誇りの音 布づくりの静と動ー動編ー
カラコロカラ、カラコロカラ。
とうてい無理だ、私には。
この気高き誇り、軽やかなスピード、阿吽のリズム、砂に吸い込まれる乾いた音、鮮やかさと力強さ、そしてえも言われぬ優しさと。
彼らの発するこの凄まじさ、絵と文章という二次元の世界で表現しつくすなんて、できっこない。
ほのかなオレンジ色のさらりとした砂土を、ぺたんこのサンダルでしゃりりと蹴りながら歩いていくと、スピード感のあるカラコロカラ、カラコロカラ、という音が近づいてくる。素朴な打楽器を打ち鳴らすような、幾重にも重なり