コンビニで週刊誌を立ち読みすることに対するちょっとした視点

みなさんは、コンビニで立ち読みをしている人についてどう思いますか?

特に月水木曜日は、雑誌コーナーに謎の人だかりができていて、邪魔だなと思う人もいれば、ああ、○○は他の人が手に取っているから在庫がない……仕方ないから××から読もう。
と、戦略的に立ち読みをしている人もいることでしょう。
戦略的などと、高尚なものでもありませんか。

よくある議論の種として
「コンビニにとって、立ち読みは迷惑なのか」
というのがあるのですが、そりゃ、迷惑だと思いますよ。
だって邪魔だろうし、店員からしたら「あの人たちは何しにここに来たんだろう」って思うはず。
防犯とか集客とかってのは、立ち読みをしたい人の屁理屈でしかないでしょうしね。

じゃあ、出版社にとってどうなのか。ってのを少し考えてみるんだけど、
こっちは……実はちょっと複雑なんじゃないかって思っているんです。
「売上につながるんだから、買ってもらったほうが嬉しい」
それはまあ、その通りなんでしょうけれど。
そのために「立ち読みを規制」ということをするとどうなるか。

たぶん半分ぐらいの人は「じゃあ、買う」となるでしょう。
短期的には、売上が上がるかもしれません。
でも、残り半分ぐらいの人は「じゃあ、読まない」となるんです。
今の週刊誌っていうのは、それぐらいのものでしかないんです。

読まなくても死ぬわけじゃない。

他の人も読んでいないなら、話についていけなくなることもない。
そうやって、読む人がどんどん少なくなると、さらに読む価値がなくなっていく。
私たちが、習慣的に週刊誌を読む理由って、結局のところ「周りの人も読んでいるから」っていう理由が大きいと思います。

周りというのはリアルの知人友人だけじゃなくて、例えばネット上の顔も知らない人だったり、あるいは誰もが知ってる有名人だったり。
そういう人がたびたび出す話題についていくために、どうしても情報を摂取する必要があるわけです。
だけどそれが、漫画なんて誰も読んでいない。なんて時代になったとしたら?
あるいは、読んでいたとしても、言うほどのことでもないと判断するようになったとしたら?

例えば彼らが話題にあげるのは、それが話題として通用するからです。
読者数が減り、読んでいる人がいないとなったら、話題にする価値すらなくなります。
そうなるとさらに読者は減り、漫画が売れなくなり、出版社は困る。
立ち読みの撲滅は、日本文化であるところの『漫画』衰退を加速させるのではないかと思うわけです。

なので、コンビニのオーナー諸姉諸兄に伝えたいのは
「どうか日本文化を守るのだと割り切って、その封を外してはくれないだろうか」
ということでした。

よろしくお願いします。