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機材レビュー:EBMM Jason Richardson Cutlass 6

赤の7弦が素晴らしいので、黒の6弦をずっと探してました。しかし、ずっと出島に張り付いていてもEBMMの製品ビデオで本人が弾いていたような派手なバール杢&バリトラネックの個体は出てこない。60万を超えるのでサウンドはもちろん、ルックスにも妥協はできない。

ただし、ミントコンディションを新品の半額以下で買えるなら話は別です。理想の個体が出た段階で買い替えればいいしね。サウンドは一緒なので、それまでこのギターを使えるというメリットは売却差額を補って余りある、というのが今回の判断。

このツーショットを撮りたかった

ネック

ネック厚は1F 18.6mm〜12F 20.4mmの極薄で、EBMMらしい全く無駄のないCシェイプ。赤と同じくオイル仕上げでスーパーファスト。ローステッドメイプル+エボニー指板は剛性十分で、立ち上がりも速い。

ボディ

こちらは赤と違いサテン塗装です。さすがEBMMのサラサラ仕上げで非常に良い。

サウンド

これもまあ当然7弦と同じ感想なんですが、3.3kgという軽量からは想像できないくらいまとまったサウンド。イメージ的には、例えばアッシュウィングのRegiusは全帯域が出てハイミッドにピークがあるのに対して、JRはレンジは狭くミドルが出る。よく言うアルダーっぽい音かな。ローが薄いわけではなく、本人が"Beefy"と表現してるのが的確で、図太く重心が低く、腰が据わってる。歪ませたときのソリッドで身の詰まった四角い音が非常にJR的。乾いた「ゴッ」って音。
PUはDjent的なトランジェントの強いものを想像するかもしれないけど、ハイパワーでむしろアクティヴ的。歪みの乗りがよく適度にコンプ感があり、弾いていて気持ちいい。
クリーンはそこまで煌びやかって感じではないけど、Majestyのようにソフトすぎてダークな音になることもなく、バランスが取れてる。レスポンスが速いので使いやすい。

元ネタのCutlassは「ストラトver2」みたいなものでストラトに輪をかけてトゥワンギーだけど、そこにHHを載せてモダンメタルギターに仕立てたものがJR Cutlassという感じで、元のCutlassらしい「ギョリンッ」「グリンッ」としたアタックがある。
「ザ・安定感」のRegiusと比べるとネック断面積が小さく、またトレモロ付きのためか、弦ごとの音量はバラつくし、弾き方によっても反応が異なる。それでもJPシリーズよりは安定してる。出音の均一さでいうとRegius>JR>JP。Regiusは出音が均一すぎてニュアンスが付かないと感じる人もいるかもしれない。バランスがよく何でも対応できる。

以上

もっといい杢の個体が出たら買い替える気マンマンで買いましたが、安かったのと、最近ハードテイルの良さが分かってきたのもあり、意外とこれでよくね?となってます。弾いてるうちに愛着が湧いてきた。シボ革のようなヘッドもこれはこれで良い。それにしても最近国内に入ってくるEBMM、木材枯渇感がすごいよね…。

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