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アイペイントの変更、デカールへの置換

Ⅷ,アイペイントの色変更とアイデカールへの置き換え
今回は初級編として、加工の手間や難易度の少ない二種類の方法を紹介します。

今回使う道具類です。
使う塗料はリキテックスを使用しています。
また、パレットと筆洗の代わりは空き容器を利用しています。
使っている道具についての詳細は前回紹介しましたので、そちらをご覧ください。

1,アイカラーの変更
もっとも加工の手間の少ない手法です。
これは元のアイペイントを残したまま、上から塗料を乗せることでアイペイントの形を変えず、色だけを変えていきます。
そのため、絵心に自信のない初心者でも、やり方さえ覚えてしまえば抵抗少なく挑戦できると思います。

使う道具
1,筆
2,筆洗
3,塗料
4,デザインナイフ

今回はランサメントのフェイスを見本にしていきます。

アイペイントの部分をよく観察すると、上部分に濃い緑、下部分に薄い緑が用いられているのが分かると思います。
アイペイントを描く際にはこのように上部分に濃い色(暗い色)、下部分に薄い色(明るい色)を配置すると単色で描くよりもきれいに描くことができます。
今回はこれを青系統の色に変えていきたいと思います。

まずは基本になる青に白を混色して薄い青を作って、瞳の下半分を塗っていきます。
ここではみ出しても爪楊枝等で軽ーくこすってやれば落とせますので、怖がらずに塗っていきましょう。

次に、同じ青に白をわずかに混ぜ、色味を濃くしたものを塗っていきます。
ここで塗るのは瞳の中央と上半分です。
まだはみ出しても取り返すことはできるので、怖がらずに色を載せていきましょう。
一色目、二色目とも、下地が透けて見えるようなら乾いた後にもう一度重ね塗りをしてやれば大丈夫です。
この時点では模様やハイライトを消してしまって問題ありません。

また、塗るときの順番は薄い色から濃い色にしていくのが基本です。
これは薄い色がはみ出しても、濃い色を上から重ねれば修正が簡単だからです。
逆はそう上手くいかないこともありますので、白に近い色から順に塗るようにするといいでしょう。

次は瞳の模様を描き込んでいきます。
線が多少がたついても大丈夫ですので、怖がらずに行きましょう。
最初は真っすぐに線を引くのは非常に難しいので、省いてしまっても大丈夫です。
もしがたつきが気になるようなら上から地の色を重ねてしまってもいいですし、爪楊枝などで削ってしまってもいいです。
また、まだ最初からやり直すこともできますので、怖がらなくても大丈夫です。

最後に白でハイライトを入れます。
点がうまく描き込めないときはドットライナーを使うと簡単で乱れのない点が描けます。

慣れてしまえば片側30分ほどで描き終わります。
特に水加減をバシャバシャにしない限りは、乾燥時間もあまりかからないので次々に進めていくことができます。
ただし、乾燥時間がかからない程度の濃度で書き込むと、瞳部分に塗料の膜がはっきり残って、段差が生じてしまう場合があります。
それが特に気になる場合は、水を多めにとって薄い塗料を重ねて描くようにしてみてください。
その分乾燥にも重ね塗りにも手間と時間がかかりますが、より美しい仕上がりになると思います。
この辺りは次のアイリペイントの項で詳細に解説します。

次はデカールに置き換える方法です。
デカールとは模型用の極薄シールのようなものです。
使う道具
1,筆
2,筆洗
3,デザインナイフ
4,綿棒
5,薄め液

これはまず最初に、元々のアイプリントを落としてやる必要があります。
綿棒に薄め液を染み込ませて、何度かこすってアイペイントを落とします。
プリントが落ちたらティッシュで軽く拭き、薄め液が残らないようにしましょう。

次はデカールを台紙から切り取り(今回ははじめから必要部分を切り取ってあります)、さっと水にくぐらせます。
その状態で1~2分おくと、デカールが水で浮いて台紙から剥がれてきます。
これを筆やデザインナイフで取りあげて、フェイスパーツに乗せてやります。
マークソフターを使う場合はこの時に使ってやりましょう。
筆で取るのは、フェイスに適度な水分が乗って位置を決めやすくなるためです。
フェイスパーツの上に水分があると、デカールが滑って微妙な位置変更がしやすくなります。

位置が決まったら乾いた綿棒で余計な水分やデカールの下にたまった空気を取り除いて、乾燥させます。
水分がなくなると動かしにくくなるので、位置決めの途中で動きが悪くなってしまったら無理に動かさず、水分を少し足してください。
ここで無理をするとデカールが破けたり切れたりします。
マークセッターを使う場合は位置が決まった後で表面に軽く塗ってやります。
位置が決まったらもう片側も同じ要領でデカールを貼ります。

今回はせっかく絵の具も出してきているので、口のモールドにも色を流してみました。

これもモールド部分に色を乗せ、余計な部分をデザインナイフを滑らせてカンナ掛けで削ってやっただけです。

あとはどちらも、よく乾燥させてからトップコートを二~三度吹いて表面を保護してやります。
特にデカールはトップコートを吹かないと、乾燥したら剥がれ落ちてしまう場合がありますので注意が必要です。
また、トップコートが薄い場合も同様のことが起こり得ますので、数回吹いてやる方が確実でしょう。
一度に大量に吹いてしまうと、白く曇ってしまうので、焦りは禁物です。

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