見出し画像

「華優希」というタカラジェンヌ〜私が愛した、宝塚のつむじ風〜


こんにちは。みみまみです。

7月4日のれい華コンビのラストデイ以降、
皆さま、いかがお過ごしでしょうか??

ちなみに私は、昨日のはいからさんを観て、
砂漠で一滴の水を求める様な、
飢餓感に襲われました(笑)

やっぱり良いですね〜、
『はいからさんがとおる』は!!
あぁ、れい華の舞台が観たい・・・(涙)

あの舞台を追いかけていた、
過去の自分が羨ましい。

しかし、このコンビは、今、
猛スピードで次のステップに進んでいます。

柚香光さんは、星風さんと新しいコンビを組み、
華優希さんは、元相手役の明日海さんと
外部舞台出演が決定。

大変喜ばしいことですし、応援したいのですが、
なにぶん、れい華コンビは、
『芝居における、役への没入感』が
凄いコンビでした。

この2人の芝居は、
相性の良さもあるでしょうが、
『演じる』というより、
『役を生きる』に近かった。

なので、紅緒さんに、華優希さんを
伊集院少尉に、柚香光さんを重ね合わせて
夢を見ていたファンも多くいました。

そんなファン達は、
れい華コンビの解散によって
いきなり現実に叩き出され、
迷子になっている。( ˙-˙ )

そんな迷子になっているファンの方々に
「ここにも、迷子になっている人がいるよ!!」
と、自己主張したくて、この記事を書きました。


ちなみに
私の贔屓(宝塚は推しを贔屓と呼びます)は、
華優希さんなので、題名にもある通り、
華さんを、主に書かせていただきます。


この記事は私の主観が入っております。
読む上で、その点はご注意ください


第一章
「華優希」と「紅緒」の邂逅

華優希さんは、100期生として
宝塚歌劇団に入団しました。

ネット上では散々批判されていましたし、
検索すれば出てくるので正直に言いますが、
華さんの舞台技術は、
決して高くはありませんでした。

元々、宝塚に入団する様なタカラジェンヌは、
幼い頃から、芸事を学んでいることが多く、
特に「バレエ」は、ほぼ必須です。

幼い頃からバレエをやっている人って
そもそも筋肉のつき方が違うんですよね(~_~;)

特に足と腕は、ぱっと見で分かるほど、
特有の筋肉のつき方をします。

他にも、入団前から声楽や
中にはミュージカルを習っていたり。

バレエは習っていなくても、
何かしら身体を動かすスポーツを
宝塚の入団前から、こなしています。

その中で、華さんは
高校生の時に宝塚歌劇を初観劇して
そのまま入団を決意。

それまでは中学・高校で吹奏楽部という、
完璧な文化系。
全く芸事というのに、触れてこなかった高校生。

そんな華さんが、入団前も入団後も
周囲との舞台技術の差に苦しんだのは
想像つくでしょう。

事実、宝塚音楽学校時代も、宝塚入団後も
彼女は自分自身の舞台技術に
苦しみ続けていました。

「私には、笑顔しかない。」
華さんが、下級生の頃のコトバです。

実際、下級生の頃の華さんは、
舞台の上では、とにかく笑顔でした。

それも、無条件で応援したくなる様な
パッと明るい、お花のような笑顔(^^)

でも当時を、華さんは
「他の同期がみな、場面に出て踊る中、
私1人だけ残される、辛い時期でした。」
と振り返っています。

華さんのコトバから分かる様に
彼女は路線から、かけ離れた娘役でした。

路線とは、いづれトップになることを見込まれ、
劇団が推しているジェンヌのこと。

路線のジェンヌは、それこそ入団直後から
バンバン舞台で出番を貰います。
下級生ながら、舞台上で
踊り、歌い、芝居をする。
それによって、大きな成長を遂げます。
(今のトップ娘役さんの殆どが、
路線ジェンヌです。)

華さんは、路線でも無ければ、
そもそも同期の中でも1人だけ出番が貰えない、
『劣等生タカラジェンヌ』でした。

まるで「雑巾一枚縫えない劣等生!」と
女学校の先生から怒られていた紅緒の様に。


周りが一度習っただけで踊れる振り付けを、
ひたすら稽古場で繰り返していた、華さん。

退団間近のインタビューで、上級生や先生から
「ずっと、稽古場で繰り返し踊っていたね。」
と言われた際も
「そうしないと、踊れないから。」
と微笑みながら、答えていました。

雑誌のインタビューでも
「徹夜で振りつけを頭に入れてきても、
稽古場では全く踊れない。
その繰り返しでした。」
と、自分自身を振り返っています。

*ちなみに、徹夜で練習したにも関わらず、
全く踊れなくて落ち込んだ華さんに
「練習してきたんだね。分かるよ。」
と、声をかけた男役が・・・(*゚∀゚*)
それが、未来の相手役・柚香さん!!
・・・どこまでも男前(*´꒳`*)


そんな宝塚の劣等生だった華さんが
名前のある役をもらえたのは
2017年の初めの、宝塚大劇場公演『金色の砂漠』

華さんが入団して、4年目のことでした。

この時、本公演でもらえた役は
『若い頃のアムダリア』

当時、次期トップ娘役就任が決まっていた、
仙名彩世さん演じるアムダリア。
その若い頃というお役。

出番は、ほんの10数秒。
セリフも、たった数行。

ただ、それまでライトに当たることもなく、
その他大勢だった華さんにとって
ライトが当たり、舞台真ん中でセリフを読む、
この役は、とても大きなものでした。

そして、下級生だけで行う新人公演では
『幼い頃のギイ』
という、お役をもらえた華さん。

それは、当時から花組トップとして
君臨していた明日海りおさんが演じるギイの
幼少期のお役でした。
(ちなみに本公演では、明日海さんが
幼少期から青年期までを通しで演じているため
このお役は、新人公演のみ存在します。)

華さんは、この公演で、
明日海さんや仙名さんのお芝居を
間近で学ぶことができました。

明日海✖️仙名コンビの特徴は、
舞台技術平均点がとにかく高いこと。
特に芝居は、丁寧で緻密。

この実力派トップコンビの若い頃を、
本公演でも新人公演でも
演じなくてはいけない!

華さんは毎日必死で
このコンビを目で追い続けました。

その結果は、・・・


実際に宝塚オンデマンドや、スカステを見て、
ご自身の目で、ご確認ください(*゚∀゚*)

ちなみに、当時の古いブログをいくつか漁ると、
「何か、すごい印象的な
お芝居をする娘役がいるぞ!」
とザワザワしています。
(良ければ記事も探して。結構あるから^_^)

「金色の砂漠」は
劣等生タカラジェンヌの華優希さんに
「芝居」という種が撒かれた公演となりました。

そして、同時に、
華さんが『明日海りお・仙名彩世コンビ』への
強い尊敬と憧憬を抱く
キッカケとなった公演だったかもしれません。
(あくまで私の想像です)

この頃、『金色の砂漠』公演の裏では、
柚香光さん主演の
東上公演『はいからさんがとおる』の話が
着実に進んでいました。

当時の路線ジェンヌの筆頭であり
大切な花組御曹司・柚香さんの初東上公演。

当時から圧倒的な華やかさをもつ方でした。

この公演の役を決めるにあたって
劇団内でオーディションを
行うことになりました。

華さんは、このオーディションについて
「憧れていた柚香さんが主演で、
『はいからさんがとおる』を公演すると聞き、
『どの役でも良い!出たい!』と願いました。」
と話しています。

私の想像となりますが、
『そもそも『紅緒役』を取れるとは、
華さん自身、思っていなかったのでは?(^_^;)』
と、思います。

当時の花組は、
華やかで実力のある娘役さんが
多くいました。

それこそ、路線の娘役さんも。

その中で、歌も踊りも苦手で
芝居の芽が出始めたばかりの華さんは、
とにかく役を貰うことに必死(^_^;)


そんな中で行われたオーディションで
華さんが歌ったのは
美空ひばりの『心ブラお嬢さん🎶』

5月に行われた華優希スペシャルライブで
披露されていた、お歌です。

・・・華さん贔屓の私が言うのも何ですが、
すごい可愛くて、はいからさんの世界観に
マッチした選曲です。(*゚∀゚*)

華さんは、この歌の世界観に全てを賭け、
オーディションに臨み、そして・・・。

『はいからさんがとおる』の
ヒロイン『紅緒さん』役を、勝ち取りました。


この時を振り返り、同期の聖乃あすかさんは
「2人で、電話越しに泣きしました。」
と、笑いながら話しています。


これが、『華優希』というタカラジェンヌと
『紅緒さん』の出会い。

そしてここから華さんは
激動のトップ娘役の道。
その入り口に立つ事になりました。

『芝居』という唯一の武器を手に、
『宝塚のつむじ風』と呼ばれるまで。


稚拙な文ながら
私の想像を交えつつ
辿っていきたいと思います。

第二章に続く


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?