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新しいかぞく

それは唐突にやってきました。

あずきちゃんを亡くしてしばらくたち、ようやく気持ちも落ち着いてきた頃。いつもシンとしている家の状態にも徐々に慣れてきた頃。
あずきちゃんは私たちの心の中と、日々の何気ない会話の中で生きていました。
そんな時目にした、ある方のツイート。

えっ…直販会ですと?しかも文鳥の雛がメイン?揺れまくる私の心。
いやいや。
あずきちゃんが亡くなってまだ1ヵ月も経ってないし。
でも気になる。
何よりひなを見たい。触りたい。3週間も小鳥を手に乗せていなかった私は完全に文鳥禁断症状が出かかってました。
そしてはなぶさ堂さんは、あずきちゃんをお迎えさせて頂いたところでもあります。

夫にツイートを見せたら案の定「早いんじゃない?あずきちゃんに怒られるよ…」との返事が返ってました。
うん、やっぱりそうだよね。
でもそろそろ文鳥の繁殖シーズン終盤でもあるこのタイミングを逃すと、次のお迎えチャンスは秋。それまで待てるか…?そして私自身、秋に生まれた子をお世話した経験がないことからも不安は大いにあった。
それなら今お迎えした方が、いろいろな面でスムーズなんじゃないか…

しかもこの日は本来であれば1日家にこもってデータ作りをしているはずの予定でした。が、諸事情により1週間延期になり、丸っと1日空いたのです。
えっ、行けってことか…?

…などとぐるぐるしながら、迷いのツイートをしたら、友人知人の皆さんが背中を押してくれました。
「行ってきなよ」
「ひなを吸引して充電しましょうよ」
「あずきちゃん、怒らないと思いますよ!」
「きっと悲しい顔より笑顔でいるカオリさんの方が、あずきちゃんも嬉しいと思うよ」
み、みんな…( ;∀;)

どうにか夫を説き伏せることに成功し、その日のうちに予約を入れました。(まだ空きがあってよかった)
ドキドキしながら当日を待ちました。


久しぶりの川越。
あずきちゃんを迎えに行った時は少し早めに出かけて川越の街を観光したんだよね。残念ながら、今回その時間はありませんw
電車とバスを乗り継いで、時間通りに到着。玄関の扉を開ける前から、向こうからはことりたちの賑やかな鳴き声が。

中はとても盛況でした。新潟からいらしたブリーダーさんが連れてきたかわいい雛たちの他にも、はなぶさ堂さんが販売していらっしゃるたっっくさんの小鳥たち。声が響きます。

この2羽ははなぶさ堂さんが販売されてた子たち。
白い子は売約済みでした。かっわいい…

私のお迎え第一希望は白文鳥さんでした。うちに昔いた白文鳥ぴーちゃんみたいな、ぱつんぱつんムチムチな美形の白文鳥さんが欲しい。

…が、ブリーダーさんが連れていらした子たちの中に白文鳥の雛っこはいませんでした!がーん…(告知の写真にいた白っぽく見えた子はシルバーイノのひなでした)
その場にいた他の色の子、パステルノーマルやシルバー、シナモンを手に乗せてみるもちょうどご飯のタイミングでみんなお腹を空かせ、じっくり眺められないw(ブリーダーさんのところにゴハン〜!って飛んで行っちゃうから)
だんだんと人も増えてきて(※これはわたしがなかなか決められなかったために次の枠のお客さんが到着してしまったから)さらにその場はカオス。どうしよう。決められない。

「水上さん、上の階(小鳥サロンがある)で少しゆっくり考えてみたら?」とはなぶさ堂さんに提案され、夫とそちらで悩むことにしました。
「どうする?」
「どうしよう…」
「まだ早いんじゃないの?」
「うーん…じゃあ今回は見送る?」
「うーん……」
「でも今日お迎えしないと多分秋までひなはお迎えできないよ」
「うーーーん…」

「もう一回だけ下でひなちゃんたちを見て、ピンと来る子がいなかったら今回は見送ろう」
と決めてもう一度ひなひなたちを見せてもらうことにしました。

少し人も減ってひなひなたちも落ち着いてきたようで、やっとじっくり手に乗ってくれました。
かわいい。
私たちが上の階で悩んでいる間に、何羽かお迎え先が決まった模様。
残っていたのは生後4〜5週間くらいのパステルノーマル2羽、シルバー、シナモン、シルバーイノがそれぞれ1羽。(あともう少し若いパステルノーマルちゃんと梵天十姉妹ちゃんもいた)
で、このうちのシルバーちゃんが、手に乗せたらわたしの指をぎゅっと掴んでじーっとこっちを見てくれたんです。この日初めてひなとまともに目が合った気がしました。
かわいい。顔が可愛い。目が大きくて彫りが深い。
この子いいな。
しかもほっぺとか胸とか、指で触っても嫌がらない。可愛い。

「この子にしよう」

やっと決まりました。

ブリーダーさん曰く
「4羽の兄弟では末っ子で、甘えん坊でちょっとビビリな性格かも」
とのことだったので、帰り道大きな音や電車の揺れが心配だったのですけども…カバンに入ったキャリーを覗いたら大体寝てたし、目がさめるとこっちに気がついてピャッピャッと鳴くし。道中は至って問題ありませんでした。

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しかし驚いたのは帰宅してからです。
ケージを準備してキャリーから出したら、まぁ呼び鳴きの激しいこと!しかも声、超でかい!(あずきちゃんの比じゃない…)
いきなり知らない場所に連れてこられてびっくりしたのかな…ブリーダーさんや兄弟たちを呼んでるのかも。
ここどこや!
おかあちゃんどこ行ったん?兄弟たちもおらん!
みんなどこ行ってもうたんやぁぁぁぁぁ!!!

…ってところだったんでしょうか…(なんで関西弁?)

この呼び鳴きは2日間ほど続きました。

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最初は濃度の調整で苦労していたパウダーフードのお給仕も手際よくできるようになってきました。

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こねくり回されている。気が向いた時(特に食後が狙い目)はナデナデさせてくれます。

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今のところまだ手の上が好き。でもどんどんやんちゃになっていきます…

お迎えしてからお世話にかかりきりになって、あずきちゃんのことをあまり話さなくなるかな、と思ったら逆でした。
あの時はああだったね、あずきちゃんはこんなことしてたね。
あずきちゃんのことを思い出して話題にする機会が、前より増えたような気がします。

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名前はれんげちゃんになりました。
これからよろしくねッ!

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