中央線

家からは電車が走っているのが見える。駅までは徒歩5分くらいなのだけど、7階にある我が家からでもうっすらと窓の中が見える。

通勤・通学のピーク以外であろう17時、逆にもっと遅い終電付近は電車内の人はまばらだ。窓のフレームの中に何もないのと、人が座ってる後ろ姿、立っている姿がひとつひとつにおさまっている。まるでそれは額縁に入っているようだ。一人一人が違う駅で降りて、また自分の窓に戻っていくんだろう。誰かがどこかに向かっている。それを運ぶのが鉄道の仕事。

窓ってロマンを感じる。私は寝るとき以外はカーテンを全開にしているのが好きなので、誰かからも額縁に入っている私が見えるんだろう。

夜の電車を見ると、私の頭の中では必ずこの曲が流れる。大好きな曲「中央線」。特にこのライブの演奏が好きだ。こういう切なさが、昔は切なすぎると思った。けど、いまは切なさが気持ちがいいと思えるようになった。気がする。


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