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着崩れはなぜおこるか

私が着物を着始めて今年で8年目くらいかな🤔❓お陰で色んな方に声をかけて頂くことが多くなりましたが、悩みとして多いのが着崩れです。
私は着物の着崩れの原因は歩き方にあると思います。


先日「身ぶりとしぐさの人類学/野村雅一著(中公新書)」を読んだところ、日本人の歩き方について書かれていました。
今、私達の普段の歩き方は足と手が反対の動作をします。これは西洋式の歩き方で、元々日本人は「ナンバ式」という足と手を一緒に出す構えで、歩く際には腕を振らないのが特徴でした。
和服が普段着の時代は、腕を振らず足だけで小股でちょこちょこ歩いていたから着崩れが少なかったのだと思います。


ナンバ式の歩き方をすると、体が左右に揺れ肩で風を切る歩容になります。日本の舞踊は「腰を入れる」という形を大事にしますが、(神楽舞でも舞楽でも)、これは通常の歩き方だと体が左右に揺れるので、揺らさない為に腰を落として歩く身振りとなったのだと思われます。
今、私達が当たり前だと思っている仕草は「歩く」ひとつとってもたかだか100年くらいの伝統のものということに驚きました。
折角、神社で奉仕しているので「いにしへの手振り」をもっと知りたいです😆❗
この本は歩き方だけでなく、おじぎや握手、Vサインなど他国の身振りと比較して日本人の身振りを解説しているのが面白かったです。
本を読んで自分を客観的に見るのって勉強になりますね。

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