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お墓の下には死体が埋まっている

お墓の下には死体が埋まっている。

何を当たり前のことを、といった話だ。
もっとも、埋まっているのは骨だけど。

私の部屋のベランダからは墓地が見える。

深夜にぼーっと墓地を見ながら、考える。

私の母は、私が知らない間に死んでいた。

私が16歳の冬、自殺未遂を起こしたその日に、腸が破裂したんだか病気なんだか自殺なんだかわからないが死んだ。

連れていこうとしたのか。
だとしたらごめんね、私はしぶとかったみたい。

結果、母は骨になり、地球のどこかに埋まっている。

遺棄された死体も、亡くなった行方不明者の死体も、地球のどこかに埋まっている。

私も遠い(あるいは近い)未来、骨になってどこかしらに埋められるんだ。

いつか、母や私の骨が土に還って、その土を未来の子供が泥団子にするかもしれない。
花壇の土になるかもしれない。
その上には雑草や花が咲いてるかも。

みんな、いつか骨になって土に還る。

私の足元には無数の死体が埋まっている。

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