“Think Again” by Adam Grant (37)

“Think Again” by Adam Grant (37)
不幸なことに、彼らが経験を得るに伴い、その時点以降は、彼らの自信が彼らの技量よりも早く上がって行き、そして自信が能力よりも高い状態にあり続けるのです。


 これが病院の死亡率の割合が7月に急激に高い様に見える一つの理由であるかもしれない、というのは7月は新しい研修医が業務を引き継ぐ月だからだ。
危険を証明しているのは彼らの技術の欠落だけではない、自分たちのその技術への過大評価なのだ。

 新人からアマチュアへの前進は再考するサイクルを断ち切るのかもしれない。
私たちは経験を得るとある種の謙虚さを失うのだ。
私たちは急激な進歩を遂げたことに誇りを持ち、そのことが謝った熟達の感覚を促進させる。
その事が自信過剰のサイクルを加速させ、私たちに自分たちが知っているものを疑い私たちが知らないものに興味を抱くことから私たちを妨げるのだ。
私たちは欠陥のある思い込みという初心者の泡の中に閉じ込められる、そこでは私たちは私たち自身の無知に無知であるのだ。

 その事がアイスランドでダヴィズ・オッドソンに起こった事だった、彼の傲慢さは彼の取り巻きたちによって強化され、評論家たちにより検証されることもなかった。
彼は学校やブリッジの試合時代からの「極端に忠実な取り巻き連中」に囲まれて、敵味方のチェックリストを持っている事で知られていた。
大暴落の数か月前、オッドソンは英国中央銀行からの援助を断っていた。
その後、危機が最大になった時、彼はアイスランド銀行の負債を充填するいかなるい意図もないと図々しくも公的に宣言した。
2年後、国会が任命した、一つの独立した調査委員会は、彼を酷い怠慢の罪で起訴した。
アイスランドの財政破綻を時系列で記録したジャーナリストによれば、オッドソンの失墜は「傲慢さ、何がアイスランドにとって一番良いことなのかを彼が知っていると確信していた、彼の絶対的な確信だった。」と言っている。

 彼に欠けていたものは決定的な心の栄養、謙虚さである。
愚か山の頂上で立ち往生することに対する対処法は定期的に薬を飲むことである。
「傲慢さは無知に確信を加えたものである」と、ブロガーのティム・アーバンは説明している。