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三十分程度の工作で小物を作る

ⅩⅩⅧ,三十分程度の工作で小物を作る

さて、100均の製品などを使った簡単な小物作りの記事は以前にも投稿いたしました。
しかしながら、100均の商品は入れ替わりや廃盤などもあり、いつも材料が入手できるという環境ではありません。

勿論、類似の商品なども探せばあると思います。
が、そのためには文具店や手芸店などに足しげく通うことを楽しめるようでなければなりません。
そうでなければ、作りたい小物を引き出しの中に多くしまい、「今回はこれがあったからこれを作ろう」のようなことが出来ると、小物づくりを楽しめると思います。

よって今回は、そうした100均などで簡単に手に入る商品を使った小物づくりをいくつかご紹介します。
もしご自身でも作ってみたい、と思って頂けたら幸いです。

また、今回は表題の通り、作業時間が前回より多い物もあります。
その辺りはご自身の作業環境にあったものを選んで頂けたらと思います。

1.風船を作る。
材料
・ラッピングタイ(中にワイヤーの入った、紙やビニールのテープ)
・立体シール

最初に作るのは、テーマパークなどで売っている、アルミの風船です。
作り方は簡単で、同じシールを貼り合わせ、真ん中にラッピングタイを挟むだけです。

今回はラッピングタイが手元になかったので、手芸用ワイヤーをマスキングテープで挟み込み、自作して代用しました。

マスキングテープで持ち手のひもを自作する場合、細いマステを使ったり、自分で細く切り出す必要があります。
テープはワイヤーを挟んで折り返すので、作りたい長さの倍量を切り出します。
その際には、カッターマットに貼り付けてしまうと作業が楽です。
ただ、テープを折り返す際にまったくズレないようにするのは非常に手間ですし、神経を使います。
あらかじめ太めに切り出し、最後に長辺の両側をカットして調整すると楽です。

また、ワイヤーをテープに留める際には糊面をマットにつけるわけにはいきませんので、両端を別のマスキングテープで文鎮代わりの重しに貼り付けてあげると作業がスムーズです(画像では定規を文鎮代わりに使っています)。

テープの中央にワイヤーが固定出来たら折り返します。
この時に多少ズレても、最後にはみ出た部分をカットし直すことが出来ますので問題ありません。
また、画像のように短辺の端はそろわなくても問題ありません。
この部分は風船の中に入って、見えなくなってしまいますので。

折り返す際に、瞬間接着剤や木工用ボンドを塗ってから折り返すと、テープ同士がはがれにくくなり、強度が出ます。
その場合でも曲げたりするのに不都合はありません。
むしろ、100均のマスキングテープは糊が弱いので、単に折り返すだけだとテープが剥がれてしまうことがあります。
もし長く使いたい場合は、あらかじめボンドを使っておきましょう。

その作業をするときは、理想を言えばカッターマットではなく、ポリプロピレンのシートの方が楽が出来ます。
カッターマットは瞬間接着剤で接着できる素材なので、瞬着がはみ出た時にテープとマットが接着されてしまうことがあります。
しかし、ポリプロピレンは瞬着では接着できない素材で、瞬着がついても簡単にはがすことが出来ます。
これも100均で買うことが出来ますがA3程度の大きなシートなので、必要ない方は無理に購入する必要はありません。

さて、持ち手の部分が出来たら、シールの間に挟んで止めれば完成です。
この時もシールの間に瞬着やボンドを使うと強度が出せます。

2.ノートを作る。
材料
・白いメモ帳、ポストイットなど。
・ノート柄のシール(ダイソーにて購入)。
・マスキングテープ(製本テープの代わり)。

まずはノートの中身を作ります。
紙は何でも構わないので、コピー用紙などでも問題ありません。
最初に、作りたい厚さの分だけ、紙を重ねてズレないようにクリップ等で固定します。
そして束ねた紙の背に木工用ボンドを薄く塗ります。
こうすると、紙同士が薄いボンドの層で固定され、市販のメモ帳の背のようになります。
ポストイットのようにあらかじめ必要な紙束が固定されている紙を使う場合はこの工程は飛ばすことが出来ます。

ボンドが乾いたら、次は背表紙の製本テープ部分を作ります。
ノートの長辺より少し大きいくらいのサイズにマスキングテープを切り出し、ボンドの膜を隠すように貼ります。

続いて、表表紙です。
これはシールをそのまま貼るだけです。
ノートの表表紙だけでいい場合は、この後ノートの大きさに合わせて切り出してやれば完成です。

切り出す際の注意として、厚みのある紙束は一度では切れません。
特に、一度で切ろうと力を入れると、断面が歪みやすく、真っすぐ切るのも難しくなります。
裁断機などがある場合は別ですが、ナイフで切り出す場合は定規などを当ててしっかり固定し、弱い力で何度も何度もナイフを走らせた方が仕上がりがきれいです。
厚みのあるプラ板やアクリル板などを切り出すときも、弱い力で繰り返しナイフを走らせる方が楽にきれいに仕上がります。

さて、裏表紙を作るのは少々手間です。
というのは、シールには表表紙のものしかなく、裏面にそのまま貼ると上下反転になってしまうためです。
そこで、一度シールの製本テープ部分をカットします。
シールのカットは台紙の上で切ると、その後が楽です。
カッターマットの上に貼ってから作業してもいいですが、その後また剥がしてノートの上に貼り直すので、マット上だとシールの端がめくれたり傷ついたりしますので、出来たら台紙の上で切り取りましょう。

製本テープ部分がきれいに切り取れたら、ノートの裏面に貼ります。
製本テープ部分も左右反転の位置で貼ってあげてもいいですし、手間ならこれは貼らなくても大丈夫です。
そのために色を合わせたマスキングテープを使っていますので。

黒い背表紙のノートだけは、インデックスシールが背表紙を跨いで貼られたデザインになっています。
しかも、この部分は背表紙部分からほんの僅かはみ出しているので。左右反転が非常に面倒です。
なので、別のマスキングテープに油性ペンなどでラインを描いたものを上から貼りつけてやる方が楽に出来ます。
一応細かく切り出して使うこともできなくはないですが、きれいに仕上げるのは面倒ですし、効果は薄いです。
ちなみにこのインデックス部分も100均で買ったマステです。

画像のように、中を開くこともできます。
勿論、中を開く必要がない場合、1.0mm~1.5mm程度のプラバンに背表紙や製本テープ部分を作りながら貼り付けてやるだけでも、十分ノートっぽく仕上げることはできます。

3.コーヒーや紅茶を淹れる。
材料
・ドール用マグカップ(セリアで購入)
・UVレジン
・レジン着色料
・レジン封入用フェイクフルーツ

画像ではクリアブラックのレジンとブラックの染料ですが、個人的には赤青黄と白黒の染料は揃えてしまった方が楽でした。
画像のレジンはだいぶ色が薄いので、薄いレジン層ではきれいに発色してくれません。
なので、結局自分で好みの濃さに調色する必要があります。
また、コーヒーは「すごく濃い茶色」なので、黒単色だと・・・と個人的には思います。

ただ、調色は面倒だし難しい・・・という場合はレジンコーナーだけでなく、ネイルコーナーにも爪に塗るレジンがある場合があり、そちらは色が豊富ですので、そこを探すのもいいかもしれません。

また、紅茶を作る場合は、手芸コーナーで一緒にレジン封入用のフェイクフルーツの輪切りを探すと、レモンティーも出来ます。
輪切りだけではなく、グリッターやアクリルクリスタルのようなものと一緒に混ざっていますので、あらかじめより分けておきましょう。
クリスタルはせっかくついてくるので、アイスティーにしたいときにレジンに混ぜてやりましょう。

あると便利な道具
・UVランプ
・マグカップウォーマーと容器
・シリコンブラシ(瞬着用のポリプロピレンスティック)

UVランプはなくても陽光に晒せばレジンは硬化しますが、あった方が圧倒的に楽ですし、日没後も作業が出来ますので、買っておくといいでしょう。
これは300円程度の商品になっています。

マグカップウォーマーはなくてもいいですが、あると楽です。
レジンは温めてあげると粘度が下がり、気泡が逃げやすく、流れやすくなります。
卓上にマグカップウォーマーを置いて、その上に適当な容器を置いて50℃くらいの温水を少し張っておき、そこにレジンのボトルを差して温めてあげると作業が楽です。
その際は作業中の火傷に注意ですし、ボトルを取る際に水気はしっかり拭いて、レジンに混ざらないようにしましょう。
レジンに水分が入ると、硬化反応の際の発熱で気化し、気泡が出来てしまいます。

シリコンブラシはレジンを混ぜたり、少量取るためのものです。
なければ竹串等でもいいのですが、竹串や爪楊枝だとレジンを吸って、硬化すると取れませんので徐々に先端が太くなって作業性が落ちます。
また、木材だと中に空気が入っていますので、レジンを混ぜる際に気泡が出やすくなります。
探す場合はネイルコーナーでシリコンブラシを探すか、DIYコーナーでポリエチレンスティックを探すと良いと思います。

さて、手順ですが、まずはレジンに色を付けていきます。
パレットにレジンを出し、その横に染料を出して少しずつシリコンブラシで混ぜます。
直接レジンに染料を乗せると調整がやりにくいので、必ず別の場所に出した染料を少しずつ混ぜるようにしましょう。

パレットは何でもいいですが、適当なものがなければクッキングシートやアルミホイルなどでも問題ありません。
また、100均には使い捨てのペーパーパレットもありますので、適当なものが家にない場合はそれも併せて用意しましょう。

好みの色が作れたら、それを少量ずつドール用マグカップに移してやり、UVに晒して硬化させます。
この時に気泡が入ってしまうと見栄えが悪いので、混入しないように出来るなら、よく注意して作業します。

しかし、前段階で染料を混ぜる際に、少なからず気泡は混入してしまいます。
その場合は、大きな気泡はブラシでつついて潰すか、レジンを薄く延ばして潰しましょう。
あるいはブラシで気泡の入った部分を取り除いてもいいですし、少し放置すれば勝手に潰れることもあります。
ご自身に合った方法で作業を進めてください。

また、マグカップに一度に大量のレジンを移すと、中の方までUVが浸透せず、硬化しきらない場合があります。
4~5回に分けるくらいの間隔で、少しずつレジンを注ぎ、2分程度UVを当ててしっかり硬化させましょう。

これを繰り返し、好みの分量が硬化したら完成です。
紅茶の場合はお好みでレモンを浮かべてレモンティーにしてもいいですし、コーヒー、紅茶とも白の染料を混ぜてミルクを足してあげてもいいでしょう。

ミルクポットはぼくの好みで作ってみましたが、まぁ極端に難しいのでお勧めしません。
数時間単位でかかりましたので。

あとは、レジンコーナーにこんなものもあったので、一緒に買ってみました。

近年はセリアでドール素体が販売されている関係で、周辺の小物が非常に充実しています。
が、ドールコーナーだけでなく、手芸コーナーやネイルコーナーにばらけていることも多いので、いいものを探すのは手間ですし、慣れも必要です。

この記事が、そうした方の助けになれば幸いですし、もしこの記事で小物作りに挑戦する方が現れれば、ぼくにとっては望外の喜びです。

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