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『ミナリ』『スタートアップ:夢の扉』でも見られた「ゴー・ストップ」。韓国の花札について

 안녕하세요(アンニョンハセヨ)南うさぎです。

 12か月の花の絵が描かれた昔ながらのカードゲーム、花札はみなさんご存じだと思いますが、そんなに遊ぶ機会はないのではないでしょうか。その花札で遊ぶ様子が、韓国ドラマにはよく出てきます。花札でできるゲームはいくつかありますが、お正月やお盆など名節のときに家族が集まってみんなでするのは「Go Stop ゴー・ストップ」というゲームで、一般的な花札ゲームとして知られています。花札は日本から伝わったもので、花札の中に五つの鳥が描かれていることから、昔はゲーム名を「五鳥」とも言いました。

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 映画『ミナリ』では、韓国からアメリカの娘の家に来たスンジャおばあさん(ユン・ヨジョン)が孫のデビッド(アラン・キム)に「ゴー・ストップ」ゲームを教えるシーンがあり笑いを誘いました。1978年生まれであるアイザック監督の子ども時代を想像しつつデビッドの目線から見ると「ゴー・ストップ」をする光景は大人たちの世界で、子どもにそれを教えることはちょっと普通ではないからです。

 私も子どものころ、お正月に親戚が集まり「ゴー・ストップ」をする光景をよく目にして、完全な大人なのゲームだと思っていました。それを『ミナリ』ではスンジャが孫たちに教えるので、普通のおばあさんではないという印象があります。

 お正月やお盆で「ゴー・ストップ」をする光景をよく目にした子どもたちは、大人になってから親戚が集まりワイワイ楽しくしていたお正月やお盆のことを「ゴー・ストップ」とともに思い出すものです。

 ドラマ『スタートアップ:夢の扉』では、家族がいなかったハン・ジピョン(キム・ソンホ)の誕生日に、「ゴー・ストップ」ゲームをやりたいという願いを、ソ・ダミ(ペ・スジ)やナム・ドサン(ナム・ジュヒョク)たちが叶えてくれるシーンがあります。

ドラマ『スタートアップ:夢の扉』からのキャプチャー画面。

 誰かには普通で何でもないことが、誰かにとっては特別なことになることもあるという話をしながらゲームを楽しみます。

 2000年代に入ってからはネットゲームが登場しました。大人たちがしていたゲームを見ながら成人になった子どもたちがネットゲームにはまり、それをまたお母さんやお父さんに教えて大ブームになったのです。

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「Go Stop ゴー・ストップ」のネットゲーム

 パソコンの操作が苦手でもネットゲームはできるという人も多かったですし、「ゴー・ストップ」はボケ予防にもなるという噂もあって、一人でもできる「ゴー・ストップ」のネットゲームにお母さんたちははまっていきました。私もネットゲームが流行った2000年代中盤にはよく遊んでいた覚えがあります。最近はゲームのルールにミッションが追加されアップグレードしてもっと楽しくなっているそうです。

 花札をはじめトランプやかるた、ボードゲームは、ゲームそのものも楽しいですが、何か思い出と一緒になっている人が多いのではないでしょうか。

 안녕!

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