リボルバー フランス芸術界を垣間見る
ゴッホのひまわりを表紙に飾るだけあり、フィンセント・ファン・ゴッホと深い付き合いのあったポール・ゴーギャンにまつわる本。
舞台である現代フランスの芸術業界事情が垣間見える。
主人公の冴はゴッホとゴーギャンの真の関係性を論文で研究する傍ら、CDCというオークションハウスに勤める。
ある日CDCを訪れたマダムの持ち込んだリボルバーが、CDCの命運を担うことになる。
アムステルダムにあるファン・ゴッホ美術館に始まり、ゴッホの終焉の地アルル、オーヴェール=シュル=オワーズのインスティチュート・ファン・ゴッホにあるラヴー亭を訪れ、史実と共にリボルバーに秘められた謎を追っていく。
オーナーのギロー、同僚のジャン=ポールとの掛け合いの中でひらめきを得ながら、核心に迫っていく様子に目が離せない。
物語を通して、ゴッホとゴーギャンの生涯に思いを馳せながら冴が成長していく様が見どころ。
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