ある彼女の独白

ネオン街の灯りが心地よかった。
眩しすぎる一つ一つがその街を歩く一人一人を照らしてくれていると思う。今夜限り、この場限りだとしても誰もが羨むような主人公気分にさせてくれる。今夜のわたしは恋人とのデートを蹴って一人この街にいた。恋人に対する罪悪感はもう無かった。ピンヒールが地面を跳ねる音や雑音、この街の全てを心地いいと思えることが今夜恋人と過ごさない一番の理由になる。

2023.3

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?