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メガミ用シューズの流用加工

ⅩⅩⅩⅠ,メガミデバイス用シューズパーツの流用加工

以前挙げた、互換パーツについての記事中で、『足首の互換パーツは現状ない』『メガミ用のパーツを流用するには不可逆加工を施す必要がある』と触れました。
現状、足首パーツが破損した場合は、他素体からの共食い整備か、あるいはアーンヴァルMk2やヴァローナのような、素体足首の他にシューズパーツが付属するセットのパーツを使うくらいしかありません。
しかし、当然現在それらのパーツの入手性は良いとは言えず、もっとも簡単な方法はメガミデバイス等の足首を加工することだと言えます。

よって今回は、メガミデバイス対応の足首パーツの流用加工の方法をご紹介します。
不可逆加工ではありますが、現行キットであるメガミデバイスはパーツを取り寄せることも出来ますし、あるいはイベント等でディーラー様が制作しているデコレーションパーツなどもあります。
入手性に限って言えば武装神姫のパーツを用意するよりも楽ですし、選択肢も広がることと思います。
ご興味ありましたら、お付き合いください。

なお、今回はCOPPELIOS様のメガミ用の靴を使用します。
COPPELIOS様にはこの場を借りてお礼申し上げます。
(また、他ディーラー様のパーツやキット付属のパーツを使う場合も、基本的には加工の手順は概ね同じです)

それでは手順を見ていきましょう。
まずは元から空いている開口部分を塞ぎます。
画像のように、メガミデバイスと武装神姫では足首軸の接続位置が異なるため、直接流用することは出来ません。

足首の軸径は2.5mmなので、3.0mmのプラ棒やランナーを加工して2.5mmに調整しましょう。
紙ヤスリを巻きつけてやすってあげると楽に加工できます。
調整できたら、2.5㎜棒を差し込み、瞬間接着剤で接着して飛び出た部分をカットします。
また、開口部分の周囲に軸受けのようなものがあったら、それも削り落としてあげましょう。

開口部分を塞いだら、新しい軸穴をドリルで空けます。
位置は元の軸穴の上側、円周が接するくらいの位置で大丈夫です。

必要なのは2.5mmの軸穴ですが、このパーツに直接2.5mmを開けるのは結構難しいです。
パーツによっては、2.5mmがギリギリ入る程度の余裕しかなく、ドリルがぶれると破損する場合もあります。
また、軸穴は可動範囲を確保するため、斜めに開けなければなりませんが、面に対して斜めに開口するのは結構大変です。
そのため、まずは1.5mm程度のドリルで下穴を開けます。
ドリル径が小さければ、多少位置がずれても破損リスクを下げることが出来ますし、本番の際にずれを修正することも出来ます。
ドリル加工に精密さを求める場合は下穴を開けるようにしておくと、失敗を避けられます。
また、下穴を開ける際も、先端がぶれないようにデザインナイフなどで目印に軽く穴を穿っておくとズレ防止になります。

まずは開口位置に、面に対して垂直な穴を開けます。
これはドリルに角度を与えるためのスペースなので、貫通させたり深い穴を掘ったりする必要はないです。
ドリル刃は先端を向けた方向に掘り進む工具なので、先端がしっかり面に接地していないと上手く加工は出来ません。
なので、斜めに開口したいときは極力先端が接地するように、周囲を広げてやると失敗を避けられます。
面倒ですが、今回のような場合は横方向に一回浅い穴を開け、その後目的の斜め方向に開口する、というステップを踏むと良いでしょう。
このパーツの場合は、斜めの穴は貫通させても後から外装を被せる構成なので問題ありませんが、その辺りはご自身の用意したパーツ構成によって調整してください。

1.5mmで下穴が開けられたら、いよいよ本番の2.5mmで穴を開けます。
この時も、先程と同じく先に横方向、次に斜め方向、というステップを踏んだ方がいいでしょう。
特に、このパーツは外装を被せる構成なので、今加工しているパーツは2.5mmギリギリです。
外壁部分を破損させないよう、慎重に作業しましょう。
特に、太いドリルを使っているときに引っかかりを感じたら無理に進めず、一回逆回転をさせてからゆっくり進める、あるいは細い丸棒ヤスリで何回かやすってからドリルを進める、のような手順を挟むと安全に作業できます。

ただ、この時点で破断したりひびが入ったりしても、外装を被せる場合は全部隠れてしまいます。
強度的には破断しないに越したことはないですが、外見上の問題はあまりないでしょう。
ぼくも今回は片側は破断してしまったので、瞬間接着剤で補修してあります。

穴を開けることが出来たら、今度はデザインナイフで開口部分の上側をすこし拡張してやりましょう。
足首軸の根本には脚側との接続部分があるので、多少ジョイントを逃がすスペースが必要です。
この辺りは現物合わせで、何度か実際にパーツをつけて確認しつつ調整しましょう。

また、この時に軸の緩い、きついがあったら、併せて瞬間接着剤を薄く塗ったりドリルやヤスリで削ったりして渋みを調節してください。
調整が済んだら外装パーツと合わせ、完成です。

いかがでしたでしょうか。
今回の基本的な作業は、以下の通りです。
1.元々の開口部を埋める。
2.新しい開口部を開ける。

パーツ形状によっては、今回のパーツのように2.5mmの軸を差し込むだけでは加工できない場合も考えられますが、その場合はエポキシパテを充填するなど、別の素材で隙間を埋めてあげれば同じです。
また、斜めに開口するのが難しい場合は、可動を犠牲にすることにはなりますが、多少真っすぐ開口してもパーツの接続には問題ありません。
ご自身の加工スキルと、道具を勘案して目標を調整してみてください。

武装神姫の補修パーツは年々少なくなり、入手性は悪くなることはあっても、改善されることはまずないでしょう。
メガミデバイスコラボのキットも、足首の構造はメガミデバイスに準拠するものであり、やはりそのまま流用することは出来巻くなっています。
不可逆加工のため、この加工を行うとメガミデバイスには使えなくなってしまうというデメリットはありますが、現在ではディーラー様が独自のシューズパーツを販売されている例もあり、破損した際の選択肢を増やすという意味でも加工方法をまとめました。
また、もしイベントやboothなどで「素敵なパーツを見つけたけど接続軸が対応してないから使えない・・・」という場合にも、こうした方法を知っていると便利かと思います。
もしよければ、イベントなどで素敵なパーツを探してみてください。

それでは、今回もお付き合いくださいまして、ありがとうございました。

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