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note、はじめてみました。 気ままに書いてみます。 私のnoteが、いつか誰かに届き…

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note、はじめてみました。 気ままに書いてみます。 私のnoteが、いつか誰かに届きますように。

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  • 2020/7

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純粋すぎたあのひとは -オノ・ヨーコ『どんぐり』

オノ・ヨーコの詩集『どんぐり』に出会ったのは、図書館の棚だった。 彼女の詩集では、ジョン・レノンのイマジンにインスピレーションを与えた『グレープフルーツ・ジュース』のほうが有名かもしれない。でも、私が最初に出会ったのは『どんぐり』だった。 『どんぐり』はオノ・ヨーコが82歳のときの詩集で、『グレープフルーツ・ジュース』がまさにセンセーショナル、簡潔で洗練された作品集であるのに対し、『どんぐり』の作品は、ひとつひとつ、あたたかくやさしく語りかけてくるような作品だった。 あたた

    • 私が本を読む理由

      本というか、活字を読むことが苦手だという人と付き合っていたことがある。幼い頃から、文章を読む習慣がなかったらしい。その代わり、自分自身の経験から物事を深掘ることに長けた人だった。彼は、どんなことでもなぜかと問いかけ、本質的なところまで追及する癖があり、いつでも自分の言葉で話すことができた。彼の言葉は、物事にはっきりとした輪郭を与え、その度に私は自分の曖昧さを思いしらされた。 私は、幼い頃から本が好きで、活字を読むのが当たり前だった。いろんな方法で情報収集ができるようになった

      • 好きな文章はありますか。

        私はあります。結構たくさん。小学生の頃からなんとな〜く好きでしたが、社会人になってから意識してまとめ始めたノート(p.240)は3冊目に突入しました。 本も映画もなんとな〜く好きですが、鑑賞後に振り返ったときに、「心に残った言葉」や「作品のキーになっている言葉」を探すことが特に好きです。(読み返すことも好きです。)共感してくださる方も多いのではないでしょうか? 好奇心旺盛だけれども飽き性な私ですが、「言葉」が好きなことは昔から変わらないよな〜なんて思ったりしてます。 ど

        • 明日も頑張りたいあなたに、漫画『サプリ』を

          全・働く女子にオススメです。もちろん、働く男子にも。 この漫画に出会ったのは、社会人一年目の冬でしたが、うつくしい作画と力強いストーリー展開に一気に引き込まれた記憶があります。 なんだか疲れたなってときに、やっぱり仕事がんばりたいなという気持ちにしてくれる、おかざき真里さんの漫画『サプリ』を今日は紹介します! あらすじ  広告代理店の制作局で働く27歳のOL、藤井ミナミ。仕事に奔走する日々の中で、7年半付き合った彼氏に突然別れを告げられるところから物語は始まる。憧れの広

        純粋すぎたあのひとは -オノ・ヨーコ『どんぐり』

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        • 2020/7
          3本

        記事

          まるで甘ったるいリキュールのような

           ただ、肌に触れたいと欲情することから始まる恋もある。  むしろそっちの方が人間として自然ではないかとさえ思う。  それなのに、私たちは頭で考えすぎることが多い。  生まれも育ちも、趣味も嗜好も違うのに、好きになると予感するのに2秒もかからなかった。全く好みの顔ではないのに、私に向けられた笑顔を見たときには恋に落ちたことを確信した。その肌の温度を知ったときにはすでに、次に触れる瞬間を待ちきれないと思った。  完璧だった。日曜日の午後、澄みきった空と傾きかけの太陽。当たり前

          まるで甘ったるいリキュールのような