塩田千春展|魂がふるえる
2019/9/29
森美術館の展示って、インスタ映えを狙いすぎていて、苦手なんだけど、今回のはよかったなあ。
なんというか、塩田千春さんの芸術への貪欲さがすごすぎて、そのエピソードがどれも面白くてよかった。
ハンブルク造形美術大学での、エピソードがどれも強烈でめちゃくちゃいい。
「ひとりで180個ほどの骨を電車で少しずつ運び、夜中の学校で毎日それらの肉を剥がす作業を1ヶ月半ほど続けた」
「この授業のあと、時間の流れや近くが変わったような気がした」
「たとえ一本の線を描くだけでも、そこにあるべき秩序、空間、息づかいに対しての自分の手を動かすことができなかった」
「洗っても拭いきれない皮膚からの記憶」
「夕方の4時くらいにナルト、何かしなければならないと焦りだし、行くあてもなく、家を出る。」
「でも、そのあとにやってくる何か強い感情や、許せない憤りや欲望が、自分の中に沸々と湧き上がり、初めて作品を作ることを考える。」
「第一の皮膚は人の皮膚、衣服が第二の皮膚。だとしたら第三の皮膚は居住空間。人間のからだを取り囲む壁やドアや窓ではないのか。」
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