中国の音楽市場について③音楽サブスクにおける日本の人気楽曲について

おはようございます、かわはら社長です。

今回は中国サブスクにおける日本の人気楽曲について書いてみたいと思います。

それでは早速中国最大シェアの「QQ音楽」の日本チャートを見ていきましょう。

日本チャートはこちら

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平たく言えば"日本で売れている楽曲が売れている"にはなるのですが、細かく見ていくと傾向が違うことがわかると思います。

挙げればキリがないのですが、下記の感じでしょうか。

①アイドルグループの楽曲が極端に少ない

これは顔面偏差値で言えば中国のアイドル(TF BOYSとか火箭少女101とか)のほうがルックスもいい気もするっていう時点でお察しなところはありますが、単純にマーケットとしては難しいと思います。
以前はAKB48もそれなりに人気があり、現在も乃木坂46はある程度の人気はありますが、中国でアイドル番組(Produce101など)も流行して母国のアイドルを推したくなるのは当然かなという印象です。

②アニメ楽曲は中国サブスクでも優勢

「日本のアニメソングは中国でも大人気」みたいな嘘は言いたくないのですが(笑)日本チャートの中では強い影響力を持っています。
これは中国で正規配信されている作品を通じてなのですが、日本のアニメは地上波ではなくネット配信なのでゴールデンや深夜といったわかりやすい有利不利がないのが面白いなと思っています。

ドラマ楽曲も入ることはあるのですが、ドラマ自体がほとんど中国で配信されていないので、本当にごく一部の作品に限られます。(深夜食堂が意外と人気だったりします。好きなので嬉しい)

③意外とJ-POPが人気?

これは単純に「日本で人気のあるものが人気」という図式が反映されている部分もあります。ようやく去年くらいから日本もサブスクで売れるというのがヒットの在り方として認められたような印象がありますが、それと連動してJ-POPが盛り上がってきている印象です。

チャートで言えば米津玄師、King Gnu、Official髭男dism、(画像にはないけど)あいみょんなど、やはり日本の人気を反映しているんですよね。

④サウンドトラックがチャートインする

アニメや映画などの作品がチャートインします。ほぼ全てが「アニメ作品or日本の作家が手がけた中国の作品」です。(アーティスト名が作家名だと日本チャートになります)

ちなみに弊社が中国部分のマネジメントをしている「NARUTO」「FAIRY TAIL」など日本の有名作品の音楽を手がける作曲家 高梨康治 もNetease Cloud Musicが主催する「2019年度音乐榜单评选」(ユーザー投票で決めるランキング)で男性アーティスト部門で7位を獲得しました。

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錚々たる顔ぶれに囲まれております。

マネジメントしている側がこんな発言をするのは変な話ですが、日本でやれば瞬間風速ではないランキングで歌手やバンドに劇伴作曲家が太刀打ちするなんて正気の沙汰ではないとは思います。日本の歌楽曲の影響力が低いこと、作品のファンも含めてにはなりますがサウンドトラックのファン層が存在すること、そして高梨康治が中国でも圧倒的人気があること、など色々重なった結果ではあるのですが、日本の音楽の中でサウンドトラックは一定の地位を確立している印象があります。

次回は(カバーされたり色々な理由で)中国でも通用する日本の名曲、という話を書いてみたいと思います。
 
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