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0-4の大宮戦大敗ショックから立て直してきた仙台/今井のチャンスメイク力・鴨川の闘志溢れるプレーがチームを牽引したが無得点!(WEリーグ第6節マイナビ仙台レディース対ジェフユナイテッド市原・千葉レディース戦レビュー)

試合の注目ポイント

 開幕3連勝で迎えた第4節の大宮戦で、0-4の大敗を喫したのち、第5節ノジマ戦でしっかりと勝利をおさめ、立て直しに成功した仙台と、第5節終了時点でリーグワーストの10失点と、守備に課題を抱えて迎える千葉の一戦。両チーム、昨シーズンは上位フィニッシュしたチーム同士だけに、好ゲームを期待したい。

ハイライト・試合結果・スタッツ

先発選手の印象

⚽マイナビ仙台レディース

GK16 松本 千葉県出身の25歳。26分、田中のセンタリングをハイボールキャッチで届かせず。

DF5 國武 熊本県出身の25歳、日ノ本学園出身、万屋と同級生(※)77分、ブラトヴィッチとの連携を経て右サイドから正確なセンタリングを供給した。

DF3 市瀬菜 徳島県出身の25歳(※)。17分、良いタイミングで上がってきた高平に対して、良い対応でチャンスを作らせない。

DF4 高平 静岡県出身の23歳、憧れる選手は長友選手(※)。積極的なビルドアップを見せるが、実らず。

アンカー26 西野 前半、千葉に9本のシュートを打たせてしまった。失点はしなかったものの、危ないシーンはあった。

ボランチ10 中島 デブライネが目標とする選手とのこと(※)。CKのキッカーをつとめた。7分、低い位置でボールを受け、ビルドアップに参加。後半47分、右サイド深く上がって裏で受けて何度か巧い切り返しを魅せた後、センタリングを上げるがブロックされる。88分、FKから決定的な場面を作り出す精度の高いキックを披露するも、清水のファインセーブでゴールならず。89分にも流れの中から右サイドから素晴らしいクロスを供給するがクリアされる。

右MF(後半から左MF)8 矢形 京都府出身の22歳(※)。序盤は、なかなかボールを受けるシーンが少なかった。22分、藤代が素晴らしいファーストタッチから仕掛けようとするプレーに、見事なボール奪取で応戦。

左MF22 万屋 大阪府出身の26歳、左利き、幼少期にリトミックを習っていて、そこで得たリズム感がドリブルに生きているとのこと、日ノ本学園出身(※)。サイドから積極的に仕掛けたが、なかなか、シュートに至るシーンを生み出せなかった。

トップ下9 宮澤 神奈川県出身の23歳。31分、中盤から左サイドの万屋に絶妙なフィード。42分、鴨川のドリブルをプレスバックで奪い切り、ピンチを絶つ。77分、右サイドからの國武のセンタリングを頭で合わせるもゴールならず。80分、船木のスルーパスを抜け出してGKとの1対1を決めきれず。

FW15 ブラトヴィッチ 前半、ボールを奪うシーンが何度かあった。72分、中盤のこぼれ球を素早く回収・カバーリングするプレーがあった。77分、右サイドから起点となり、決定的な宮澤のヘディングシュートシーンを演出した。

FW25 船木 東京都出身の25歳、憧れる選手はエムバペ選手(※)。34分、低い位置まで落ちてきて、ビルドアップに参加。後半49分、枠内ミドルシュートを放つがセーブされる。74分、プレスバックで低い位置でボールを奪う。80分、宮澤にスルーパスを供給、決定機を演出するもゴールならず。

⚽ジェフユナイテッド市原・千葉レディース

GK1 清水 70分のゴールキックはつながっていかず。75分、宮澤の迫力あるプレスをうまくかわしてつなげる、足元の巧さをみせつけるプレーを披露。88分、中島のFKから佐藤の枠内至近距離ヘディングシュートに素早く反応しビッグセーブ!

DF14 大熊 千葉県出身の20歳、千葉のアカデミー出身の選手(※)。25分、CKのこぼれ球をミドルシュートするが枠外。30分、宮澤から万屋に良いフィードが供給されるが、しっかりと対応し、ピンチを絶つ。

DF3 市瀬千 28分、抜け出す矢形に対し、冷静に対応し、ピンチを絶つ。

DF22(→左SB) 井上 藤代が矢形にボールを奪われた後、良い距離感のポジショニングですかさずインターセプトするプレー。

ボランチ6 今井 東京都出身の24歳(※)。CKのキッカーをつとめた。6分、左サイドの藤代に絶妙なスルーパスを供給。7分、中盤でのインターセプトから、鴨川にパスして決定的なシーンの起点となった。10分、中盤で3人に囲まれても奪われずつなぐ。後半49分、奪って、縦にパスを供給、鴨川のシュートを演出。52分にも田中に素晴らしいパスを供給。52分、左からの大滝のクロスをダイレクトシュートするも枠外。これを決めていればこの試合のMVP級の活躍ぶりをみせていたように思う。

ボランチ8 岸川 過去に仙台に在籍していた経験がある(※)。19分、積極的にプレスをかけにいくシーン。39分、中盤から持ち上がって、左サイドに展開パスを供給。

右MF5 田中 東京都出身の29歳。5分、右サイドでインターセプト。序盤から、サイドに張り付かず、積極的に中央に寄ったり、サイドチェンジを試みたりするなど面白いプレーを披露。6分の中央への今井へのパスの判断も素晴らしく、チャンスが生まれた。16分、良いタイミングで追い越しながらオーバーラップするが、センタリングは合わず。

左MF2 藤代 千葉県出身の22歳。6分、今井からの絶妙スルーパスを右サイドで受け、センタリングでチャンスメイク。17分、高い位置でこぼれ球を奪ってシュートを放つが枠外。33分、ゴールラインぎりぎりを残す、W杯の三苫のプレーを思い出させるような諦めない素晴らしいドリブルからのシュートで決定的な場面を生み出す。

トップ下10 鴨川 茨城県出身の25歳、筑波大学時代は三苫選手と同級生だった。千葉U-18出身、チーム最古参の10シーズン目を迎えている(※)。3分、右サイドから豪快にシュートを放つが枠外。7分には非常良い位置でボールを受け、枠内強シュートを放つが、GK正面。35分、中島から奪って素早くシュートまでもっていく。枠外だったが、勢いを感じさせるプレーだった。72分、城和の右からのマイナスのクロスに合わせるがゴールならず。76分には誰かが触れば一点、となるようなシュートとクロスの中間のようなボールを供給するが、反応できる選手がいなかった。82分、中盤から反転して絶妙な浮き球パスを城和に供給するがシュートに至らず。最後の最後まで闘志溢れるプレーでチームを牽引した。

トップ下23 広瀬 憧れる選手はメッシ(※)。6分、中央エリアで手を挙げてアピールしたのち、藤代のセンタリングを頭で合わせるが枠外。39分、後ろからのボールを前を向く巧いコントロールで良い展開を演出。

FW9 大滝 神奈川県出身の33歳、一児の母でもある(※)。23分、鴨川の落としをシュートするがDFにブロックされる。30分、良いファーストタッチから素早くシュート、枠内だったがGKにセーブされる。32分、中盤で持ち上がり、囲まれるもファウルを誘いセットプレー獲得。

交代選手の印象

⚽マイナビ仙台レディース

46分 アンカー19 佐藤(out西野) 大分県出身の30歳(※)。67分、縦パスを入れるが、カットされる。83分、ロングフィードを供給するがつながらず。86分、右サイドからクロスを上げるが、合わず。88分、中島のFKに頭で合わせ枠をとらえるも、清水のファインセーブでゴールならず。

46分 右MF28 松永(out万屋) 徳島県出身の23歳(※)。47分、右サイドから中央に入って、中島のパスを受けるプレー。66分、右サイドからクロスを供給するが、合わず。76分、右サイドから中央に向かってドリブルし、右側のスペースを作り出すことに成功。

79分 MF2 茨木(outブラトヴィッチ) 熊本県出身の24歳(※)。入って早々、右サイドからのゲームの作りに積極的に関与するプレーを連発。87分、岸川や今井の中盤でのプレッシャーをかいくぐるチャレンジでファウルを獲得。

⚽ジェフユナイテッド市原・千葉レディース

63分 CB15 鶴見(out大熊)東京都出身の28歳。83分、右サイドにロングフィードするが惜しくもつながらずタッチラインを出る。

63分 MF16 今田(out藤代)福岡県出身の22歳、藤枝順心高校時代、千葉選手と同級生だった。帝京平成大学時代にインカレ優勝し、MVPに輝いた経歴ももつ(※)。80分、松永のファーストタッチが大きくなったところを逃さずカット。85分、高平のクロスをしっかりヘッドでクリア。94分、國武へのロングフィードをスライディングでカット。

63分 FW24 城和(out広瀬)千葉県出身の20歳、173㎝の長身、JFAアカデミー福島出身。72分、右サイドから決定的な場面を演出するマイナスのクロスを供給するもゴールならず。75分にはゴール前でシュートを放つが、DFにブロックされる。78分、アグレッシブなプレスバックで一瞬ボールを奪うが、また取り返される。91分、鴨川のクロスに合わせようと中央に入るも、惜しくも合わず。

90分 MF26 十川(out大滝) スペインから加入。

※・・・実況解説・画面情報からの情報

まとめ

 前半、シュート1本の仙台に対し、9本ものシュートを打ち、ゴールに迫った千葉だったが、あと一歩及ばなかった。
 後半は仙台もやや盛り返し、仙台、計8本、千葉13本のシュートが放たれ、ゲームは活性化したが、スコアレスドローに終わった。
 宮澤の出足の速さと展開力、中島のプレー全般の精度の高さは相変わらず。千葉は今井の中盤からのチャンスメイク力と、最後まで勝ちたい気持ちが伝わってくる鴨川のプレーが印象に残った。

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