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好きを仕事にすると言う事

私は勉強が苦手で、というか、好きな事しか頑張れない極端な人間で、今までも受験は全て面接と実技で乗り切って得意な事だけで勝負して生きてきました。

だからこそ、将来はデザインの仕事って決めていたし、というか、それしか出来なかったので他に選択肢はありませんでした。

それは今も同じで、好きな事しか頑張れない私は好きな事を仕事にしている訳です。

少し前にYouTubeの広告で有名なった『好きなことで、生きていく』というやつです。

聞こえは良いですが、仕事であり、遊びであり、生きがいであり、存在価値であるこの『しごと』は確かに好きな事なのですが、好きが故に私の全てに揺さぶられてしまうんですね。要はコンディションによって出来が凄く左右されてしまう。

学生の頃、デザイン本や広告批評などを本屋で立ち読みしては涙が出るのをこらえていました。刺さるコピーやアートワークに出会うと自然と鳥肌が立って涙ぐんでしまうんです。感動して。私はやっぱりそういうものを作りたい、作り続けたいって思っていて。

人の心を動かす
人の心に刺さる
人の感情を呼び起こす
人の思い出に残る

私がデザインをする時に思っているのは全てそれで、人の心を動かすためには自分の心が動かないといけないんですよね。だから感情が入るし、私の人生経験や目線や五感の全てがそこに投入されていくイメージ。受け取る相手がどんな感情になるのか、そのシチュエーションも細かくイメージして創り上げて行く感じです。そうすると、このイメージが固まらないと何も出てこない。ぼんやりした空間には具体的なデザインが出来上がってこない。

だから自分のコンディションがアートワークに如実に出てしまうんですね。世の中の空気感も思いっきり受け止めてしまう。人の悲しみまで染み込んでくる。だからムラがある。プロとしてダメなんだと思いますが、結局これが『好きを仕事にしている』という強みであり弱みなんだと。

作品製作はちょっと憑依すると言う感覚に近い。
入り込みすぎてしばらく次のプロジェクトに身が入らない事も。

私が他のデザイナーと違うのかもしれないですが、私にとって『好きを仕事にしている』というのはこう言う事。だから幸せだけど辛い時もあります。

だけどやっぱりこの世界が好き。
言葉やビジュアルや動きや色やテクスチャーや人に与える全てのものを利用して、会った事も無い誰かの心を刺激して動かせる。デザインて魔法みたいだっていつも思うんです。

最近はかなりコンディションが悪くて、心配事や雑念が多くて頭の中がとてもうるさい。だけど、今わたしが受けているこの辛い気持ちやどうしようもない複雑な感情はきっと何かで誰かを理解する時に、その理解を深めてくれると思って向き合っています。そして、こんな不安定な私みたいなヘッポコデザイナーに依頼してくれる人達に心から感謝します。

Facebookで時たま吐き出す様に自分の気持ちを書いてしまうので、ものすごく不安定な人に見えるのではないかと思います。笑
もともと不安定なんですよ。笑
というか安定の不安定。笑

でも、それを今まではなるべく隠していただけで。近しい人にしか見せていなかっただけで。そう言った意味でもこの感受性の豊かさがもっとスムーズに仕事用に取り出せたりしたらいいなと思っているんですが。

そんなこんなで、ちょっと心がパンパンなので今日は息抜きしてきます。
曇ったり雨が降ったり晴れ間がのぞいたり。今日の天気は私の心の中の様。外の空気を吸いながら栄養補給に出かけてきます。

辛い時こそ学ぶ事がありますよね。
楽しいデザインに出会えます様に。

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