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君の目に映る世界の美しさを分かち合って(村雲江と五月雨江関係性についての話)

はじめに

実のところ、彼らが実装された時から彼らのことを折に触れて考えてはいたのだが、いまいち解釈が固まらず、わからん…と思っていた。
しばらく考えるのをやめていたんだけど、先日「江 おん すていじ」を観劇した時、最後のピースがはまり、唐突に”理解”(自分の中だけの正解)して、めちゃくちゃ嬉しかったんだよね。っていう話です。
しかしその話は以下で一切していません、すみません!!!!あくまできっかけだったという話です。ありがとう

すべて個人の意見であり、あらゆる正当性を担保するものではありません。

村雲江の話

村雲江についてはずっと彼の「俺なんて」をどう受け取るべきか悩んでたんだけど、個人的な結論としては彼のその言葉は自己肯定感の低さから出ているのではなく、自尊心の高さから出ているのでは?となった。
というのも、村雲江の腹痛の種って、「レッテルを貼られること」なのかなと。
かつての主が悪役=悪人の持っていた刀
二束三文で売られた=それだけ大したことのない刀
…とか。
これを実際に言われてきたのかはわからないけど、実際問題村雲江はそのことをとても気にしている。それこそお腹が痛くなるくらい、「どうせみんな俺のこと嫌いなんだ」と思うくらいには。
そもそも自身の価値を低く見ているのだとすれば、それらにダメージを受けることはない。とすると、それらの評価が現時点では不当だと感じているわけで、本来彼は自尊心が高いのでは?と思った。
このような「レッテル」を貼られることを不満に感じていて、本当は自分自身の価値を見て欲しい、そんな評判に惑わされないで。
…と思ってるのかな~と思った。
「俺なんて」って自分で評価を下げておけばもう人から下げられることはないので、悲しいけど彼なりの自己防衛なんだと思う。
ただ、その評価に一番振り回されているのは村雲江自身で、おそらくまだ気づいていないのではないだろうか。修行が楽しみだね。
そもそも本来は「景色を名に宿した名刀は華々しき来歴」を辿っているわけだから。言うまでもなく素晴らしい刀である。
「負け犬の腹痛癒す五月雨」←五月雨江のことだよ。これだよ、最初から答えが書いてたんだ…。

五月雨江の話

対して五月雨江は変わった刀剣男士だな…と思っていて…
「行雲や犬のかけ尿村時雨」をもってきたのは、「犬」「雲」「村雨」を拾いたかったからなのかな。この辺のことを語るには知識が足りないので割愛する。
刀としては正直なところ俳句って、あまり関係ないと思うんだ…そこが変わってるなって話で…。
じゃあなんでもってきたか?それがもう村雲江のためでは…とおもっちゃって…
五月雨江ってマイペースで自分の世界をもっている子なのかな~と思っている。それが村雲江に必要なんだわ。

村雲江と五月雨江の回想「雨雲のお犬様」で、村雲江が「みんな俺のことを嫌ってる。…俺は、…役立たずなんだ」と言う。それに対して五月雨江は「ウーワンワン」と返す。
初めて見た時は正直、何???????と思った。ふたりにだけ通じる犬語かと思った。
でも、いろいろ考えた結果そうじゃないなと…
最初、村雲江は「え?」って言ってるんだよ。つまり最初から五月雨江の言わんとしていることは伝わってない。(そりゃそう)
でも、わんわん言い合ってるうちに村雲江は「ありがとう、雨さん」になるわけ。

わたしの解釈なんだけど、おそらく五月雨江って刀としての価値によくもわるくも興味がないというか、重きを置いてないんだと思う。「季語を守るために戦いましょう」って言ってるし。
(もちろんそれだけでそれしかないと断言するのは乱暴なのでそうとは言わないけど)
名を詠まれた歌に興味をもち、自身も歌で会話していてわかりにくいけど笑、なんと感性の豊かな刀剣男士かと思う。
歌とは、世界を美しい言葉で捉え直し再構築する行いでもあるのかなと思っていて、まさに五月雨江はそのようにして世界を捉えているのではないかと思う。
彼の見ている世界は季語(美しいもの)にあふれていて、目に映るものすべて彼にかかればうつくしいものになる。
そんな風に世界を捉えているひとが隣にいたら、村雲江はどれだけ救われれるんだろう…と思って。
きっと五月雨江は村雲江の「俺なんて」に対して「そんなことないですよ」なんて言わない。彼はそこ(価値)に重きを置いていないので。
じゃあワンワンなにを言っていたのかと言うと、まあそれはわからないけど…きっと一番伝えたいことは、「私が一緒にいますよ」ってことなんじゃないかなって。
「負け犬の腹痛癒す五月雨」なんだよ。これが。

目に映る世界が美しいってことをわかちあえたら、生きてることがちょっと素敵になるじゃん

五月雨江の目を通して見る世界はきっときらきらしていて、彼の生きる世界は美しい。対して、世界のきらきらしていないところに目を向けている村雲江。五月雨江にそのきらきらをちょっと分けてもらうことで、村雲江の「どうせ…」と下向いてた目線が上に向くんだよ。一緒にいれば「ちょっとよくなる」んだきっと、彼の世界が。
だから村雲江は五月雨江のことが大好きだと思うし、五月雨江は全部受け取ってくれる村雲江のことが大好きだと思うんだよね。
…って考えて大の字になっちゃったんだよね。

五月雨江は価値を見てないので、ずっと価値を気にしている村雲江は五月雨江といる時はそのことを考えなくてよくなる。だから、そのままでいられるんだろうなと思う。多分五月雨江といる時が一番村雲江らしい村雲江なんだと思う。

もうキャラ造形からニコイチだなとは思うんだけど、もうさ~このふたりは一緒にいることに意味があるんだよ。そりゃ顕現してすぐ雨さん探すわな!!!!!と思った。

おわりです

リンク

↑画像お借りしました

↑これじゃん………と思っています

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