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WEリーグ第15節 千葉ーノジマ戦レビュー(ピックアップチーム:ジェフユナイテッド市原千葉レディース)

第5回ピックアップチームは、ジェフユナイテッド市原千葉レディース

 第5回ピックアップチームはジェフユナイテッド市原千葉レディースです。実は、ジェフユナイテッド市原千葉レディースは、個人的な思い出深さのあるチームなのです。私は、高校時代、八千代松陰高校という、当時、千葉県で女子サッカー部が3校しかなかった時代の女子サッカー部に所属していました。高校2年生の時(2001年)、千葉県U-18に選出され、千葉県内の各チームから集って練習をしたり大会に出たりする機会がありました。その時のメンバーの中にはジェフのレディースの選手もいましたし、指導者もジェフの女性の方が2名帯同していただけることがありました。体育会系の部活動文化で日々を生きていた私にとって、ジェフのレディースの選手達の解放的な雰囲気は、非常に魅力的に映りました(ただ、私自身がその輪の中に入って溶け込んでいるイメージは湧きませんでしたが笑)。また、女性指導者の方は、元サッカー女子日本代表GKでもあった鈴木政江さんと元サッカー女子日本代表DFの山木里恵さんでした。当時は今ほどインターネットも普及しておらず、ものすごい人にコーチして頂いているということもわかっていないまま、貴重な指導を知らぬ間に受けていました。ただ、人生で初めて女性指導者に教えてもらう機会だったのですが、男性指導者に教わるのと、心理的に全く違うな、と感じたことは今でも鮮明に覚えています。難しい用語を使わず、かみ砕いた表現で指導して頂き、また、全く無名選手の私のプレーをしっかりと観察してポジティブな声かけをしてくださったことが本当に新鮮で感動的な体験でした。ジェフの選手と一緒にプレーした時も、私よりはるかに技術力があることは明らかであるにも関わらず、上下関係を感じさせない、フラットなコミュニケーションをとってもらえたことも、とても嬉しかった思い出です。あれから約20年が経ち、WEリーグが誕生し、ジェフユナイテッド市原千葉レディースは躍動しています。

 本日の試合出場選手のうち、千葉県出身の選手は以下です(リンク先は、ジェフレディースHPの各選手プロフィールページに飛びます)。千葉県出身選手が沢山出場していますね!

DF藤代真帆DF市瀬千里DF大熊環DF城和怜奈MF曽根七海MF安齋結花

 

先発選手の印象

GK清水 後半69分、相手の縦パスに鋭く反応しセーブ、難を逃れた。後半76分、相手CKをパンチング、ハッキリとしたプレーで相手の流れをまず絶ち、その後、杉田のクロスに対してはしっかりとキャッチングしてチャンスを未然に防いだ。

右SB市瀬 27分、先制点は市瀬のクロスから生まれた。タッチラインを割らせずに粘ってクロスまでもっていってリズムを壊さなかったことがゴールを導いた。なぜ左サイドにいたのか?このポジションチェンジもゴールにつながった要因かもしれない。

CB石田 前半22分、CKで前線に上がっていた直後、ノジマのカウンターで縦一本のパスをDFとDFの間に裏ぬけするプレーがあり、その場面に出遅れたシーンがあった。後半64分、相手の縦パスにしっかり反応し、カットするプレーがあった。2試合連続完封勝利という結果を出しているのは、今後の自信となりそう。

左SB大熊 後半74分、技術のある相手ボランチ脇阪へ供給されたパスにしっかりと落ち着いて対応し、体を入れて奪って前線へパスをつなげるプレーがあった。

ボランチ岸川 27分、市瀬のクロスを力強くヘディングシュートして貴重な先制点を決めた。それまでノジマペースで試合が進んでいたが、このゴールにより、ジェフにゲームの流れが切り替わった。

ボランチ鴨川 前半46分、右サイドを突破、クロスを上げたが、シュートは入らなかった。後半80分、ダイレクトの縦パスで、裏に走り出し抜け出した千葉のゴールを演出。これしかないというタイミングだった。

右MF田中 前半29分、右サイドでパスカットから攻めあがってワンツー、チャンスメイクした。後半58分、右サイドを走る千葉によいタイミングでフィードした。試合を通して、スライディングするシーンが非常に多かった。

左MF藤代 前半24分、相手のテクニックの高い出耒村に対し、しっかりついていき、自由にさせなかった。後半45分、視野の広い長いバックパスをするプレーがあった。

トップ下安齋 前半40分、相手DFへプレッシャーをかけたプレーが、2点目の千葉のパワフルなゴールになるきっかけとなった。

トップ下曽根 前半33分、右サイドからカットインしてシュートを放った。後半52分、相手大型FWロペスからプレスバックでボールを奪い、前線にフィードした。後半70分にも、プレスバックでボールを奪うシーンがあった。

ワントップ千葉 前半40分、相手DF伊東のバックパスを狙いすまして猛ダッシュでボールを奪いきり、続くDFも力強いドリブルで抜き去り、GKとの1対1も力強くシュートを振りぬき追加点。パワフルなゴールだった。後半80分には鴨川からのダイレクトパスを抜け出して、GKをよく見て浮き球シュートで3点目ダメ押し。ストライカーらしい巧いゴールだった。ノジマペースの試合を、3-0で勝利する立役者となった。



交代選手の印象

FW大澤 後半79分、高い位置でパスカットした。

左SB城和 後半67分、左サイド低い位置で、プレスバックでボールを奪いきった。

GK程 後半86分、自陣のFKを蹴ったが、味方につながらなかった。

FW大滝 後半87分、スローインに鋭く反応、その後のプレーにも絡み、ボールをつなぐ役割を果たした。

まとめ

 終わってみれば、千葉が3-0で勝ったわけだが、決して千葉の完勝という内容ではなく、むしろノジマペースの時間の方が長かった。しかし、ベレーザ相手に3得点獲るなど、怖さのあったノジマの攻撃は、この試合では鈍化していた。それは、ジェフレディースの守備が受け身にならずしっかりと闘えていた結果か。また、数少ないチャンスを確実に決めた決定力の差も勝敗を分けたと感じた。

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