コモンの森、高尾山で学びながら作業

画像1 コモン=みんなの森を取り戻す活動。コモンフォレストジャパンの活動で、東京、高尾の森の手入れをしています。この日の活動はテレビ番組「情熱大陸」で放映されました。https://www.mbs.jp/jounetsu/2023/11_19.shtml。森や水、医療、教育など人が生きていくために必要なものは誰かが独り占めしていけないはずのもの。これをコモンと呼んでいます。高尾山の一角を一たん手に入れ、皆が使えるよう手を入れています。どこかで見た顔だなーと思われた方、そうです。右側は斎藤幸平さんですね。
画像2 通り道は、斜度や、道沿いとなるところにどけられない木がないか、といったことを配慮して決めていきます。そして1メートルほどの間隔で杭を打っていきます。この日の杭打ちの一番手は斎藤さんです。カケヤと呼ぶ大きな木のハンマーを振り上げ、振り下ろす様は慣れている感じで大変上手でした。私も次にやらせてもらいましたが、まっすぐ下向きに振り下ろせなくて、カーンといういい音が時々しか響きません。するともちろん、杭はなかなか沈んでいかないのでした。
画像3 斜面に取り付いてのシガラをつくりには、小枝や落ち葉を集めて配る係も活躍しています。
画像4 近隣にお住いの親子。少年はお年玉で自ら会員参加をしていて、森の菌のことから始まる研究発表をして中学校代表に選ばれるか、というところなのだそうです。先生も体験にいらしてもらえたら良いねという話をしていました。
画像5 できた、と思ったら坂田さんにチェックしてもらいます。素人目には整っているようでも、大抵は、左右にシガラに噛んでいなくて簡単に抜けるような枝や、みっちり入っているはずの落ち葉がすかすかのところが見つかって、「こことここはただ刺さってるだけ。これをきちんと噛んでいる例えばこの枝に差し込めばきちんと引っかかるから。そうするとその後ろに落ち葉を入れられますね」と宿題を言い渡されてちょっとやり直しとなります。
画像6 綺麗に出来上がっているシガラ。横に渡した桜の木の下には大小幾つもの小枝が走り、その奥は隙間なく落ち葉が詰めてあるはず。それらが雨水を受けて吸収しゆっくり吐き出します。
画像7 これは私が作業したシガラ。若木は柔軟性があって編み込みやすいので、まだ青い葉のついた蔓のような枝を沢山使っています。
画像8 帰る時にはこのように道ができていました。まだまだほんの一部ですが。
画像9 キノコなどを見ながらまた登山口まで一時間戻ります。
画像10 行きに登山口に向かう道で拾った胡桃です。先日乾燥させた藍の葉の輪に入れてみました。
画像11 人が入っても斜面を崩してしまわない通路を作るため、この日は、各自杭を担いで現地まで一時間ほど登山道を上りました。
画像12 登山道で迎えてくれたツリバナ。高尾山は日本有数の種の生物が生息しており、折々に坂田昌子さんが豊富な知識と経験から解説をしてくださいます。
画像13 こちらはキノコ
画像14 こちらはコウヤボウキ。高野山でこの小枝を束ねてほうきにしたというのが名前の由来です。花が咲いて穂が出ています。
画像15 作業現場に到着すると、前回つくったところを題材に、坂田さんにしがらを解説してもいます。人が急斜面を踏みしめると斜面をずるっと崩してしまいます。すると雨水が急激に流れるようになり、深い溝ができてしまいます。落ち葉が留まらず、木の根がむき出しになって弱ります。そうならないよう、ある程度の斜度の小道を作ります。道筋を決めて杭を打ち、杭と杭のあいだに大小の枝、木の葉を互いが交わりあい解けて落ちないような「しがら」を組んで小道の壁にします。しがらは通気しながら雨水をたたえて、周囲の草木を涵養します。
画像16 足がしびれますが斜面から落ちないようとりついて作業する一同

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