こもれび

「こもれび」という言葉だけでも好き。

小学6年の時、徳永英明さんの『輝きながら』という歌が流行った。

「瞳を閉じても木洩れ日が〜

駆け出す君を 照らしてる〜♬」

という歌詞があって、

小6の私は「木洩れ日??」とピンと来ないまま聞いたり歌ったりしていた。

そんなある日、図書室の前にいたら

明るい光が中庭の木々を通して差し込んで来た。

とても、とても美しかった。

あぁ、これが「木洩れ日」だ。

頭の片隅に実感のない言葉として引っ掛かっていた「木洩れ日」が突然輝いた瞬間だった。

ヘレン・ケラーの「Water」の衝撃には遠く及ばないけれど

「あぁ、この美しい光。

これが『木洩れ日』なのか」

という

言葉と美しいイメージが結びついた喜び。

私にとっての「木洩れ日」は

いつもあの時の衝撃的な喜びと共にある。

どこの街路樹でも、ふと見上げると

差し込んでくる。いつもそこにある喜び。

「木洩れ日」が好き。


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