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交番の影の支配者は!?

交番相談員さんという存在はご存知ですか。
これは、空き交番を解消するために、非正規雇用のような形で採用しているものです。
被害届が受理出来るので、だいたいは警察OBの方だったり、家族が警察官だったりする方が採用されることとなっています。

私が卒業後に配属された交番は、お互いの勤務員の悪口ばかり言っていた場所でした。
仕事の擦り付け合いをし続けていたので、同じ職場で働く同志としての気概は全く感じられず、とにかく雰囲気が悪かったです。
三交代だったので勤務員の組合わせが3組あったのですが、毎朝交代の時に、そこに居ない勤務員の悪口を言い合うのが習慣になっていました。
しかし、よくよく観察していると、相談員さんがこの悪口大会に加担しているわけです。
いつもだいたいそこに居る相談員さんが、自分が見た悪口対象者の行動を伝え、悪口を助長させていました。
この時に私は、一番の裏のボスはこの人なのでは?という懸念を抱きました。

一方で、相談員さんが素敵だった時の交番は、本当に雰囲気が良く、仕事もスムーズでした。
まだまだ若手の私が、取調べに行くけどプリンターがないと相談すると、「これをあげるから使いな」と現役時代に自分が使っていたものを持ってきてくれたくらい素敵な方でした。
勤務員はみんな頼りにしていたし、交番の結束は強かったです。

そしてこれら二つの例は、同じ交番内の出来事です。
勤務員も総入れ替えで、前記した時には勤務員に人格者がいないことも考えられました。
だけど私は、相談員さんの大きな違いに気づき、「交番の影の支配者は相談員さんである」という結論に至りました。

交番員さんはいつも交番に居てくれるため、一人で事案に行かなければ行けない時や、交番長や相勤者が不在の時にアドバイスを頂けます。
視野が広い相談員さんだと、すかさず良いアドバイスをくれて、仕事をスムーズに運んでくれることに加担してくれる、とても有難い存在なのです。

交番相談員さんは、定期的に警察署へ集まり、会議をしています。
当時の相談員さんが、課長に私が頑張っていることを話してくれ、課長の評価が何故か良かった時期もありました。

だから、ただの相談員さんだといって、甘く見てはいけません。
特に若手はわかっていないのでお伝えしておきますが、交番相談員さんというのは、大半は警察OBの方で、それも係長クラス以上の大物が再就職先として選ばれているのです。
仕事が出来る方が多く、見ていないようで、人をとっても良く見ています。
大先輩ということで無下に扱ってはいけない存在で、大事に、大事にすべきなのです。

旅行のお土産は、勤務員だけではなく、相談員さんの分も買って来ましょうね。


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