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日本で最初に出家したのは女性!?

私は仏教に関しては記事にできるほどの知識はありませんが、「日本のシャマニズム(下)桜井徳太郎著」にシャマニズムに関連する事項として、日本で最初に出家した女性について書かれており、とても興味を持ちました。

というのも、女性祭祀者の地位低下は仏教による影響がかなりあったのでは?と思うのですが、なんと日本人で最初に出家したのは女性のようです。

その方の名前は司馬嶋女(しばしまめ)。
仏教が大陸から伝わって間もないころ、日本に居た僧は渡来人のみでした。当時の仏教では尼法師となるのに、10人の法師と10人の尼師の合わせて20人の法師・尼師について受戒するのが常であったので日本国内では要件を満たせず、蘇我馬子の支援により百済に渡ってようやく受戒したとのことです。
日本で最初の尼僧ということで波乱万丈の人生だったようです。

そこで疑問に思うのが、「なぜそこまでして尼僧になったのか」ということです。
それは、わが国では公的な宗教行事には一族の代表あるいは家の代表として男性が表に立ちますが、私的な祖先崇拝や病気平癒の祈祷やお祓いなど家庭祭祀の面では女性が主体となっていることが多いからです。
古代は一族や家の盛衰を神託としてシャーマニズムの担い手であった巫女が請け負っていたので、この流れで仏教が渡来人によって伝えられた当時は宗教的なことは女性が担うという雰囲気があったのではないかと考えられます。

原始仏教においては、女性には正法壊乱の可能性があるということで女性の出家を嫌う風が強かったようで、東南アジアや中国もその傾向にあった様ですが、なぜわが国だけ初めから女性出家者が出現し、尼僧によって先導されたのでしょうか。
そのあたりが日本の民俗宗教の面白いところだと思います。

女子神職について知りたいと思って勉強し始めたことが、ここまで広がるとは思いませんでした。「知る」って楽しい😆

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