スノードロップを観た

ディズニープラスチャンネル、Get Backで契約が残っているうちに観ようと思って観た。後半はリアルタイム放送とほぼ同時に観られたと思う。
このドラマ、みどころはなんといってもジスだったと思う。ドラマ初出演でこの難しい役。チョンへインも語っていたが、明るくたくましい女性をよく演じていた。

ジス演じるヨンロは、だれも疑わないで信じて愛する。それが、彼女の目によくあらわれていたとおもう。
大人たちは、みんな人に言えない嘘を抱えている。でもヨンロは、嘘があるとは考えないのだ。
スホが、スパイダとは微塵も思わないし。お父さんはスホを逃がしてくれると信じるし、仲良くしてくれていた電話番のブノクが、そんなずるをするとは思っていなかった。
そのまっすぐさに、人は心打たれる。

スホも嘘だらけの人生を生きざるを得なかったしそれが当たり前だったのに、ヨンロのような嘘のない人に会って変わったのですね。
管理人のおじいさんも。最後にヨンロの名前がでたらやっぱり心が動いた。嘘のない人生が一番です。

人の胸の内がわかりにくく、不安になったり分断を引き起こす現代。特にコロナ禍になってからそれが増しました。ワクチン、行動制限、デジタル監視、さまざまな裏表があるなかで、嘘のない人生を、まっすぐに生きること。それはつらいかもしれないけど、それが生きるということだ、と教えられたきがしました。

スホは、妹とお母さんに会いに行くために、命からがらソウルに向かったのに、そのお母さんに殺される、というのはあまりにひどいな。このシーンはすごく嫌でした。
韓国ドラマではお母さんはどんなひどい人でも味方だから。愛の不時着もそうだったし、その年私たちは、のキムジウンだって、お母さんと和解したでしょ。

歴史歪曲 民主化運動を侮辱、ということが事前にながれましたが、見てみたらまったくちがいましたね。当時の軍事政権や安企部のおそまつさを描いた作品でした。
北朝鮮に金を送って、それを野党がやっていると見せかけるために身内すら欺く、ってどんだけめちゃくちゃなの、と思います。
制作側の意図と反論がこちらにありました。
https://news.kstyle.com/article.ksn?articleNo=2165493


大統領選間近の韓国で、こんなドラマを放映されたら困る、という人も大勢いたでしょうね。政治家がいかに自分の保身と自分の金のことしか考えていないか。うんざりするほど見せつけられるドラマでした。

チョンへインが、よくおごってくれる~の時のようなかわいさが抜けててずいぶんたくましく成長していました。彼女を、片手で引っ張り上げる逞しさは、マッチョさを人は求めている部分がある、とあらわしているように見えましたが、最後のシーンは、スホがギターを弾いて歌う姿をうれしそうに眺めるヨンロの姿でした。求めるのはもうマッチョではない、という象徴のようにも受け取りました。平和で人々が芸術や表現活動が自由にできること。それが一番の願いです。

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