2匹の猫の腎不全 ~白猫のはじまり~
2018年10月に発覚した黒猫の腎不全から週2点滴を開始し、その経過は順調だった。クレアチニン値は2018年10月に3.9だったのが、その後は3.0前後をふらふらし、通っている動物病院も、連れていく家族はまちまちでも、猫の顔パス状態になるほどきっちり週2欠かさず通っていた。一回5千円で月4万の出費だが、更に稼げばいいだろうと、私は仕事を増やす方に舵を切った。
通院に慣れてきた2020年5月、コロナで不穏な空気が流れ始めたが、まだ私の仕事は忙しかった。出張で毎週3泊は家を空ける生活が続いた。
元々黒猫の方がお腹を壊しやすかったり、食べ物のえり好みが多かったりで
今思えば勝手な想像なのだが、同い年でも先に死ぬのは黒猫だろうと思い込んでいた。そのため、白猫への注意が遅れた。これがのちに大きな後悔を生む。
元々白猫は甘ったれで、私が出張から帰るとにゃーにゃー騒いでずっと離れず、風呂場にも入ってきて水を飲む。なついているからこそなのだが、当時合わない人達と一大事業を展開する手前で、かつてないほど仕事にストレスを感じていた私は、風呂場は一人で過ごしたかった。そこでお湯を出せ出せと言ってくる白猫には、うるさいとすら感じてしまい、やけに飲みすぎていることが、頭のどこかにあったものの、以前検査して大丈夫だったし・・・と、日々がそのまま過ぎ去ってしまった。のちに過去の検査結果を見たら、それは2年も前のものだったことに、愕然とする。
目の前で嘔吐し、さすがにおかしいとわかり、病院に連れて行った時の数値は、後悔してもしきれない、致命的な数値だった。
血液検査の結果は
クレアチニン 9.2
尿素窒素 77
腎不全ステージ4。残存腎機能5%。
悪夢の始まりだった。
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