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シリーズ1-起業のポイント 商品・事業ポートフォリオとシナジー、コングロメリットディスカウント

皆様、今晩は。
寒くなってきましたね。
皆様、暖かいものを食べて身体を温めていますか。
私は昨日はカキフライをしました。牡蠣鍋もいいですよね。風邪を引かないよう、身体が温まるものを食べて、どうぞお体ご自愛下さいね。体温が1度高まると免疫力もアップすると言われています。お試し下さいね。

ところで、昨今東芝が再来年会社を3つに分割させる意向があるという事で準備を進めているという事で、新聞紙面を賑わせていましたよね。また、同じようにGEも事業分割再編を検討中との事です。本日は、ビジネスモデルは何かという事を考えるひとつの事例として、商品・事業ポートフォリオとシナジー、コングロメリットディスカウントという話をします。

先程の東芝の話を聞いて、個人事業主、起業家の方はどのように思われましたでしょうか。複数製品事業、サービスを扱っている人には至極当然の疑問として、分割するには、準備として経営企画、マーケティング、人事、総務、経理や法務、研究開発、物流などの間接部門をどのように分割するつもりなのか、営業や経営そのものの機能はどうするのかと感じませんでしたか。

個人事業主さんは、考えてみればこのような役割を全て1人でこなしている訳で、ある程度の規模になれば、事務系、手続き系は外部サービスに委託、つまりアウトソーシングしたくなってくるのも当然だと思います。

また、そこまでのアウトソーシングをしないとしても複数の事業を営みはじめた事業主さんは、本来なら事業別にものごとを考えるのではなく、会社全体としてシナジー、相乗効果を考えつつ、一方では事業別会計といって事業の種類毎にどの事業が儲かっているのか、またはまだ準備段階なのか、成熟しているのかなどを把握する必要がありますよね。

不思議なのは、東芝はこれをせずに、他事業から独立性・自立性を重んじて会社を分割しそれぞれ上場させていく方向に舵を切りつつあるという事です。おそらく、事業間のシナジー、相乗効果が発揮されるというよりも、ある事業が別の事業の足を引っ張るのを避けたい、それより自立させたいという事なのでしょうね。
いわゆる、シナジーの逆のコングロメリット・ディスカウントが起きていた、という事になりますよね。

社内政治や権力争い、合併後企業が派閥を争い、本来ならお客様や社会に貢献すべきところを潰し合いにかかっているという事なのでしょうか。

みずほ銀行が合併後様々問題があり、うまくいかないのは、こうした権力争いがあるからのように見受けられますが、東芝グループも同じかと思うと大変残念な事ですね。

事業の分類にしても、普通ならロングサイクル、建設工事を伴うような発電、重電・公共インフラ、AIなどIT事業と、日銭(つまりショートサイクル)を稼ぐ半導体メモリー・HDDデバイス、掃除機・炊飯器のような事業、そして資産管理会社にするようですが、キャッシュインとアウトとしてどのようなキャッシュフローマネージメントをしようとするのか、大変興味深い話だなと感じています。多分これまでの契約のあり方を変え、途中でも進行基準会計のようにキャッシュインする契約に変えるなどの工夫をしていくのでしょうね。

普通なら、この例とは逆に鉄道や納豆を作るミツカン酢など、ロングサイクルでキャッシュインがない事業のキャッシュフローをショートサイクルのリテール事業が補っているという会社は多いとは思います。

個人事業主の方々にも、この事例は全く無関係なことではなく、企業サイズこそ違うかもしれませんが、ご自身の事業構成、位置付け、組織または人員配置、機能をどのようにするのか、良い参考になると思い、お話させていただきました。

では、今回はこの辺まで。

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