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ビュリダンのロバ
「ビュリダンのロバ」という話を知っているだろうか。
フランス中世の哲学者ジャン・ビュリダンが作った話とされている。
「ビュリダンのロバ」
お腹をすかせたロバが分かれ道に立っていた。
ロバは、左の道の先と右の道の先に干し草を見つけた。
ほぼ同じ距離、ほぼ同じ量の干し草が置かれている。どちらの干し草も美味しそうだ。
「どちらの干し草を食べるのがいいだろうか?」
ロバは迷った。左に二、三歩行くと、右のほうが良さそうに思えてくる。
右に二、三歩行くと、左のほうが良さそうに思えてくる。
そんなことを続けているうちに、ロバはとうとう餓死してしまった。
ロバには3つの選択肢があった。
①左側の道を選んで干し草を食べること
②右側の道を進んで干し草を食べること
③その場にとどまること
我々の視点から見れば③の選択肢はどう考えても一番損をする選択肢に見える。しかしロバの立場から見ると「選択の壁」が立ちはだかっていたんだと思う(今の自分には痛いほどこれが刺さる)。
①右左選ぶための明確な理由が見つからなかった。
②選択を誤ってしまうかもしれないという恐怖。
これは何かを選択することの難しさと同時に何も選択できずにその場で立ち尽くしてしまう危険性を教えてくれた物語である。
人は、生きていると、「選択」を迫られる場面が多くある。そういう場合その場を動かないほうがいいという場合はあまり多くないのではないだろうか。
何かを成し遂げるのは、いつだって、何かを決めた人。
「選択肢」はみんなのものだけど、「選択」は私だけのモノ。
きっと怖くて、あえて、その場にとどまることを選んでいるんだなとも思う。
決める勇気をもて!自分よ。
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