【歌詞】Gamble Chample(REMIX)【解説】


バース5(X-kai-)

歌詞全容

後輩からのオファー こいつはモダン
任されたトラックの上難しいとこだ
ドーパミンどばどば I'm a ギャンブラー
多角的視点で見ればこれは挑戦状か
丁か半か 決めな坊や どうだ賭けの釣果
商売下手で残し過ぎたジョーカー
残酷なファンブル 叩く扉ランブル
固く押韻 Gamble Chample

韻ポイント

最初は「oua」やそこから派生して「a」も交えて細かく韻を踏んでます。
→水色

ちょっと踏み外しつつ、「auoi」で韻を踏んでます。
残酷(auou)、叩く扉(a auoi a)、固く押韻(a auoi n)
→赤色

「anuu」で韻を踏んでます。
→黄色

解説

後輩からのオファー こいつはモダン
任されたトラックの上難しいとこだ

ここはオファーいただいた時点で浮かんだラインでした。
そのまんまというか、後輩(遥来君)からのオファー。
そしてモダンな雰囲気のトラック。
※真の意味でモダン(現代風)のトラックと言うと、DrillやTrapになるのかも…
そして任されたトラックの上難しいとこだ についてなんですが、ここは僕ちょっと勘違いしてて、実は今回乗っかったトラックは原曲そのままじゃなく、このメンツ(人数)でやる用に少し調整がされてるんですよね。
なので原曲だと僕のバースの部分って間奏みたいな感じでちょっと他のパートと音が違うんです。
後からそれに気づいたんですが、「トリを任命されたことに対して」という意味にも取れるな~と思い、そのままにしました。

ドーパミンどばどば I'm a ギャンブラー
多角的視点で見ればこれは挑戦状か

タイトルにGambleってついてるので、今回は自分含めたこの曲の参加者=ギャンブラーという前提で歌詞を書き進めました。
となればトラックの難しい箇所を任された、というのはギャンブラー的にはドーパミンがどばどば出るような状況じゃないでしょうか?
しかもこの後解説するバース6も僕が書いてますしね。
そしてそういう箇所を任されるのは、ある意味遥来君からの「X-kai-さんトリや全員でのバース6、どうっすか!?」っていう挑戦状かな、といった意味合いを込めての歌詞になります。

丁か半か 決めな坊や どうだ賭けの釣果
商売下手で残し過ぎたジョーカー

丁か半か は丁半博打のことですね。
サイコロを振って奇数か偶数か当てる、昔からあるギャンブルです。
まあ参加者の中で年長なので同じ参加者へ、そして聞いているリスナーの皆に対する宣戦布告の意味合いで「決めな坊や」と言ってます。
釣果はもう読んで字の如くというか、釣りの結果のことを指すんですが、「賭けの結果はどうだ?」っていう文章でもう1発、韻を踏みたくて…。
まあ、韻に踏まれていると言っても過言ではありません。

商売下手=駆け引きが下手 ってイメージで書きました。
ジョーカーでトランプを使うゲームではもっぱら強いと同時に負けの札でもありますよね。
ババ抜きのババだったり、大富豪だと最強でありつつ最後まで残すと反則上がりで負けになったり、そういうわけで「駆け引きが下手で負けの札が最後まで残っちゃったね」みたいな煽り文句になります。

合わせると、こう↓
「賭けの結果はどうだい?あぁ、駆け引きが下手っぴで負け札残しちゃったんだねぇ…ざぁこざぁこ♡」

残酷なファンブル 叩く扉ランブル
固く押韻 Gamble Chample

ここはもう曲名で韻踏むってありがちな手法です。
トリだし、やっとかないとなって(責任感)。
ファンブルっていうのはサイコロの出目による判定で、大失敗を出すことを指します。(主にTRPGで使われる場合の意味です)
残酷ですね。

後はanuuの韻で真っ先に思いついた楽曲がありましたので、サンプリングしました。
【ニコラップ】WE ARE THE W.W.W REMIX 2014【マイクリレー】
桂マザファキ乃輔さんのバース、01:05辺りのラインです。

韻を踏んで期待感を上げつつ、最後にバチッと曲名で落とすのってなんだか最終回のタイトルみたいだなって思うんですけど、どうすか?
僕のバースについて、終わり。

バース6(全員)

歌詞全容

遥かより来る 威勢の良い鳴動 画面の向こう側でWe made
ネットラップキッズ唸らす幾何学
マイマイのように牛歩でもいただくチャンプル
回線が繋がりゃいつでも合作出来る環境 開戦 アンチ抹殺
"ハードラック"よりもハードライム 踊るよりも踊らせる
だからNot運否天賦 賭けたって良い

韻ポイント

良い鳴動とWe madeで「ii eio」且つほぼ子音踏みしてます。
→水色

唸らすのナラス、幾何学のカガク、いただくのタダクで「aau」の韻を踏んでます。
→黄色

「aau」と派生して「au」の韻を踏んでます。緩めです。
→赤色

「aien」の韻を踏んでます。初歩的な子音踏みです。
→黄緑色

解説

韻ポイントの項を見てもらったら分かる通り、このバースではあまり韻を踏むことに重きを置いてないです。
どちらかと言うと全員でも合わせやすい堅実なフロウをしつつ、ギミックを入れることに特化させました。

遥かより来る 威勢の良い鳴動 画面の向こう側でWe made
ネットラップキッズ唸らす幾何学
マイマイのように牛歩でもいただくチャンプル
回線が繋がりゃいつでも合作出来る環境 開戦 アンチ抹殺

SNSでも何名か触れてくださっている方がいらっしゃいましたが、今回の参加者の名前を入れてます。
遥かより来る→遥来君
威勢の良い鳴動→威鳴君
マイマイ→Snail君(マイマイ=カタツムリ)、概念君(マイ=真衣)
回線(カイせん)→自分

遥かより来る 威勢の良い鳴動 画面の向こう側でWe made

全員がネットラッパーということで、"ネットラップ"というシステムそのものについて触れました。
インターネットを通して、遠くの誰かが作った曲が耳に入る。
一緒に作る相手ともPCの画面越しにやりとりをして、進めていく。
今回の曲もまさしく、といった感じです。

ネットラップキッズ唸らす幾何学
マイマイのように牛歩でもいただくチャンプル

これはマイクリレーという形式を幾何学、という言葉で比喩してみました。
ちょっと伝わりづらかったかも。
後は参加者の名前を入れたマイマイから、「カタツムリのようにゆっくりのペースでも、確実に勝利をいただく『ごちゃまぜ(チャンプル)』な集団だぜ」的なことを言いたかったです。
ボースティング系の歌詞ですな。

回線が繋がりゃいつでも合作出来る環境 開戦 アンチ抹殺

ここも先程のように、ネットラップの在り方と、ボースティングでオラついてます。
実際は回線だけじゃなくてマイクとかインターフェースとかDAW必要ですけどね。
でもまあ最近はスマホだけでも全部出来るみたいだし、無問題。

"ハードラック"よりもハードライム 踊るよりも踊らせる

”事故”るやつは・・・・不運(ハードラック)と踊(ダンス)っちまったんだよ・・・・

そうはなりたくないもんですな。

だからNot運否天賦 賭けたって良い

ここ、リスペクト蛭子能収なんですけど、分かった人います???
いませんよね…。
蛭子能収さんが描け麻雀で逮捕された後の記者会見で「もうギャンブルはしません!賭けても良い」と発言されたことがありまして、ギャンブルにからめてサンプリングしました。
その前のラインの「ハードラックよりもハードライム 踊るよりも踊らせる」から続き、「不運に踊らされるより硬い韻で聞き手を踊らせたいぜ!だから運否天賦(運任せ)じゃなくて実力主義だ!賭けたって良い!」「いや賭けるんかい」と…。
ボースティングしつつちょっとしたジョークを挟んでみました。
ボケの割にかっこよく落とせてるでしょ。
ウチ、天才やねん。

まとめ

個人のバースではフロウで遊んでみたり、韻を散らしてみたり、自分自身のスキルを前面に押し出しつつギャンブルというワードに絡めたリリックを書きました。

皆のバースでは、僕の味が濃くなりすぎないようフロウや韻は抑えつつ、全員の名前を入れる等のギミックや、ちょっとしたボケで関西人らしさを入れ込んでみたり、"全員で歌うバース"というのをかなり意識して書きました。

自分の中では個人のバースに比べて皆のバースはX-kai-風味抑えたつもりでしたけど、皆はどう感じましたか?
パッと聞いた瞬間「あ、ここX-kai-が書いたな…」ってなったかな?
それとも「お、ここは誰が書いてるんだろう?」って疑問を持ちましたか?
後者なら目論見成功!嬉しいです。

前者ならそれだけ僕の曲を聞いてくださってる証拠ですよね!嬉しいです。
次の機会があれば、当てられないよう精進します…ww。

ということで、Gamble Chample(REMIX)の歌詞解説でした。
お送りしましたのは、水瀬 海でした。
それでは皆さん、ばいばい。

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