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メガミ神姫の肩関節再生

ⅩⅩⅩⅢ,メガミ神姫の肩関節再生方法
さて、今回も関節の補修についてです。
メガミデバイスで最も破損しやすい部位は、関節部分でしょう。
よく動かす部分でありますし、負担もかかりやすい上、適度に負荷をかけていない関節は保持力がなく、役に立たないため、常に負荷をかけられているためです。

その中でも、特に肩関節や肘・ひざの関節は破損報告が多いように思います。
今回はその内、肩関節のリングジョイントの補修を扱います。
このパーツはリング部が割れたり、ボール部がもげてしまったり、中々破損しやすいものですが、頑丈さを持たせるものも難しい造りになっています。
ぼくの知る限りですと、金属関節に置き換えるくらいでしょうか。
このパーツを一から作ります。

ただ、補修方法としては正直、パーツ請求をした方が早いと思います。
メガミデバイスは現行商品ですし、購入した商品の補修の為であれば問題なくパーツ請求を行なえます。
今回の記事は、あくまで正規の方法というよりは応急処置であり、資材はある(あるいはすぐ買いに行く)から明日明後日には直したい!という方向けになるのかなぁ、と思います。
加工難度も多少高いので、初心者の方が気軽に行える補修ではありません。
その点ご理解の上、ご興味おありの方はお付き合いをよろしくお願いします。

1.材料と道具
今回の材料は、その辺で買える物を使います。
具体的には100均やヨドバシ、そしてハンズなどのホームセンターや手芸店で扱われているものです。
大きな都市であれば、これらが揃っている場所はあると思いますが、お近くにない場合は通販も出来ると思います(もっとも、取り寄せるならばパーツ請求の方が確実だとは思いますが)。

それではまず、今回扱う肩関節のリングジョイントの数値を確認していきましょう。

テキストでも確認します。
ボール部の径は4.0mm 。
リング部は外径5.0mm、内径2.5mm。
リング部の厚は2.0mm。

さて、次は材料と、どこで買えるかをまとめてみます。

ヨドバシやハンズで買える物
・プラパイプ(外径5.0mm内径2.5mmがベストだが、なければ外径5.0㎜内径3.0mmのものと、外径3.0mm内径2.0mmの二種類を組み合わせて使用)
・プラ棒(径1.0mmの丸棒)
・瞬間接着剤

100均で買える物
・パールビーズ(径4.0mmのもの)
・竹串(作業用の治具を作るのに使用)

手芸店で買える物(ハンズでも扱いがあるところにはある)
・Tピン(頭が1.5mm以上のもの、軸径は0.5mmから0.8mm程度)

これだけあれば材料は揃います。
パールビーズはセリアの4.0mm玉が、メガミの肩関節にはちょうどいいサイズで、無加工でもはまります(Tピンを使わずに押し込むと、まず取れなくなりますのでご注意ください)。

次は必要な工具です工具

・ピンバイス(Tピンの軸径と同じ径のものと、2.5mmの径のもの)
・デザインナイフ
・金ヤスリ(丸と平)
・ニッパーとラジオペンチ(Tピンを切るものと、曲げるもの)
・紙ヤスリ

あとはパイプカッターがあれば便利ではありますが、プラパイプを切る分にはデザインナイフでも十分です。
ヤスリだけは、平と丸の二種類が必要になります。
これらはどれもヨドバシで揃うでしょう。

2.作業手順
今回一番手間なのは、外径5.0mm内径2.5mmで厚が2.0mmのリングを作ることです。
ホームセンター等でも、この径のものは見つけることが出来ませんでしたので、自作する必要がありました。
もしこの径のものが入手出来るのならば、それを使えばこの工程は飛ばすことが出来ます(もしかしたらエバーグリーン様のプラパイプにないかな、とは思っています)。

さて、実際の作業の説明に移ります。
まずはプラパイプを2.0mm以上の厚みにカットします。
誤差が出ると思いますので、少し大きめにカットして、後で断面を整える際に厚みも整えましょう。
プラパイプのカットは、カッターマットの上にパイプを置き、ナイフの刃を当てて力をかけながら転がしてやると傷がつきます。
それをしばらく繰り返してやるとパイプを薄くカット出来ます。

カット出来たら、太いパイプの中に細いパイプを入れ、瞬着で固定します。
この後厚みを整えるのですが、その時に先端をカットした竹串に挿してやると、ヤスリの作業はやりやすいです。

その次は内径を2.5mmに拡張します。
2.5mmのドリルで穿ってやれば大体均等に穴を広げることが出来ますが、実際に組み合わせて少し緩めに調整してあげましょう(重要です、理由は後述)。
調整は丸ヤスリにパイプを挿し、ヤスリをドリル同様回転させてやると簡単です。
この場合はヤスリの持ち手側しか削れないので、両面を加工してやりましょう。

最後に、リングにTピンを通す穴を開けます。
これは極端に端に寄り過ぎなければ、大丈夫だと思います。

次はTピンを通し、ビーズを固定します。
まず、Tピンがまっすぐのままでは作業がしにくいので、Tピン曲げて緩いカーブを作ります。
それが出来たら、リングの内側から外側に向かってピンを刺します。
釣り針のような形にしてやれば、リングの中にTピンの頭が来る状態に出来ると思います。
これで、リング側は大体完成です。

次はビーズ側の加工です。
ビーズには、一カ所切り込みを入れてやります。

この後、Tピンでリングに接続しますが、その時にピンを曲げて、返しを作ってやります。
返しがあることで、Tピンからビーズが抜け落ちるのを防ぎます。
しかし、普通に返しを作ると関節に組み込む際に邪魔になってしまいます。

そこで、この切り込みにTピンの軸を埋め込んでやることで、関節に組み込んでもピンが邪魔にならず、ビーズとリングが固定出来るようになるのです。

しかし、普通にこの作業をやろうとすると、ビーズがぐらついて上手く固定出来ません。
そこで、ビーズの頭に1.0mmのプラ棒を短く切って、楔にしてピンの通った穴に上から押し込んで固定してやります。
そうすると、ビーズがぐらつかずに作業がやりやすくなりますし、ビーズが遊ばないので関節に組み込んだ際にも頑丈に固定出来るようになります。

このあと、飛び出したピンやプラ棒はカットし、ヤスリで球を均してやります。
併せて、リングの内側はTピンの頭が入ったことで若干狭くなっています。
緩めに調整してあるので、ピンの頭部分を中心に軽く丸ヤスリをかけてやり、内側も均してあげましょう。

ボール部とリング内側を均した後は必ず試着をしてみてください。
その際、両方とも若干緩めに調整する方が、ボール部にかかる負荷が減って長持ちすると思います。
このパーツはボールとリングが一体ではないので、どうしてもパーツとパーツの境目は弱くなっています。
しかし、構造上そこに一番負荷がかかりますので、極力負荷を少なくしてやると破損を防ぐことに繋がります。

いかがでしたでしょうか。
正直、この記事の要点は「材料がすぐに手に入るなら、即日直せること」と、「もうひとつは比較的継続して手に入ることが見通せる素材で、破損しやすい個所が直せること」だと思っています。
要は、いつかメガミ神姫もMMS神姫と同じように、補修パーツが手に入らなくなる時が来るかもしれない、その日のための知識だということです。

現行商品であるメガミデバイスが流通する限り、そのパーツを流用することで修理は出来るでしょう。
しかし、それがいつまでも続くわけではありません。
栄枯盛衰、必ずいつか、「そうではない日」が来ると思います。

そうでないにしても、パーツが手に入らない時、何とかする方法というものが引き出しに入っていると、ちょっと安心できますから。

この記事が必要とされる日が、皆様の元に訪れないことを祈って、今回は筆を置こうと思います。
今回もお付き合いくださり、ありがとうございました。

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