家族でいたければ、大切にする以外、道はないのだ。
朝。保育園ついたら号泣する子、
「ママー」って泣く。
泣くけど、泣かれてもはいはいそうよねえママがいいよねえ、と、保育士の私は引取り、
お母さん行ってらっしゃい!と見送る。
しばらく泣き続けることもあるが、
慣れてもらうしかない。
って他人の私でさえ思うし、できる。
だからリアルでもツイッタでも
「ほらあ、ママがいいんだよ」のパパに対しては殺気だつ。
なに甘えたこと抜かしてんだ、と。
そりゃあ、保育士は専門職だ。こどもの関わり方について勉強もするし、先輩にも習う専門職ではある。
でもさあ、保育士だって結局、
自分が勉強したことと、トライアンドエラーの集合体が専門性なわけだから。
関わる子の数が一般家庭より多いことと、同じ年齢の子を何度も繰り返し育てる経験をしているにすぎない。
つまり、親の場合も同じ。トライアンドエラーを繰り返してその子のこと知るしかないんだよ。
そこをサボるな。
サボって、
日々向き合ってる人に押し付けるな。
それから、もう一つ。
「ママがいい!」って泣かれても
母親が罪悪感を抱く必要がないよ、
ってことも、強く訴えていきたい。
だって、
人間は母親だけと関わっていくわけではない。
ネグレクトしてるわけではなく
安全に見守れる別の大人と過ごす時間がある、って事実が、
虐待なわけないじゃないか。
そこで預かる側の大人に問題があるなら、それはもうその人ががんばるしかないわけやん。例えば保育士が「私に懐かないのでお預かりできません」いうたら大問題やん。
それを「母親が放置するから。心配ならおまえがやれば」ってすり替えるのは、
責任放棄だよ。
てめえが育児を放棄してるくせに、
配偶者のせいにすんな。
なんとかならないのはなんとかなるまで頑張ってないからだ。
うまくいくところまで向き合ってないだけだ。
それが事実だ。
仕事が忙しいなら
努力して時間作るしかない。
言い訳して押し付けてる間に
こどもはどんどん成長する。
こどもは、待ってくれない。
気がつけば思春期の我が子がいて話もいうことも聞いてくれないなら、
それはもう、手遅れなのだ。
信頼関係は、
「家族という形があれば勝手にできる確かなもの」ではない。
「日々相手に向き合い、いい関係を維持する努力をすればその瞬間は形をなす流動的なもの」である。
わたしは、
この瞬間も我が子が私に絶望しないように細心の注意を払っているし、
それでも傷つけたときは、
謝るのだ。
「家族」でいたければ、
相手を大切にする、以外、道はないのだ。
おわり
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