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山形県鶴岡市/佐藤管工設備株式会社/ユーミンスタジオ/空家活用の記録/リフォーム/リノ…

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山形県鶴岡市/佐藤管工設備株式会社/ユーミンスタジオ/空家活用の記録/リフォーム/リノベーション HP : https://www.sato-kanko.com/

マガジン

  • 空家活用の人体実験#1

    建築設計施工を生業とする筆者が、自身を被験者として進める空家活用の記録。日常生活からリノベーションの設計、費用管理まで思ったことをオープンに書き留める。正解はないし、自分が正しいとも思わない。

  • zatsu_bun

    思ったことやらなにやら

最近の記事

小さくても災害

今年の2月は大きな寒波がやってきて、鶴岡市も例外なく、多くの家で水道管の凍結破裂が相次いだ。数日の間、水が使えないという軽いものから、宅内で破裂し家じゅうが水浸しになったという悲惨なものまで。予定していた工事の合間を縫って何件も周りました。 こちらは凍結破裂の被害にあった、1階のトイレの天井。2階のトイレが直上にあり、そこの給水管(アングル止水栓)が破損し床上に数時間水が出続け、水の重みに耐えきれず、1階の天井が抜けてしまいました。 当時はとても悲惨な状況ではありましたが

    • 通過点として

      6畳ほどの和室が二間続き、その脇に縁側。縁側は上階のバルコニーの劣化もあり雨漏りしていたので、雨漏り修繕と内装工事を行いました。 竿縁天井や真壁といった、和の設えはそのままに床をフローリングに貼り替え、敷居を撤去しフラットにしています。もともと砂壁だった真壁には3分の石膏ボードを上張りし、そこにクロスを貼ってもらいました。 縁側部分は雨漏りの影響で天井の解体もしましたので、エアコンが設置できるようにほんの少し天井高さを上げています。 6畳+6畳+3.5畳の空間が一つにな

      • 現場進行中

        縁側があり、その内側に6畳ほどの和室が二つ並んだ間取り。縁側の上、2階のバルコニーから雨漏りがするようになり、そこの修繕に合わせて間取り変更と内装工事を進めています。 縁側との間仕切り建具を撤去すると、南側の庭からの採光が部屋の奥まで届くようになりました。 畳と敷居も撤去して、一部屋になりつつありますが、古い畳の下の合板は弱っているのでジャンプすれば穴が開きそうです。 雨漏りのあった縁側の天井と床は解体します。欄間の造作部分も撤去。真ん中の柱は構造上必要なのでそのまま活か

        • タイルの質感。

          水に濡れる壁の仕上げとして、キッチンパネルなどの便利な材料もありますが、出来ることならタイルがいいと考えています。 目地が汚れたり、貼り替えが大変だったり、デメリットも多い材料ですが、仕上がりの満足感は段違いです。 写真の事例は、シンプルなカラー、サイズですが、カラフルなものもたくさんあります。 タイルは一枚一枚、違った表情をしています。ある程度の統一された色味であっても濃淡のグラデーションが異なり、その連続が優しい雰囲気を生むのでしょう。 内装のクロスや、キッチンパ

        小さくても災害

        マガジン

        • 空家活用の人体実験#1
          10本
        • zatsu_bun
          2本

        記事

          天井は高くしても。

          改修工事をするからには、天井の高さを高くしたいと要望を頂くことは多いです。これは和の設え(しつらえ)は残しつつ、天井高をなるべく高くするようにした事例です。 既存の長押(なげし)、廻縁(まわりぶち)はそのままに残して天井だけを解体し、3mほどの高さを確保しています。 天井の梁は、施主とDIYで研磨して、見せても汚く感じないようにしました。天井に貼ったラワンベニヤ板も、やすりがけとオイル塗装をDIYで施しています。 純和風な設えの残る住宅の改修でしたので、まるっと壊して作

          天井は高くしても。

          色に少し気を遣う。

          和室を洋室にしたいという要望をよく受けます。 床の畳を撤去して、フローリング敷きにしたいという内容。 和室は洋室と違って、木部がたくさんあります。 それらの色に合うように床の色を選ぶと、しっくり来ます。 (写真の物件では木部も綺麗に再塗装しています。) 壁紙の張り替えもするのであれば、真っ白のような色は避けます。 リノベーションは古い部分が残るので、ベージュやグレーがかった色の方が、違和感が少ないです。 「洋室にする」ということは、ベッドやテーブルといった現代的な暮らし

          色に少し気を遣う。

          必要なものを、都度付け足していく雑味が面白いし、生きている感じがする。

          必要なものを、都度付け足していく雑味が面白いし、生きている感じがする。

          古いものの魅力

          市内に残る古民家の内覧に行ってきた。戦前から残っている家で、床や建具などの状況はなかなか傷んでいるが、趣きが確かにあって、魅力的な物件だった。 キッチンというよりも、炊事場という呼び方の方がしっくりくる。湾曲した大きな梁が3本現しで架かっていて格好いい。流しはモルタルを固めた大きなもので、所々に補修の跡が残る。 天井から太くて長い竹が吊るされていた。鯉のぼりを掛けるための竹だったが、大きすぎるために、炊事場に吊るされていたという。 東側に連続して窓が並び、陰影が生まれる

          古いものの魅力

          キッチンとリビングの改修

          鶴岡市の井岡で行った改修工事について。 こちらの工事は佐藤管工設備(株)で行いました。お問い合わせはHPまで。 お父様の代から使い続けた水回り(キッチン、浴室、トイレ等)の入れ替えに伴って、キッチンとそれに並ぶ和室部分を綺麗に改修して一室にする工事を行いました。 Before 古いキッチンは外壁側に向けて作られていました。ダイニングとは天井までの巨大な収納棚で分けられていて、キッチンが狭く、暗くなっていました。 今回はキッチンと収納棚の位置を入れ替えることで、現代的

          キッチンとリビングの改修

          Home Center Furniture

          ホームセンターには大体加工場があって、木材や板材を指定したサイズでカットするサービスが提供されている。 丸ノコを使って木材を切るのは、危険が伴う。また真っすぐ揃えて切るのには、それなりの経験が必要だ。それを1カット50円くらいで請け負ってもらえるのは、作業時間などを考慮すれば安いだろう。 欲しいサイズを決めて、ホームセンターに行けば、あとは家で電動ドライバーで組み立てるだけの棚を作ってみた。(今回は大工工事の余った胴縁を自分でカットして再利用。サステナブル万歳。) 棚の

          Home Center Furniture

          言うこと、やること。

          大きな玄関土間が完成した。どこまでが玄関土間かはそれぞれの感じ方で決めてよい。 ようやく少しずつ内部の工事を進めつつある。西側の壁は針葉樹合板を横貼りしている。目地を3mm切って、それぞれがベタっと繋がらない配慮を加えた。 大工さんによく簡単にお願いしていることだが、自分でやるとなると大変さに気づく。既存の窓枠のライン、完成形をイメージしながら下地を調整する。微妙な傾きや、目地の幅を計算しつつ丁寧にカットし、上手く抑えながら留める。 悩み、手を動かすことは相手を理解して

          言うこと、やること。

          土間の打設と春

          冬の寒さが過ぎ去ると、工事が活発に動き始める。自宅である実験住宅の工事はそれと反比例するように、ペースが落ちてしまった。仕事は大事。何事にも優先順位はある。割り切って、のんびり進めている。とはいえ前にアップロードした状況から少しずつ変化はしている。 リビングとも玄関とも言えない、土間の打設を行った。手伝ってもらっている職人さんには「何に使うんだ?」と散々聞かれる始末。入ったら「おぉー」って挨拶できるようなところがあっていいと思っているんだけれど、まだ伝わらないみたいだ。完成

          土間の打設と春

          茶色の種類と外壁と塗装サンプル

          Music:Chemtrails Over The Country Club (Album) / Lana Del Rey 新しい玄関の外壁には杉板下見張りを選択した。そのままでは数年で朽ちてしまうので塗装をする。今回はUSのオリンピックマキシマムという塗料を検討していて、5種類ほど試し塗り用に少量を取り寄せた。 上から【オリーブブラウン】【ドリフトウッドグレー】【チーク】【タバコ】【エスプレッソ】全てセミトランスパーレントという浸透タイプのもの。元の木目を残しつつ、塗料

          茶色の種類と外壁と塗装サンプル

          屋根の断熱工事と仕上げと

          工事はぼちぼち進んでいるが、更新するのが遅れてしまっている。習慣化することや継続することはやはり難しい。ただ残しておかなければ、どこかに届くこともない。振り返りながら書いていくことにする。 実験住宅の工事が進んでいる。大工さんにお願いして屋根(天井)の断熱とその仕上げの板張りをしてもらった。 60㎜の既存垂木間に収まるようにミラフォームの50㎜を充填してもらう。垂木間の幅に割いて挟めて、落ちないように釘を両脇に打つ。断熱の厚みは厚ければ厚いほど効果が高いが、今回はサッシに

          屋根の断熱工事と仕上げと

          解体工事中に光配線が外れてしまい、wifiが飛ばないのでPHILIPSのスマート電球が点灯しない。古い家の照明器具は紐付でスイッチがない。照明器具を変えようとスマート電球を採用したが、誤算の中にいる。間接照明のみの生活は睡魔に襲われる。配線復旧作業は明日の予定。

          解体工事中に光配線が外れてしまい、wifiが飛ばないのでPHILIPSのスマート電球が点灯しない。古い家の照明器具は紐付でスイッチがない。照明器具を変えようとスマート電球を採用したが、誤算の中にいる。間接照明のみの生活は睡魔に襲われる。配線復旧作業は明日の予定。

          DOMA to DOMA

          土間から土間へ。 玄関土間には元々タイルが貼ってあった。タイルの下地はモルタルである。だいたい建築は地面よりも上げて建てられるので、古いモルタルの中には嵩上の為に古い瓦などが突っ込まれていることが多い。既存の玄関を減築していると埋設物がたくさん出てきたので、新しい土間となる部屋にタイルもろとも移動させた。新築でこんなことはできないが、実験住宅ではOKだろう。もともと埋まってたものだ。移動しただけだ。 建築を建てたり、直したりする際に馬鹿にならないのが、産業廃棄物処分費。土