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【シティS2予選4-1】リバーサルエネルギー軸クエスパトラ

12月9日にカードボックスメディアポリス日吉本町店で行われたシティリーグS2で予選4-1で11位の使用デッキについてです。
予選を抜けられなかったデッキではありますが、(おそらく)Eレギュのカードを使用できる最後のシティリーグだったので、思考の整理と個人的な備忘録兼ねて書いていきます。
長々と書いてありますがこのデッキの根本は「クエスパトラを使いたい!!」というところから来てます。好きなカードを強く使いたいという方がデッキを組む時に、少しでも参考になる部分があれば嬉しいです。


かなり文量が多くなってしまったのでデッキだけ見たい!!という方は「2.デッキ解説」を見ていただくことをお勧めします。

1.デッキ選択の理由

1.サーナイトの使用理由

一番得意なデッキタイプであったことから、S2はサーナイトで出場すると当選時点で決めていました。

サーナイトの強い点を
①サイド1のアタッカーがサイドを複数枚進めることができる
②うまく特性「リファイン」のキルリアを複数体展開できてしまえばドローが安定するためナンジャモやセイボリーといった妨害に重きを置いたサポートを毎ターン打つことができる
③①②の要素から前半サイドレースに負けても後半巻き返しをしやすいコントロール色の強いデッキである

点だと考えていました。それを踏まえて調整していたサーナイトのデッキがこちら

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VIPパスを採用せずに上記②の前提条件である特性「リファイン」のキルリアを効率よく複数体展開することができる「ミラージュステップ」をなるべく早いターンで宣言することを意識したレシピです。
そのため「ミラージュステップ」のキルリアをサーチするためのレベルボールとハイパーボールを最大枚数搭載してます。
ここまでがサーナイトを使用するための理由です。

2.シティリーグで勝つためのデッキ

サーナイトを使うことはいったん置いておきます。
使いたいデッキ、要するに練度を一切考慮しないでシティリーグで勝てるデッキの要素についても3点考えました。

①環境上位である悪リザードンとギラティナに不利を取らない
②安定性が高いデッキエンジンを採用する
③相手のプレイエラーを誘いやすい

1点ずつ解説していきます。


私がシティリーグに出場した12月9日時点でのシェア率を1に悪リザードンで2にギラティナだと想定していました。

2つのデッキに共通する強い特徴として後半のまくり性能が高い点が挙げられます。前半多少展開に失敗したとしても後半高耐久高火力のポケモンを押し付けることでサイドレースの逆転が可能で、中途半端なアグロのデッキタイプでは逆転されることが多いです。さらに悪リザードンは環境に少ない草タイプが弱点でギラティナに至っては弱点が無いため単純に逆転されないためにはそれぞれを超えるダメージを後半も息切れせずに出し続けなくてはいけません。
以上のような特徴を踏まえてこの2デッキに勝つためのアプローチとしてさらに遅いコントロールのデッキを選択することとしました。

2デッキの特徴として盤面のみではエネルギー加速が完結しないという点に着目しました。悪リザードンは特性「れんごくしはい」、ギラティナは「ミラージュゲート」を使用しなければエネルギーをつける手段がターン1回の手張りのみです。ここに着目して妨害の試行回数を稼ぎながら相手の育成できるポケモンを出し切らせずにフルパワーで戦わせないという戦法をとることができるデッキを使用したいと考えました。


これに関しては予選で1敗しか許されない中で所謂事故負けを起こしたくないためです。①で触れたようなコントロール色の強いデッキではアグロのデッキにデッキエンジンが序盤から破壊されつくす危険があるのが懸念点です。


シティリーグに出場するプレイヤーは基本環境上位のデッキに対して正解のプレイングを自分の中で固めてから参加していると考えています。
そのためほぼテンプレのデッキを使用した場合、相手に手の内がばれてしまっており正解のプレイングをされ続けられる覚悟が必要です。相手が自分よりも強者であり、デッキ相性が互角だった場合、勝てる可能性はその実力差が埋まるほど相手よりも自分のデッキがうまく回る必要が出てきます。要は相当運がよくないといけないです。
しかし想定してたデッキから想定してないカードが登場した場合どうでしょうか。シティリーグの緊張、せまる時間制限から正解のプレイングができる可能性は低くなるのではないでしょうか。
そのため実力や運を埋めるために、プレイングエラーを誘える想定外のカードを使用したいと考えました。

まとめると
「相手の盤面と思考を60点くらいで抑えて、自らは序盤遅れる90点くらいの動きを安定して出すゲームプランをメインとするコントロールデッキ」
を使いたいということです。


3.クエスパトラの採用理由


長くなりましたがここからクエスパトラの採用理由です。

先に1の項目で挙げたサーナイトのデッキレシピと2でまとめた使いたいデッキの乖離点について考えて行きます。
まず「②安定性が高いデッキエンジンを採用する」という点では及第点だと思います。「ミラージュステップ」さえ打ててしまえば何とかなる試合展開が多く、さらに以前の環境ほど序盤からのベンチに対する攻撃が少なくなっているからです。例を上げるとテツノカイナex採用せずに、キャンセルコロン+輝くゲッコウガの「げっこうしゅりけん」を決めやすいパオジアンや序盤からロストシティを貼ってボスの司令を連打してくるミュウの減少が挙げられます。相対的に「ミラージュステップ」をした後の展開が安定しやすくなっているということができます。

「①環境上位である悪リザードンとギラティナに不利を取らない」に関してはなんとも言えないです。悪リザードンもギラティナもカウンターキャッチャーの採用で、こちらがサイドを先行する試合展開になると簡単に手札干渉を受けながらベンチのサーナイトexを突破されてしまいます。中盤悪リザードンやギラティナVstarといった高いHPのポケモンを突破するのも困難で、色々な意見があるとは思いますが、私個人としてはサーナイト対悪リザードン、ギラティナはほぼ互角、少なくともサーナイト側がかなり有利であるとは言い切れないと考えています。

「③相手のプレイエラーを誘いやすい」に関しては無理だと考えています。サーナイトというデッキタイプが長いこと環境上位に位置していてサケブシッポやカウンターキャッチャーの登場で少しづつ型を変えてはいるものの、シティリーグに出場しているプレイヤーにとって未知のデッキであるというのは希望的観測が過ぎます。

以上のような点を解決するために採用したのがクエスパトラです。
現在のサーナイトをより遅くして、妨害の試行回数を増やしつつ、一般的な環境には数が少ないポケモンをメインに据えるというコンセプトにピッタリあっていたのがクエスパトラでした。

4.クエスパトラの強み

先に断っておきますがここで話すクエスパトラはこちらの

exではない方です。順番に強さを解説していきます。

まずはHPが120である点。ウッウの「おとぼけスポット」をちょうど耐えることができるHPです。ロスト相手には後述するリバーサルエネルギーと合わせて効率的にサイドを進めていくことができます。

次に特性「みきわめ」。このカードのメインの効果で、ダメージも効果も完全にシャットアウトします。手札干渉を絡めることで実質的に相手は1ターン飛ばさざるを得ない状況を簡単に作ることができます。こちらのデッキはサイドを先行しないゲームプランを取ることがほとんどなので、ボスの司令を減らして採用されていることが多いカウンターキャッチャーで「みきわめ」を避けることが難しくなっているのが、今の環境で非常に噛み合いがいいです。さらに進化時に効果が発動するので「フトゥー博士のシナリオ」と組み合わせることで無敵ターンを延長することも可能です。

次に技「グリッターアイズ」。トラッシュに「リップ」があるという軽い条件で140ダメージを出すことができます。ちょうどギラティナVstarやアルセウスVstarといったポケモンたちを2回の攻撃で倒せるコスパのいい技です。そして何よりこの技の強いところはリバーサルエネルギー1枚で宣言ができるところです。これにより「リファイン」のドローギミックと「ミラージュステップ」を宣言するための基本超エネルギーを同時にデッキに入れながら、ベンチにサーナイトexを出さずに技を打つことができます。

このサーナイトexを出さなくていいということは

①「リファイン」のキルリアを進化させなくてもよいので、盤面のドローギミックの総数が減らない
②「頂への雪道」が出ていたとしても技を打つことができる
③「ボスの指令」等でサーナイトexがバトル場に呼び出されてサイド2枚とられることがない

といったメリットがあり、全て今回のデッキコンセプトであるコントロール色を強めたい点にぴったりです。相手にロングゲームを強制させることに特化した性能であるといえます。

このメリットを最大限生かすために、現在のサーナイトからデッキを少し変更してリバーサルエネルギーを4枚採用する、いわゆる「リバサナ」のデッキレシピをベースとして組むことにしました。

5.サーナイトとネイティオのギミック比較

ここではコントロールにぴったりのクエスパトラをサーナイトのギミックで使用する強さについて書きます。そのために現状クエスパトラのデッキで多く採用されているネイティオ

とサーナイトを「クエスパトラを使う」という点で比較していきたいと思います。

サーナイトの強いところ

①ドローギミックを盤面に完成させるためのハードルが低い(「ミラージュステップ」を宣言できればいい)
②手札に基本超エネルギーがなくてもドローができる
③サーナイト「ブレインウェーブ」やエルレイド「らせんぎり」もともにリバーサルエネルギーとの相性がいい
④エルレイドの特性「バディキャッチ」により手札干渉のためのナンジャモやクエスパトラの技「グリッターアイズ」の前提条件となるリップを確実に手札に加えることができる
⑤「リファイン」で能動的に「リップ」をトラッシュへ送ることができる

ネイティオの強いところ

①ドローするために手札のカードをトラッシュしなくてもよい
②クエスパトラexにエネルギー加速を行うことができる

私があまりネイティオを使ったことがないこともあるとは思いますが、「クエスパトラを強く使う」という点から考えるとサーナイトの方が圧倒していると思います。
逆に「クエスパトラexを強く使う」という点ではネイティオの採用もありだとは思います。


複数のクエスパトラexが高いダメージを出しながら常に特性「まばゆいしせん」による妨害を行うデッキコンセプトになるかとは思います。
ただクエスパトラexはクエスパトラと比べて妨害効果の汎用性が低く、全く刺さらない相手が環境におり、そもそも強く使えたところで今の段階では勝率を挙げるのは難しいと考えています。ネイティオギミックでは技「サイコボール」で青天井が出せるのは強いですが、青天井を出すだけならリバーサルエネルギーをつけたサーナイトの「ブレインウェーブ」でも同じことができます。

2.デッキ解説

お待たせしました、ここから実際のレシピを見ながらデッキの解説をしていきます。個人的にわかりづらいと思ったカードのみ画像を貼っています。

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1.基本的な動き

ここではこのデッキの回し方を順に書いていきます。

デッキコンセプトは先ほども書いた通り
「相手の盤面と思考を60点くらいで抑えて、自らは序盤遅れる90点くらいの動きを安定して出すゲームプランをメインとするコントロールデッキ」です。

まずじゃんけんですが勝てた場合先行をとります。理由は「ミラージュステップ」を早く宣言したいからです。「ミラージュステップ」の宣言が遅れれば遅れるほど後半の巻き返しが難しくなってしまうため、序盤はサイド落ちがない限りは「ミラージュステップ」の宣言を一直線に狙いに行きます。
そんな序盤で目指す盤面はこんな感じです。

<バトル場>キルリア「ミラージュステップ」
<ベンチ>ラルトス×1、キルリア「リファイン」×3、自由枠×1

この自由枠ですが優先順位はマナフィやジラーチといった防御系のカードが高く、ヒラヒナは低いです。理由としては

①ロングゲームを仕掛けていくデッキ性質上、手札供給手段のキルリアを1匹でも多く守りたい
②序盤からクエスパトラの特性「みきわめ」を使用したとしても相手の手札が潤沢にある状態ではかわされる可能性が高い

ためです。ヒラヒナを置くのはサイドが1枚とられてベンチに空きが出てからという試合が多いです。
しかし例外もあります。クエスパトラexを強く使えるデッキに対してです。これに関しては対面別プレイングで触れることにします。

中盤は手札干渉を行いながら、サイドを急いで取らずに相手の場にダメカンを蓄積させていくことを意識します。
「リバーサルエネルギーやカウンターキャッチャーの発動条件を満たし続ける」戦いを続けていきます。このタイミングでビーダルなど相手の手札補充のポケモンをカウンターキャッチャーを使って気絶させることができれば尚良しです。また、毎ターン「ナンジャモ」を打つためのエルレイドへの進化を優先して行います。
対ギラティナ戦で例を挙げると、「ナンジャモ」を打ちながらクエスパトラ「グリッターアイズ」で1匹目のギラティナVにダメージを与え、次のターンは無敵で耐えて、更に返しで「カウンターキャッチャー」でベンチの2匹目のギラティナにも140ダメージを与えておくというようなゲームプランです。
サーナイトexを立てずに「リバーサルエネルギー」1枚の手張り権だけで技を使うデッキなので、下手にサイドを取るのではなく、終盤でまとめてサイドを回収していくイメージです。そのほうが「ナンジャモ」も強く使うことができます。

後半手札干渉で相手の盤面が未完成のまま動きが止まったら高耐久のサーナイトex、無敵特性持ちのクエスパトラ、高火力の「ブレインウェーブ」のサーナイトのうち相手に刺さりそうなポケモンを使ってサイドを巻き返していきます。

以上が基本的なゲームプランです。

2.採用カード解説

全部のカードを解説するときりが無いためピックアップして解説していきます。

・ヒラヒナ(2枚)


HP30のものを採用しています。
逃げエネが0枚なのが非常に優秀です。サーナイトexを立てずに試合を進めていく関係上、逃げるために手貼りする余裕がないため噛み合いがいいです。
もしサーナイトexを立てながら戦うデッキにヒラヒナを採用する場合はHP50のも候補に入ってきます。


「月明かりの丘」と組み合わせることで「サイコエンブレイス」を3回行うことができ、「サイコエンブレイス」の対象ではない進化後のクエスパトラexの火力を上げることができるからです。

・クエスパトラ(2枚)

強さに関しては前に書いたので省略します。採用枚数は2枚。盤面に2匹立てる必要がないのですが、どうしようもないときに序盤に立てたい場面があること、デッキの試合を長引かせるギミックの根幹を担うためサイド落ちを考慮した採用枚数です。

・クエスパトラex(1枚)

デッキのメインポケモンに据えるのは微妙であるという評価を前にしましたが、ピンポイントに刺さるカードとして採用するといい味を出してくれるカードです。使用場面は主に3種類です。

①相手が1ターン目からリソースを大量に消費してサイドを進めてきたとき(ミライドンの後攻1ターン目の「ごっつぁんプリファイ」など)のカウンターとして先行2ターン目に出す
②弱点を突く
③「フトゥー博士のシナリオ」と合わせて1ターン生み出す

①に関してはミライドン、トドロクツキ等によく使います。サーナイトというデッキは先行2ターン目にサイドを進めることが難しいという認識から、後攻1ターン目にリソースを無理に吐いてでもサイドを進めてくる展開を選択をされることが体感多いです。そういった場合育ってるのはバトル場の1匹のみで、手札枚数も少なくなっているという展開がほとんどだと思います。そこに特性「まばゆいしせん」が刺さります。ミライドンでは「まばゆいしせん」を潜り抜けることができたとしても、HP260を後攻2ターン目に突破することが難しく、トドロクツキは弱点を突くことができるので、技を打ってきてバトル場に出てるトドロクツキは1枚エネルギーを貼るだけで「ブーストエナジー古代」がついていたとしてもワンパンすることができます。

②は悪リザードンとトドロクツキが主な対象です。この2デッキを合わせたらシェア率は相当高いので採用価値が高いです。

③に関しては「モミ」のような使い方ができるということです。HP260をワンパンできないデッキに対してかなり有効です。回収したヒラヒナをまたベンチに出して次のターンにexではないクエスパトラに進化する選択肢を作ることができるなど非常に相性がいいです。

・ラルトス(4枚)

HP70のものを4枚採用しています。「テツノブジンex」への耐性を少しでも上げたいのと「メモリースキップ」の役割対象の1つであった「アローラロコンVstar」の環境へのとおりが以前ほどよくなくなっていることからHP60のものは不採用としています。

・サーナイトex(1枚)

通常のサーナイトのデッキよりも依存度は少なくなっているとはいえ、やはり欲しい場面は存在します。リバーサルエネルギーをどうしても引き込めなかったとき、「ブレインウェーブ」でVstarなどを一撃で倒せるダメージを出したいときが主な使う場面です。

・エルレイド(1枚)

手札干渉をするための「ナンジャモ」、サイドを進めないための「ボスの指令」、クエスパトラを強く使いたい場面の「リップ」、負け筋を消したいときの「フトゥー博士のシナリオ」など毎ターン適切なサポートを使ってコントロールしていくというデッキ性質上必須レベルのカードです。HPも高く、技もいいダメージと、リバーサルエネルギーを温存できるというハイスペックなカードでこのデッキの根幹を担うカードです。サイド落ち考慮で2枚目の検討もありですが、2体は盤面に立てないことから1枚の採用で抑えています。

・かがやくゲッコウガ(1枚)

序盤に急ぐデッキではないため、一時は不採用も考えましたが、「リファイン」のキルリアを減らされた時のドローソースとしてやはりあった方がいいと判断して採用しました。

・ジラーチ(1枚)

サーナイトだと入っていないレシピも多いですが、このデッキではバトル場のクエスパトラの「みきわめ」、ベンチのマナフィと合わせてロストデッキに対して後半非常に崩すのが困難な盤面を作ることができることを評価して採用してます。

・ハイパーボール、レベルボール(各4枚)

「ミラージュステップ」にたどり着くためのカードは多ければ多いほどいいので最大枚数採用。エルレイドを採用しているのでハイパーボールは実質サポートになる場面も多いです。

・リップ(2枚)

クエスパトラの技の前提条件のためにトラッシュに送るための1枚と普通に使うための1枚で合計2枚採用しています。前提条件のカードとしては非常に強力な効果をしています。手札に加えることができるため山札の質を落とすことがないです。「ナンジャモ」の手札干渉で相手が止まったターンに主に使用します。

・さぎょういん(1枚)

エルレイドで持ってこれるスタジアム破壊手段として。また、このデッキ唯一の手札を保持したままドローできるカードでもあるのでその用途でも使用します。

・フトゥー博士のシナリオ(1枚)

通常のサーナイトの使用用途に加えて、クエスパトラの「みきわめ」を使いまわせる点が非常に優秀で採用優先度がかなり高いカードです。

・ボウルタウン、崩れたスタジアム(それぞれ2枚、1枚)

1ターン目にラルトスを2匹並べたいので「ボウルタウン」をメインに、相手の「ボウルタウン」を張り替えたいときに使いたい「崩れたスタジアム」を1枚だけ採用しています。「崩れたスタジアム」でサーナイトをトラッシュ、それを「リップ」で回収して無理やりドローを進めることもできます。

3.対面別気を付けるポイント

基本的な動きを通していくことが多いデッキではありますが、環境のデッキに対してその中でも特に気を付けているポイントに関してまとめていきます。

・悪リザードン(微有利)

サイドを2枚以上取らないことを中盤までは心がけます。こうすることでクエスパトラexが「バーニングダーク」を耐えることができます。エネルギー供給を「れんごくしはい」に頼っているデッキであるため、手札供給のポケモン(ビーダルやポッポなど)を積極的に倒していければ、後半手札干渉を絡めてアタッカーの準備をさせないようにしやすいです。

・ギラティナ(微有利)

これもサイドを2枚以上取らないことです。「ツツジ」を使わせないためです。サーナイトexを立てないとギラティナV、Vstarをワンパンできないので盤面のギラティナ2体にダメカンを載せていく展開を心がけます。
ギラティナVの「ひきさく」はクエスパトラの「みきわめ」を貫通してダメージを与えることができるため進化してこないことが多いですが、それは相手の山札にVstarという後半解決札にならない無駄なカードを1枚増やすことができています。そのため「みきわめ」を相手に意識させるプレイング(最初の攻撃をクエスパトラで行う)を実践では心がけていました。

・サーナイト(微不利)

サケブシッポやクレセリアがこちらに入っていないため、マナフィやジラーチを出さなくてはいけないため、「セイボリー」がかなりきつく刺さります。後半は「みきわめ」+マナフィジラーチでしっかりと盤面を固めながらクエスパトラで1-2交換をしてくことを意識しながら戦っていきます。

・ミライドン(互角)

クエスパトラexを使って遅延を行っていきますが、テツノカイナexの「ごっつぁんプリファイ」がかなり厳しいです。幸い最近では「ピオニー」を使う序盤によせた構築が増えており、こちらが手札干渉せずともクエスパトラexの突破に手間取ってくれる場面が多い印象です。

・パオジアン(不利)

かなり厳しいです。通常のサーナイトと違いセグレイブの突破が困難なデッキであるのでさらに分が悪くなってしまっています。クエスパトラもクエスパトラexも強く使える訳ではないのがさらに厳しいポイントです。ビーダルを倒して「スーパーエネルギー回収」を引かせないことを目指していきます。

・フュージョンミュウ(微有利)

通常のサーナイトと同様のゲームプランをとります。つまりは「ミラージュステップ」を全力で宣言して「ブレインウェーブ」で1-3交換を狙っていきます。サイド1のメロエッタやオドリドリを「みきわめ」を使ったクエスパトラで倒すことができれば楽な試合展開ができます。

3.当日のマッチアップ

ここでは実際にシティリーグで使用したときの記録を書いていきます。書いている時点で数日経ってしまっているためあやふやな部分が若干ありますがご了承ください。

・1戦目ギラティナ(後攻)負け

先行2ターン目からウッウで攻撃されながらサイドを進められていきます。無事後攻2ターン目にはミラージュステップを決めることには成功しました。こちらはウッウを無視して手札干渉を行いながらギラティナVをクエスパトラで攻撃していきます。最後手札干渉がうまく決まり、相手のサイドが残り2枚でベンチの140ダメージの乗ったギラティナ以外攻撃できるポケモンがいないという場面にまで持ち込んだのですが、こちらの勘違いでベンチのギラティナがVstarであるにも関わらず、残りHP270のサーナイトexで攻撃するプランを取ってしまい、自ら詰み盤面を作ってしまったので投了しました。Vstarパワーはすでに使われていたのでHP310のサーナイトexで最後サイドを回収していこう!!と考えていたのですが、「サイコエンブレイス」を使用するとダメカンが乗ってしまうことがなぜかすっぽり頭から抜けてしまっていました。

・2戦目ギラティナ(先行)勝ち

先行2ターン目に「ミラージュステップ」を宣言できて、ギラティナ2体に「グリッターアイズ」を当てながら手札干渉を続けるという基本プランをうまく通すことができました。最後は相手が「ミラージュゲート」を使い切って盤面から攻撃できるポケモンをすべて気絶させることができました。

・3戦目トドロクツキ(先行)勝ち

最初の手札の噛み合いが悪く、ラルトスを2体展開はできたのですが、その後何も続かないというような状況でのスタート。しかし相手のナンジャモで手札が良くなりました。相手が後攻1ターン目で「スターアルケミー」を宣言してかなり無理をしながら攻撃してきたため、返しのカウンターキャッチャーでアラブルタケを縛ったところ動きが止まりました。こちらは「ミラージュステップ」の宣言はできませんでしたが順調に展開してクエスパトラexでベンチの唯一育っていたトドロクツキexをワンパンしてそのまま流れで勝ち。

・4戦目ピオニー型ミライドン(先行)勝ち

「ミラージュステップ」まで辿り着けそうないい手札でヒラヒナとラルトス2体を展開して1ターン目終了。相手がイキリンコexで、手札が芳しくかなったのかそのまま「イキリテイク」を使用、その後エレキジェネレーターでベンチのテツノカイナexにエネルギーがついていくも、技宣言までは至らず番が終了。その後の「ミラージュステップ」の返しで「ごっつぁんプリファイ」。更に返しで手札干渉を行いながら、クエスパトラexでテツノカイナに180ダメージ。次のターン「ボスの司令」でベンチのキルリアが「ごっつぁんプリファイ」で倒されてサイドが6-2まで進みます。引き続き「ナンジャモ」をプレイしながらクエスパトラexでテツノカイナexを突破。返しで相手はベンチライコウVにエネルギーが2個ついたのみで、「ペパー」で「キバナ」と「森の封印石」を持ってきます。「スターアルケミー」で雷エネルギーを持ってきて「ライトニングロンド」でクエスパトラexにダメージを与えてきます。もうライチュウVで360ダメージを出す余裕が相手にないと判断して、「フトゥー博士のシナリオ」でダメージを負ったクエスパトラexを回収。サーナイトexを立てて、「ブレインウェーブ」でライコウVを突破。相手は次のターンミライドンexに「キバナ」を宣言して、バトル場のサーナイトを突破してきたので、元々手札に持っていた「カウンターキャッチャー」でベンチのイキリンコexをサーナイトexで倒して勝ち。後攻1ターン目にごっつぁんプリファイされてたらだいぶきつかったので助かりました。

・5戦目ギラティナ(先行)勝ち

試合展開は大体2戦目と一緒でした。終盤に手札干渉+バトル場「みきわめ」使用のクエスパトラ+ベンチマナフィジラーチ+相手の場に技を打てるアタッカーがギラティナVstarしか残ってない状況を作り出しながらギラティナVstarを突破して、その後にサーナイトexを押し付けて勝ち。



結果は4-1で予選落ちでした。初戦の負けが響きました。かなり遅めのデッキを握って、懸念点だった時間切れによる両負けを起こさなかったのは良かったです。

4.レギュ落ち後の妄想

S2は恐らくEレギュのカードが使える最後のシティリーグだったと思います。レギュ落ちしたあとのこのデッキタイプにて少し考えてみようとおもいます。ただ、追加カードが出ていない以上ただの妄想の域を出ないので軽く触れるにとどめます。

このデッキで一番レギュ落ちできついカードは「ミラージュステップ」のキルリアです。「バトルVIPパス」が落ちるためゲームが低速化してくれる可能性はありますが、序盤に一気に盤面を崩される可能性が高くなります。また、「ブレインウェーブ」のサーナイトが落ちるため「かじばのいちげき」のわざマシンを採用して火力を補強していく形になると思います。2進化のexをワンパンできなくなるのが辛いところです。

ただデッキの根幹である「クエスパトラ+リバーサルエネルギー+ナンジャモ」はなにも落ちないので新環境でも活躍できないか模索していきたいです。

5.まとめ

せっかくだから記録に残しておこうと軽い気持ちで書き始めたらこんなに長文になってしまいました。今月末にはCL京都もありますが、もし当選していたとしたらまたこのデッキ出でていたと思います。(頂への雪道を試してみたいなという気持ちがあったり、多少調整はすると思いますが)
元々SVが出てからクエスパトラが好きで、未来の一閃で結構強めのクエスパトラが出てから何とかデッキにできないかと考えたのですが、当時はあまりしっくり来なくて諦めてしまいました。その時に色々と考えていた経験が今回デッキ作成で役に立ちました。今自分が考えうる中で、一番強い形でクエスパトラを使うことができたのはすごい満足です。


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