洞窟の奥はお子様ランチ　#毎週ショートショートnote

お母さんへ
どうくつのおくにあるボクらの秘密基地へ
案内します！

招待状が届いた。
描かれている地図を見ながら歩いていると、洞窟の入口らしき所でママ友にあった。

『あっ！ゆうゆうくんママ！』
「みきちゃんママも招待された？最近双子揃って、遅く帰って来ると思ったら、こんなことをしてたんだね。」
『うちのみきも、こないだピアノのお稽古サボって！叱ったらちょっとだけ教えてくれたのよ。』

みんなちゃんと担当があるの。みきはお料理担当。ゆうとくんとゆうたくんは“バズる”設計担当。適材適所っていうんだよ、知ってる？だから、みんながんばってるの！

つまり仲良しグループで何かサプライズをしようとしてるってことだろうか。
てか、“バズる”設計担当ってなんだ？
そうこうしているうちに目的地に着いた。
ツリーハウスの構造をうまく利用し、洞窟感を演出している。

子どもたちは言った。
レストラン、秘密基地へようこそ！
子どもの気持ちを思い出してね！
看板メニューのお子様ランチです！！

秘密基地が欲しかった子どもでした。
この話を書くのに、秘密基地とか洞窟とかを調べていると、

なにこれ〜！

トムとジェリーを思い出しました。
ねずみのジェリーが穴の向こうにお部屋を作ってるんですよね。

一時期母の実家に住んでいる時に、ちょうど壁の下部分に穴が空いていました。ちょうど木目がそう見えたんです。

私が「わーー！ジェリーが住んでるんじゃない？」と覗いたら、両親は笑ってました。
その後、殺虫剤をふった両親にものすごい視線を送ったのを覚えてます（笑）