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ナチュラルか混沌か

先日、普段お世話になっている庭師の親方が
突然我が庭を訪問されたときの事。

一週間、大学のスクーリングや大雨、庭仕事のアルバイトなど、色々あって、手つかずに過ごした、いや、手入れは続けていたけれど時間が足りなくてどこもかしこも片付かない状況の庭だった。

私は、誰かを庭に呼ぶときは、2,3日前から準備を初めて、人を招く用の庭にしていく。

が、その日は全くの突然の親方の来訪。。。
草はぼーぼー、剪定した枝や刈った草があちこちに山積み。
しかも、雨の後の最悪のコンディションの我が庭、、、親方を招き入れながら、改めて眺めてみて愕然😓

こんなところ、見られたくなかった!という状態だった。

親方は、日本庭園のプロで、すっきりと感動を与える庭を作ることを得意とされ、誇りにされている方。私もそのセンスと手際の良さ、知識の豊富な親方を尊敬している。
親方は、雑草は抜いてしまいなさい!除草剤を使っても、と仰る。さすがに、雑草がぼーぼーの日本庭園ってないよな。
でも、私のコンセプトは、雑草との共生。オーガニックな庭づくり。
いかに、人も鳥も虫も草も木も心地よく居られるか、というバランスへの挑戦。
にしても、今の時期は、雨が降るたびに雑草がぐんぐん伸びて、5月末まではかわいい花を咲かせて楽しませてくれた草たちが、暴徒と化す時期。

「あ~~~、、、、」目も当てられない状態。

そして、親方の一言。
「俺はこれは生理的に合わんな」

キッパリと言われて、さっさと帰って行かれた。

「ですよね、、、、」

お見送りしてから、草を刈りまくった。すっきりさせたいと、ずっと思っていたけど、一人でやるには広いのと、日当たり良く土も良いので、よく伸びる草たちと、さあ、この子たちはどうしよう、切る?伸ばしておく?一部残す?背を詰める?なんて、一つ一つの雑草に対応してやっているところだったので、私なりに考えてやってはいるけど、そんな風に言われるとさすがに落ち込んだ。

食事のとき、オットが「どうしたん?何か考え事?」と聞いてきたので、事の次第を離したところ、
「オレは、ええ感じやと思うけどな~」と😅

しばらく考えた。親方の言葉はショックだけど私はどうしたい?

「私の庭は、雑草と共生していくための実験をしている。
親方の庭の様に、雑草を一本残らずきれいに処理してすっきりとした庭は美しいけれど、私の作りたい庭ではない。
私には私の「問い」があって、その答えを見つけるのが私の庭づくりの楽しみであり、意味。

抜くのは簡単。刈るのも簡単。
でも、どう共生するのか、自然との調和を突き詰めるために日々庭に出ている。
雑草を抜かない庭づくりは、実はとても高度なチャレンジだと思う。
だから、めげずに、私は私の庭を作っていくんだと改めて思った。

「それが論文にできたら、特許もんだよ」と親方に言われたけど、
特許も論文もいらないけど、私はそれを実現したい。私の思う最高のバランスを見つけたい。ただそれだけ。

まだこの実験も始まったばかりで、これから色々試して観察していくところ。何年もかかるだろうけれど、私の庭を育てて行こう。

雑草の庭を作るだけではなくて、それを持続可能なものにしていくこと、
雑草は抜いたほうがいい、と思う人にも、「こんなのもいいね」とくつろいでもらえるような庭にしていく方法をさがすこと、
いつだれが来ても大丈夫な庭にしていくこと、
この3つが私のミッションとなった。

暑くても、蚊がいても、今年の夏も毎日庭で奮闘します。
楽しみながら。

冒頭の写真は、昨年の今頃、汗だらだらで毎日庭で這いつくばって草を観察し、ハサミひとつでチョキチョキと草の手入れをしていた写真。

そして今の庭⇩

ドクダミ、ヨモギ、スギナ、カタバミに負けずに咲いている
ゲンペイコギク(エリゲロン)や、セージやその他の園芸品種の花たち。
これをナチュラルと見るか、混沌と見るか。
今のところ、混沌が勝ってるか~😓

高温多湿で日当たりのいい庭では、雑草は伸びに伸びます。
例えばイングリッシュガーデンのようにと思っても、なかなか難しい。
でも、ムリではないと思っているし、雑草もここだから生えるものたちなので、本を見ても答えはない。だから面白いんだな~。

大学の卒論テーマは「雑草と共生する持続可能な庭づくり」かな~。。。


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