見出し画像

ローラースケート世界大会2021:⑨フリースケーティング(ペア)

 この世界大会のシリーズ、まだ続くんかい~という感じだが、まだまだ続くのである。できるだけ完全ガイドに近づけたいと思っているので、ローラースケート動画オタクの私にもうしばらくお付き合い願いたい。

 今回は、ペア競技について。こちらもアイスとは違いシングル競技の選手がペアにも出ていたりするので、予習はもう終わっている状態だと思う。ペア競技という、アイス業界でさえあまりメジャーではない競技でも、馴染みのある選手が出てくると結構楽しめるのではないだろうか。

 面白いのは、一応日付は4日間に分かれているものの、日程的にまずシングルのショート競技があり、ペアのショート競技がきて、シングルのロング競技、そして最後にペアのロング競技がやってくること。シングルとペアの競技が次々と交互にやってくるのだ。選手はこれ、大変だろうなぁ。シングルに集中してからペアに気持ちを切り替える、というようなことはできず、常に同時進行していく。

 アイスでもローラースケートでも、男女で滑るダンス競技の場合は「カップル」と呼び、派手なリフトやスピン、ジャンプのある男女の競技の場合は「ペア」と呼ばれる。

 ペアならではのアクロバティックな技については私もあまり詳しくないのだが、スロージャンプというのは女性を持ち上げてから放り投げてジャンプさせる技。

 デススパイラルというのは、デス(死)と呼ばれるほど女性が危ない姿勢で回る仰向けで寝転がるようなスピン。

 あとすごいのが、シットの姿勢で女性を持ち上げたまま回るコンタクトスピン。私なんて自分1人でしゃがんで立ち上がるだけでもよっこらしょっという感じなのに、人間を1人持ち上げながらシットスピンして、そこからその人間抱えたまま立ち上がるって、まったくすごい筋肉である。

 女性を持ち上げるさまざまなリフトも、ペア競技ならではの華やかな大技だ。リフトに関してはあまり知識がないので、ちゃんとした名前を説明できずに申し訳ない。


■ペア ショート

 今試合の銀メダリストルカ・ルカローニと、今試合の金メダリスト、レベッカ・ターラッジという最強の2人が、一緒に滑ってどんな化学反応を起こしていたのか?というのがこのペア競技の最大の見どころだと思う。前回のバルセロナでもこのペアが優勝しており、すでに過去に金メダルを4回も獲っている。

 ショートプログラムの結果は、1位はやはりイタリアのルカ・ルカローニ&レベッカ・ターラッジ。2位はイタリアのアリス・エスポジート&フェデリコ・ロッシ。3位はイタリアのアリアナ・フェレンティーノ&フェデリコ・カルゾラーリ。イタリア勢の圧勝だった。

↑ Rebecca Tarlazzi Luca Lucaroni - Short Program - Senior Pairs - World Championships Asuncion 2021

 ショート1位のレベッカ・ターラッジとルカ・ルカローニ組。トリプルサルコウ、リフトっぽいステップ?、3回転のスロージャンプ(投げるジャンプ)、コンビネーションリフト、デススパイラル、キャメルスピンがちょっと揃わなかった、シットスピンのコンタクトスピン、リフト。リフトの詳細は詳しくないので申し訳ない。


↑ Alice Esposito Federico Rossi -Short Program Senior Pairs Artistic World Championships Asuncion 2021 by sk8 one love

 ショート2位のアリス・エスポジート&フェデリコ・ロッシ組。始まる前にアリスがフェデリコのお腹をぺしぺししていたのは、腕違うよ!の合図だったんだろうか(笑)。ダブルアクセル(回転不足)、リフト、3回転スロージャンプ、コンビネーションリフト、シットのコンタクトスピン、ステップシークエンス、デススパイラル、きゃー最後のスピンが息ぴったりでめっちゃ美しい~。


 3位のペア、アリアナ・フェレンティーノとフェデリコ・カルゾラーリ組はちょっと飛び飛びになっているこの動画しかなかった。(※おすすめしない)

↑ 2021 Roller Skating World Championships - Sr. Pairs, Short - Arianna Ferrentino & Federico Calzolari by tiff jess

 アリアナ・フェレンティーノとフェデリコ・カルゾラーリ。最初のダブルアクセルがなぜかこの動画ではカットされてしまっている。音もずれたり映像も飛ぶ。念のためリンクしておくが、どうしてもこのペアを見たい場合はこの動画ではなく下記の全試合のリンクから見ることをお勧めしておく。

 ダブルアクセル2人とも失敗した~、デススパイラル、コンビネーションリフト、3回転スロージャンプ(アリアナこけた)、ステップシークエンス、アリアナがキャメルスピン失敗~、リフト、シットのコンタクトスピン。滑り終わってから、アリアナを慰めている感じのフェデリコが映っていた。その後キス&クライでは泣いているアリアナ。


 全試合はこちらから。1時間8分。最初のグループの4番目の滑走がアリアナ・フェレンティーノ&フェデリコ・カルゾラーリ組(27:00あたり)だ。

 


■ペア ロング

 ロングプログラム。こちらも大番狂わせはなく、1位がレベッカ・ターラッジ&ルカ・ルカローニ組、2位がアリス・エスポジート&フェデリコ・ロッシ組、3位がアリアナ・フェレンティーノ&フェデリコ・カルゾラーリ組だった。

 というわけでメダルもそのまま。

🥇 Rebecca Tarlazzi/Luca Lucaroni - ITA
🥈 Alice Esposito/Federico Rossi - ITA
🥉 Arianna Ferrentino/Federico Calzolari - ITA

 メダリスト全員イタリア人。イタリア完全勝利。

 ターラッジ&ルカローニ組は、これで5回目の世界大会金メダル獲得となった。なんという圧倒的な強さ!

↑ Rebecca Tarlazzi Luca Lucaroni - Free Skating - Senior Pairs - World Championships Asuncion 2021 by sk8 one love

 金メダルのレベッカ・ターラッジ&ルカ・ルカローニ。トリプルサルコウ、ん?リフトはツイストジャンプの予定だったのに抜けたのかな?、コンビネーションリフト、トリプルトウ、3回転スロージャンプ(3TF)、もういっちょ3回転スロージャンプ(3TL)、キャメルスピン、シットのコンタクトスピン、キャメルのコンタクトスピン、コンビネーションリフト、デススパイラル、ステップシークエンス。

 二人ともジャンプが得意なバリバリのシングル選手だけあって、びしっと決まるジャンプが気持ち良い。揃って飛ぶと、さらに美しい~。


↑ Alice Esposito Federico Rossi - Free Skating Senior Pairs Artistic World Championships Asuncion 2021 by sk8 one love

 銀メダルとなったアリス・エスポジート&フェデリコ・ロッシ。ツイストジャンプ、ダブルアクセル(回転不足)、スロージャンプ(3TL)、2回目のスロージャンプは着地がちょっとひやり(3TF)、コンビネーションリフト、リフト、デススパイラル、2Lo+2Tの最後の着地でアリスがひやり、キャメルスピン、ステップシークエンス、コンビネーションリフト、シットのコンタクトスピン、キャメルのコンタクトスピン。

 デススパイラルをあれだけ低く回すのはものすごく難しいのよ~、と解説の女性が説明している。

 

 銅メダルのアリアナ・フェレンティーノ&フェデリコ・カルゾラーリ組のロングプログラムの動画は見つからなかった。そのうち誰かがアップしてくれたら、また追記していく。


 全試合はこちらから。5時間の動画だが、最初の方はジュニアのフリーダンス競技。ペアのロングプログラム最終グループは3時間目あたりから。


 ツイッターでもつぶやいています。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?