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苦行②

9月も本日で終わり。今月は殆ど床に臥せていた。

前回のお話の続き。

療養生活は、前半はとにかく高熱が長かった。熱でしんどいあまりに、
這うようにして冷蔵庫へ行き、冷凍マンゴーを舐めながら頓服薬を飲み、アイスノン枕に冷えピタを貼り、薬が効いている間だけ、眠れるだけ眠った。エアコンの風が肌に当たると痛いような感覚だったから、窓を開けて、出入り口のドアを開けて換気しながら扇風機を「そよ風」程度に回す。幸い出入り口のすぐそばに小窓があるので、常時開け放して家中の換気をしながら過ごす。

高熱が下がってホッとしたのもつかの間、今度は喉の激痛で飛び起きる。これまで扁桃腺が腫れてボンボンに腫れる事はあったけど、「痛!!!」と言って目が覚めるのは初めての体験だった。
食事もとにかく柔らかくて冷たく、喉越しが良い物しか受け付けられず。牛乳で溶かす冷製スープやゼリー飲料は助かった。生野菜なども食べられず、代用として野菜ジュースやビタミンが摂れるジュースなどもかなりすっきり飲めた。
頓服薬は最初は高熱のしんどさで飲んでいたけど、後半は喉の激痛を和らげるべく飲んでいた。処方された薬がどんどん無くなること・いつ症状が治まるのか分からない事に対して不安を覚え、薬に詳しい知人やすでに罹患した友人に相談した。市販薬で同成分の物があり、また漢方薬も勧めてもらったりもした。ひと通り話を聞いて通販で購入し、「薬切れ」の心配が拭えてホッと眠れるようになった。後は症状が抜けるのを待つのみ。

10日後、療養期間が終わった。その時点で、
*起き上がれない程ではない倦怠感
*痰が絡む咳
*食べられなかった事による胃の縮小(大人1人前が食べられない)
*ガラガラ声

といった状態。体の感覚では85~90%位の治癒。
長らく外を歩いて無かったので、歩けるか心配でもあった。まずはごく近所のスーパーへアイスクリームを買いに行けるか、散歩がてら歩いた。何とか往復休むことなく歩いて往復出来た。良かった。あとは徐々に食事量も戻して回復していくのみ、と思っていた。

この記事を書く数日前、朝から湿った空気が流れていて、肺の重さを感じた。肺が湿気を吸うような感覚。呼吸をするのが重いのに加え、背中?肺の裏側に痛みすら感じる様に。
加えて、味覚と嗅覚にもダメージが。ダイレクトな味付けしか分からない。山椒やワサビなどを食べた時に「鼻に抜ける香り」といったのを感じるけど、現在は全くその香りも感じず。お出汁の旨味や風味も全滅。自室に置いてあるフレグランスオイルが揮発していたから、補充をした時に、微かに感じた位。
食べることが好きな私にとって、「食」に対して楽しむ要素が奪われたのは、かなり大きい。現時点ではダイレクトに分かる塩味と酸味のものを中心に、食感だけを楽しむ食事となっている。よって外食も楽しめない現状。まぁ、そもそもの感染源が飲食店だった可能性が濃厚な為、怖さすら感じてもいる。

自治体のHPで後遺症外来について調べていたら、療養期間終了後の4週間後からの相談となる・外来診察は自己負担・対処療法程度の治療となる・来月から相談窓口が各区役所になるとの話が。
以前、腱鞘炎の激痛で整形外科に通っていた際、「これは対処療法でしか…」と、湿布と塗り薬を出されて、一向に治らず、色々なツテを辿って巡り合った鍼灸の先生が、ものの1回で痛みを半減させるというミラクルを起して下さった。何度か通って、たまに指先を使い過ぎたり冬場に冷えたりすると疼く程度にまで回復したので、来月またその先生に相談に行こうかと考え中。西洋医学でのアプローチが合わなければ、東洋医学へアプローチ。セカンドオピニオン的な感覚かなと。

散々気をつけて暮らしていたのにも関わらず、インフルエンザと同時流行時期に罹患とは…。9月は本当に、近年稀にみる「休養月間」だった。

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