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パラレルワールドに生きる妻たち

続編などと言って保留してしまったがために、ハードルも上がり考え過ぎてしまった。

大学に行くきっかけを与えてくれた人の何気ない発言「日本人駐妻同士でずっと過ごすこと」について完結させたい。(そんな壮大なテーマでもない。)

そもそも、何にしても駐妻はパラレルワールドに生きていると思う。その世界に足を踏み入れた時、心からそう思った。

ロンドンに来る前、私が立派な社畜として毎日14時間働いていた同じ瞬間に、私より前から駐妻をしていた子たちはこんな暮らしをしていたのか!こんな世界が存在したなんて!と。

とにかく、誰と何をして過ごそうが、特別な時間なのは間違いない。

いけすかない駐妻

「日本人同士でつるむのはダメ」発言をした方の真意としては「いけすかない駐妻になるな」ということだと想像している。

日本人同士でいること自体を目の敵にしているわけではなく、例えば「日本人の駐妻たちで集まってアプリ開発を猛勉強してスタートアップ立ち上げました!」なら、ダメじゃないはず。

そして「いけすかない駐妻」は、ぼんやりしているけれど誰でも持っているイメージではないかと思う。

駐妻というワードを検索すると「うざい」「いたい」など予測変換が出てくることは前にも書いたと思う。

お金持ちの専業主婦のイメージと被るかもしれない。

ちなみに私は「いけすかない駐妻」の真髄に遭遇したことがある。

大学生の頃シンガポールへ友達と旅行へ行ったとき。ホテルでアフタヌーンティーなどしてみたのである。

「アフタヌーンティー」は1つだと思っていたら、メニューにはいくつも種類がある。

シンガポールのアフタヌーンティーは、ハイティーという食事も兼ねるものらしい。今となっては想像でしかないが、その食事の量や種類でいくつかあったのではと思う。

もちろん当時も英語は底辺レベル。

どれにしよう、どれが定番なのか、焦る我ら。

なんと隣のテーブルに日本人駐妻グループを発見!

違いを知っているかも、知らなくても店員さんに聞いてくれるかも。勇気を出して日本語で話しかけた。

「いくつもあるんですが、定番のアフタヌーンティー?ハイティー?ってどれなんでしょうか?」と。

すると、思いもよらぬ返答が。

「・・・私たちいつもラッフルズホテル(高級ホテル)でアフタヌーンティーしてるの(苦笑)」

?????

いけすかない駐妻@シンガポールたちと会話が成立しなかった私たちは1番安いアフタヌーンティーを頼み、真っ先に焼き鳥が出てきたときは震えた。(その後無事にスコーンやケーキも出てきました。)

こういうことではないだろうか。

違いますかね。

とにかく「現地に住んでいるのに英語も話せない。そのわりにプライドが高そうで、ひたすら散財もしてますー!」という感じ。

さすがにこんな極端な人はあまり居ないのではと思うが、、周りから見た印象でも変わってくるし、きっとこういうことだと理解している。

ちなみに私の聞き方が悪かった可能性も大いにあり、面白く書こうと思ったこともあり、シンガポールの「いけすかない駐妻さん」たちを悪く言ってしまって申し訳ないです。

英語が話せない点については私も大差ございません。

お元気でいらっしゃることを願います。

ざっくり二択

結局、日本人駐妻同士で過ごすことについての私の結論。

日本人コミュニティで過ごす:人脈
その他コミュニティで過ごす:経験(+英語)

どちらを重視するか、だと思う。

そもそも、完全にどちらかという極端な人は滅多にいない。(絶対に日本人駐妻の友達を作らないと決意しやりきった子を1人知っているが。)

どちらを軸にするか、という感じだろうか。

日本人の友達をたくさん作り、日本人が運営する習い事に通う。

これの最大のメリットは深い友達が出来ることだと思う。

そして日本に帰国してからもその友達に会えることだと思う。

当たり前なようで、距離というのはすごく重要。

あんなに毎日会って青春のようだった大学の友達も、住んでいる国が違うと会うのが本当に難しい。

大学で出来た大好きなイギリス人の友達が今回のウイルスの件で来られなくなってしまったことで、もう一生会うことはないかもしれないと覚悟している。

MBAなどビジネス上の人脈込みのコースに通ったら別かもしれないが、たいていの場合ロンドンを離れたら二度と会えないことが多いはず。

一方で、日本人コミュニティを飛び出してみるメリットは経験だと思う。

日本人に刺繍を習うことは日本でもできる。

ロンドンの大学に通う、多国籍な友達の価値観に触れる、という経験は日本では難しい。そういう経験をしてみたいなら、駐妻の世界から少し離れる必要がある。

必ずとはいえないが、英語が身に着く確率も日本人とずっと一緒にいるよりは高いだろう。

そんな結論に至ったものの。

最初に書いたこと。結局駐妻の生活はパラレルワールドで、何をしても特別なのである。

日本人同士遊び惚けていたって、行く場所はどこもロンドンという異国で、日本にいる時から考えたら特別な経験だと思う。

なので、あくまで方向性として。

人脈と、経験、どちらに重点を置いていくか。

駐妻多様化時代

これからの時代さらに駐妻ダイバーシティ(こんな言葉はありません)は激しくなっていくと思う。

依然、駐妻は就労禁止という企業もあるようだが、テレワークも普及しつつある中で、働く駐妻は増えていくはず。

日本人コミュニティかそれ以外か、という切り口では語れないだろうし、多様な選択肢からどうやって過ごしたいかを決めるようになるのだろう。

日本で働いていた会社でテレワーク
現地の会社に就職
フリーランス/起業
留学
・・・

その中の選択肢に「日本人駐妻コミュニティで、たくさん遊んで習い事をして友達を作る」もあるだろうし、あってもちろんいいと思う。

自分でどう過ごすか納得して決めて、楽しく過ごすことが大切だと思う。

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