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今すぐ使いたい!セリに教わるイマドキ韓国語(『愛の不時着』について#10)

 ドラマ『愛の不時着』について、10回目です。

 日本の人から見てもきっと面白い、韓国語の略語や新語・造語を紹介します。

 北朝鮮で韓国人であることを隠して生活するユン・セリ(ソン・イェジン)は、ソウルではアパレルやジュエリー、コスメまで自らのブランドを持つ実業家。トレンドには誰よりも目を光らせている彼女から、イマドキの韓国の言葉をたくさん聞くことができます。

・「センイル・パーティー 생일 파티」「センパ 생파」:誕生日パーティー(第4話)。舎宅村のボス、ヨンエの誕生日に招かれたセリが「他人のセンパには行かない主義なので」と断ってキョトンとされていました。

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ドラマ『愛の不時着』からのキャプチャー画面 日本語字幕では「センパ」は「誕パ」になっていました。

・「チェエ 최애」: 最愛(第7話)。元々この単語はありましたが、最近よく使われるように。一押し、推しメンも意味します。

・「モテソロ 모태솔로」「モソル」:母胎ソロ(第8話)。お母さんのお腹から世に出て一度も異性とつきあったことがない、恋愛経験がまったくない人を指す言葉。男女問わず使えます。リ・ジョンヒョク(ヒョンビン)がモテソロだと発覚して、セリは驚きつつ“萌え”でした。

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ドラマ『愛の不時着』からのキャプチャー画面 

・「ダルダグリ 달달구리」:スイーツ(第11話)。「甘い」を韓国語で「ダルダ 달다」。甘いスイーツを指すかわいい言い方。

・「オルグルチョンジェ 얼굴 천재」:顔天才、ハンサム(第11話)。顔は韓国語で「オルグル 얼굴」、天才は韓国語で「チョンジェ 천재」。ジョンヒョクがSNSで称された言葉。

・「サランクン 사랑꾼」:恋人に一途な男性(第12話)。「サラン 사랑」は愛、「クン 꾼」は単語の語尾につけて「〜するのが上手い人」を表す接尾語。恋人を大事にしてくれる、一途な男性を指します。

・「オムカ 엄카」:お母さんのクレジットカード(第13話)。「お母さん」は韓国語で「オモニ 어머니、オンマ 엄마」。カードの最初の文字だけ取ってお母さんのカードを「オムカ」と言います。気を遣わず思い切り使えるカードという意味です。

・「ファッションテロリスト 패션 테러」:服のセンスが悪い人(第13話)。セリが第5中隊のピョ・チスに対して言った言葉。

・「ダルサムスベッ 달삼쓰벳」:甘ければ飲み苦ければ吐き出す(第16話)。「甘い」の「ダルダ 달다」+「飲み込む」の「サムキダ 삼키다」+「苦い」の「スダ 쓰다」+「吐き出す」の「ベッダ 뱉다」を合わせた略語。そのままの意味で、その状況を表すときによく使います。

・「ナムナムブクニュ 남남북녀」:南男北女(第3話)。これはセリではなく、北朝鮮に逃亡してきたク・スンジュン(キム・ジョンヒョン)が平壌空港でソ・ダン(ソ・ジヘ)を見たときの「南男北女と言われるだけある」というセリフ。男は南(韓国)のほうがカッコよく、女は北朝鮮のほうが美しいという意味です。ちなみに韓国では北朝鮮という言葉は使いません。北朝鮮のことは「北韓」「ブクカン 북한」と呼んでいます。

 まだまだあります。「カムティ 감튀」はポテトフライのこと。「じゃがいも」の「カムジャ 감자」と「揚げ物」の「ティギム 튀김」で「カムジャティギム」を略した言葉。

「コッバソクチョク 겉바속촉」は「外」の「コッ 겉」+「カリカリ」の「バサク 바삭」+「中」の「ソク  안」+「ホカホカ」の「チョクチョク 촉촉」で“外はカリカリ中はホカホカ”です。

「チラシ 치라시」は日本語のチラシが元で、芸能界や政界のゴシップを載せたネットで広がるゴシップチラシのことです。

 最後に「シムクン 심쿵」。これは漢字の「心」を音読した「シム 심」に、ドンドンと響く音「クンカン 쿵쾅」=心臓が動く音。意味は「胸キュン」です。『愛の不時着』にシムクンのみなさん、ぜひ覚えて使ってみてください。


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