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Drink Me。体と心が軽くなる飲み物を。

夜の公園を歩きすぎたから昼間でも夜の公園が私の中にいる。
夜歩いている時はもちろん体の中が夜の公園でいっぱいになっている。
夜の公園を歩きながら考えている
誰か助けてと言っても誰も助けてくれない
自分でどうにかするしかない絶対にそう
今まで誰かが助けてくれたことがあるだろうか
ほんとうに困っているとき誰か助けてくれただろうか
でもどうせわたしの助けてほしいことなんて大したことではない。
空に撒き散らした砂粒のように小さくまたたいているかすかな春の星
あのくらいの小さな悩みや困りごと
誰か、というより月や星に祈ったほうがいい。
夜の空気がささやく
Drink Me。
私は体と心が軽くなる飲み物です、とささやく。
月と星もささやく、それをお飲みなさい、と。
夜の匂いに僅かに花の匂いもまじったその飲み物を。
言われたままに飲みほして心と体が軽くなるけれどほら
私の中はもっと夜の公園でいっぱいになってしまった。

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