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旦那が育休20年とれた話と産後、ウェンズデーになっている私

私のパートナーであるM氏(婚姻済)は
飄々とした自由な人で、FIREという言葉が流行る前から
勝手にぷちFIREしていた。
(別にIT企業のCEOでも資産家なわけでもない)

若い頃からの自営業である程度貯まったお金を元に
伊豆に安い一戸建てを購入し
リフォームしながらゆっくり暮らす、というビジョンをもとに生きていたので、出会った頃から既に定職にはついていなかった。

3000万円のローンを組んで戸建てを購入した場合の人生設計と比べて、安く手に入れた中古物件を
自分で全部リフォームして暮らすので
その金額が浮くと計算しての暮らしだ。

ただ、M氏のDIY技術を目の当たりにした私が
勝手に歩く広告塔になっていたので
近所の人達にいろいろと仕事を頼まれるようになり
のんびりゆっくりしたかった本人としては
不本意に忙しい日々だったらしい。
今は子供が生まれたこともあり
仕事を受けることをやめている。

結果、赤ちゃんが生まれてからというもの
常にM氏と私で子育てをする日々だ。
どうしてもパチンコに行きたいというので
週に1度パチンコに行くかわりに
私も週に1度自由な日があり、行きたい場所
(普段はM氏が嫌がる公園やカフェなど)
に一緒に行ったり、美容院やネイル、女友達と出かけるなどとにかく自由にしていい、という日を設けた。
(実際には生後一ヶ月なのでまだ私はそんな気力がなく、家で私の好きな映画を一緒に見たり、用事に付き合ってもらうくらいしかしていない)

上二人の時は完全なるワンオペ育児だったので
常に疲労困憊で、何が何だかわからずに
ただ一日が過ぎて行ったのを後から知るような日々だった。写真を頼りに記憶を辿ることしかできないくらい
ほとんど何も覚えていない。
当時の旦那とは子育ての悲喜交々の共有もなく
この世でこの子を愛しているのは私だけだと思い詰めて
何度泣いたかわからない。
彼は仕事も忙しかった上に、フットやサバイバルゲーム、パチンコも麻雀も好きで、仕事以外の時間を家族のために使うという事が出来なかった。
ワンオペという言葉がなかった頃のワンオペ育児は
私を追い詰め、あるいは強くもした。
ただ、一人でやってきた、一人で出来た、という事実が
いつしか、夫婦の溝をどうしようもないほど広げ
振り返った時に遠く対岸にいた夫を
もうどうしても愛することができなかった。
これは責めているのではなく、今思えば私たち自身の若さと未熟さがそうさせた結果なので、恨むような気持ちはまるでない。
次に生まれ変わったら、無趣味な男と結婚すると
よく女友達と話していたがまさか無趣味を超えて
再婚相手が無職とは思っていなかった。

最近、FPの方にも来てもらって相談したところ
教育資金や老後の金額はM氏が今まで貯めてきたものや
運用していく資金でなんとかなりそうだということで
(私は仕事復帰前提で生活資金担当)
なんと育休を20年とってくれることになった。
男性育児参画の代表格になる日がきたのだ。
社会保険からの支給はもちろん私の分しかないので
たまにご近所からの仕事を受けつつ
私ができれば2年後にぼちぼちと仕事復帰をすると
いう話になった。

というか、私も20年休みたいと外気浴をしながら思う

我が家はメンテナンスなどかなり手がかかるので
M氏が外で働いてる場合じゃないというのもある。
私からすると異常にマメでいろいろ気づく性質なので
常に家に手を入れていないと気が済まないのだ。
この一ヶ月だけでも家の中の電気がほとんど太陽光になり
物置も増設されたりと様々な変化があった。
そんなに思ってもらえてこの家も幸せだなぁと思う。

育休20年とる旦那。
旦那が家にいると困る妻も多いだろうが
私は昔結婚していても一緒に過ごせないのが寂しかった。
誰かといる事が好きなので、M氏が週に1度のパチンコ以外、在宅してくれているのはとても心強い。
先週、赤ちゃんがなぜか咳き込んで風邪を疑った時も
一人だったら多分行かなかったけど
心の余裕から、過保護になっているので
咳でも受診した方がいいか、小児科に電話して
きてください、というので連れて行くことができた。
ワンオペ経験しかない私なので
赤ちゃんを二人で育てるというのはこんなにも気持ちに
余裕が持てるものなのかと驚いている。
エルゴ並みになくてはならない存在だ。

ただ、子育ての共有は幸せだけど
めんどくさいこともある。
寝ない日が続いた時、ミルクの10ml単位で
今までにない喧嘩をした。
睡眠不足は大敵だ。
女をウェンズデーアダムスに豹変させる。
(Netflixで配信中)
スワドルとスイマーバと徹底的に子供優先の
スケジュールを組み直して、今は夜、3時間はまとめて寝て、授乳が終わればすぐ寝てくれるので
私も少し回復してきた。
20年育休をとっても授乳のサポートは出来ないのだから
とにかく常に寄り添い、優しい言葉と労いの気持ちを
忘れないように、とM氏にウェンズデー並みに
高圧的な態度をとっている。
見返りを求めずに、ウェンズデーをサポートし続け
彼女が持たない優しい言葉でタイプを打つ
そんなハンドでいて欲しいのだ。
産後のウェンズデーを許してくれているM氏に感謝して
久しぶりのnoteを終わる。


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