第149回往復書簡 パリ
牧野伊三夫 → 石田千さんへ
パリに演奏旅行に出かけた三浦陽子さんから、セーヌ川の風景や見にいった台湾映画祭のフライヤーなどが送られてくる。あちらではもう誰もマスクをしていないらしい。うらやましくて、朝からぼおっと、かつて旅したときのやわらかな日差しや色、キャフェ―のこと思いだしてばかりいる。小出楢重が、パリの街は奈良漬けの樽のようなもので、どんなに絵が下手な人でもあそこにいるだけで、それなりに絵が描けるようになるなどと冗談半分に書いていたが、本当にそうだと思う。いいなぁ、、、、、、。
こちらは週末から京都ではじまる展覧会に向けてアトリエごもり。久しぶりに人物画を一枚描いてみた。
さてさて、今日はひとつ、肉でも焼いて葡萄酒なんぞ飲もうか。
(10月10日)
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