである。
クールな見た目に反して、お酒と食事が大好きなところが魅力的な女性だ。
彼女の好感度を稼ぐため、私は毎日出来立てチーズを届け続けた。

自作チーズで喜んで貰えるのは酪農家冥利に尽きる。

現実であれば毎日チーズを持ってくる男など事案以外の何物でもない。
だがそこはゲーム、あっという間にカレンさんの好感度は天元突破。
結婚は秒読み段階と思われた。

しかし、プロポーズが成功しない。
・・・なぜ?

通販番組を待ち続ける日々

再度ネットに頼ると、またしても衝撃の事実が判明した。

結婚するなら家を増築し、家具を揃えないといけない!?

なんということだ。
多少の増築はしているが、通販番組で家具を買う発想はなかった。
TVなんて天気予報しか見ていない。

その日から週一の通販番組を待ち続ける日々が始まった。
もちろん家具の購入費用を稼ぐため、変わらず牧場経営には従事している。
カレンさんの好感度稼ぎが不要になったため、効率追求の日々へと逆戻りだ。

そして数ヶ月、ようやくカレンさんとの結婚に至ったのであった。
攻略情報を見なかったら、結婚の存在に気づかずひたすらコロポックルを小麦一袋で酷使するブラック上司化していたかもしれない。恐ろしい。

結婚式の様子。美しい。

牧場物語ミネラルタウンのなかまたちを終えて

牧場物語初プレイであったが、大変楽しめた。
また、グラフィックも非常に好印象。
特に農作物や料理などのオブジェクトが少ないドットでわかりやすく、可愛らしく描かれていたと感じた。

余談だが、都会モンぶってプレイしていた私の実家は東北の田舎だ。
現在の居住地も湘南地区、海と山に囲まれた自然豊かな地域である。
あれ、テレワーク中に散歩すれば冒頭の願望叶えられるのでは?

さぁ、次のゲームへ行こう。

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