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ボクサーの試合前の精神状態がやばい。試合の裏側。

これは実際に試合3週間ほど前からの経験した精神状態を記録したもの。
弱みをわざわざ見せるのもどうかと思うので有料に。

格闘家とは本来''強さ''を売り物にするものだと思う。
ポジティブで前向き、イケイケで小さい事なんか気にしていない、強い人間のような存在かもしれない。
だから夢を壊してしまうかもしれない。
しかし、同じ人間がやっている。
凡人の僕がやっている。

天才だけど。そして、負けたけど。

負けた時ほど胸を張る。強がりかも知れないけど、縮こまってはいけないから。

格闘家がどのような精神状態でリングに上がるのか。少しでも知ってもらえれば、観戦や応援を更に楽しんでもらえる、かも知れない。

何も知らない選手に高いチケット代を払うのは難しい。僕もチケットを買ってもらうのは身近な人や、面識のある方がほとんどだ。僕を知ってくれているから。

そんなのは関係ない、ボクシングが強くて相手を倒せばお客さんは来る、それも正解だと思う。色んなボクサーがいる。

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僕は空手を9年柔道を3年、ボクシングも10年続けている人間。あと陸上部で3年。
勉強はほとんどやってこなかった。
戦うことには慣れているかも知れないが、
簡単な話しではない。

試合前の一日、やる事は多い。

心がすり減っていくのを感じる。

基本的には普段と同じだけど、チケットの販売や、出稽古、何より試合をすると分かっている事がどれだけストレスがあるか。好きでやってるんだけど。

この経験は同じボクサーには勿論共通している事だと思う。ただの日本ランカーだけど、先輩ボクサーとしてこのnoteで少しでも全国の後輩ボクサー達に教えられることはあると思った。負けてしまったから、どの口が言ってんだって話だけど。
はっきり言って自分のジム以外の選手は大学の後輩や好きなボクサー以外興味無いし強くならなくて良いと思ってる。
ボクシング界の為とは思ってない、結果的にそうなれば良いし、それが自分の為になる事が分かっている。そう、自分の為。皆の為とかそんな余裕は無い。

必死に生きる、それだけ。

ボクシング一本で飯が食えてる選手なんてボクシング界の1割に満たない程度。
この仕事掛け持ち期間を如何に乗り越えてボクシング一本の生活に出来るかが強くなる為には大事なことだ。

それにこの経験はダブルワークで頑張るボクサーでは無い人達にも同じく共感してもらえる部分があると思う。
僕も書いていて勉強になる部分があったので読んでもらいたいと思った。

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一つ言っておきたいのは、僕は頑張ってるアピールをしたい訳ではないということ。
そんなことは恥ずかしいぐらいだ。
世の中僕よりも頑張っているやつや、苦労しているやつが沢山いる。
身近にもいるし、こんな境遇もあるんだと思わされる事も沢山ある。
だからそんなことは1ミリも思ってなくて、このnoteの中で評価される記事が書きたいと思っただけ。
noteの中で売れる記事ってどういうものなんだろうと思った。これはこれだ。
TwitterだったらTwitterで勝負出来るようにツイートを考える。
Instagramなら写真とかカッコよくオシャレに撮るんだろうけど僕はセンスがない。
ストーリーズも何の成長も感じられないから多分向いてないなと思った。
そんな感じで今回はnoteを全力でやらせてもらった。

心の疲労を実感したタイミング。

嫁さんとふとした事で口論になった時だ。

基本的に喧嘩にはならない。
すぐに僕が謝るし、9割方僕が悪い。
しかしその時は我慢出来ずに言いたい事を全て言葉に出した。
発狂しそうになっていた。夜中の2時前。

''しかし、しっかりと面と向かってお互いが本心で話し合えば問題は解決する''。

話し合うと、だいたいの事が僕の、嫁さんの言葉の捉え方が悪かったのが原因だと分かった。
相手が日本人じゃないとかは全く関係の無い話しだ。嫁さんはタイ人。心が弱っているとネガティブに捉えてしまう。色々と考えてしまうものだ。
それと嫁さんが外国人で困ったことは一つもない。
日本語も僕より上手かもしれない。

それから頭を冷やしに外に出たくなった。
すぐ家の近くの大きな駐車場からは、低くなった住宅街が見下ろせる。
涙を流しながら眺めた。
(もうこの時点でやばい)
思いっ切り叫びたくなったけど、
嫁さんも心配して来てくれたからやめた。
そして慰めてくれた。
30分ほど一点を見つめながら深呼吸をしてから家に戻った。
嫁さんには余計に心配させてしまった。

心が疲れてる。

嫁さんの良いところはこんな事があってもいつも、「おばけ入っちゃったね」ですぐに終わらせてくれるところ。
それに僕が試合前だからと言って気を使うとかそんなのは全くない。
これは良い意味で。
常に普通でいてくれれば、それが目安となって自分が落ちているなと思った時に元に戻せる。そして、嫁さんの聞いた事もないメロディの鼻歌を聞くと少し落ち着く。

物忘れが酷くなる。

そういえばつい数日前にもスポンサーとの約束をすっぽかしたばかりだった。
しっかりメモまでしていたのに。
他の予定を入れてダブルブッキングしてしまっていた。
僕はキャパシティがあまり多くはない。
色んなことをやろうとすると絶対に何か忘れる。
これは元々の話か。

でも試合前はひどくなる自覚がある。

練習が終わってからもジムに忘れ物を毎日毎日していた。着替えたシャツは脱ぎっぱなし、外したバンテージも放ったらかし、使ったグローブもサンドバッグの横に置きっぱなし。
怒られるやつ。

キャパを越え続けると多分体に悪い。
やらないとと分かってる事にも手を付けたくなくなる。
あの人に連絡しないと、
あれしないと、
あ、あれもか、



それでやらないとってなればいいんだけど、出来ない。めんどくさくなってしまう。
目の前のことに集中してしまう。
基本的にボクシング、相手のことを、自分の体のこと、この辺で精一杯。
結果、忘れてしまう。

仕事もストレスでしかなくなる。
生あくびが止まらない。
疲れている。
あまり大きな声で言えないけど。
当然、ミスも増える。
まぁこれも元々か。

これを書いてる今が多分ストレスのピーク。

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