人命と文化財

ルーヴル美術館で大きな火災が発生し、ちょうど今その場にいると仮説しょう。
その場にいるあなたに救えるものは、ただ一つ。
世界中にもその名が周知されているモナリザか、一匹の可愛い猫か。
あなたはどちらを選びますか。
この問いに「モナイザ」と答えて、文化財の保護を訴えるある中国人のスピーチ原稿を読みました。
命と物を比べること自体ナンセンスですが、やはり中国は命を重視する文化を持っていないのか、と落胆しましたが、存外、日本人もそんな傾向になってきたのではないかと危惧しています。
1977年のダッカ日航機ハイジャック事件では、福田赳夫首相は「人命は地球より重い」と言って超法規的措置として6人の刑事被告人や囚人の引き渡しを行ないました。
この事はテロリストの脅迫に屈したと批判を浴びることとなりましたが、当時の一般的な日本人は彼の決断を『是』としていたと思います。
2015年のISILによる日本人拘束事件では、身代金およびISILに関係のある死刑囚の釈放を要求する犯行声明に対して、安倍総理大臣は要求を拒否し、人質湯川と後藤は殺されてしまった。
これ以降、日本も人命よりイデオロギーが大事だと言うのが一般的認識になってしまった。
この様な現代だから香港で警察により多くの学生たちが殺されても平気な日本人が増えてきているのだろうか?


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